ラミーノーズテトラの飼育法と混泳の注意点!繁殖、病気についても解説

ラミーノーズテトラってどんな魚?

ラミーノーズの特徴

 

ラミーノーズテトラはとてもユニークなカラーをした代表的な小型美魚で、古くから知られるポピュラーな熱帯魚です。今回は、そんなラミーノーズテトラの特徴や飼育方法について解説していきます。

特徴

ラミーノーズテトラは、体長5cm程度にまで成長する小型カラシンの一種です。半透明の体に赤色に染まる頭部が特徴的で、尾ビレに黒色と白色の模様が入ります。

 

この特徴的な頭部の発色は、個体の状態を示す1つのパラメーターにもなっています。健康的でストレスの少ない状態だと赤色がハッキリと表れるのに対し、環境に慣れていなかったり病気になるなどしてストレスを感じている時は、発色が悪くなってしまいます。

 

コントラストが美しく、通常では群れを形成するため、本種のみを群泳させるだけでも見栄えの良いアクアリウムを演出してくれます。また、温厚な性格をしているので混泳が成立しやすく、いろいろな生物との混泳を楽しめます。

分布

ラミーノーズテトラの本来の分布域はアマゾン川流域です。支流であるネグロ川やメタ川で多く見られ、強い水流を嫌うので下流域に生息しています。

 

国内で流通している個体は、それらの分布域で採集されたワイルド個体の他に、主に東南アジアで養殖されたブリード個体もあります。元の生息域であるネグロ川などは弱酸性の水質をしているため、飼育下でもその水質を再現してあげることが綺麗に発色させるコツです。

寿命

ラミーノーズテトラの平均的な寿命は3年程度と言われています。ただし、実際は個体差があり、さらに飼育環境、特に水質管理が適切であれば、5年程度の長期飼育も可能です。

 

混泳や密度の高い群泳を避けた方が、長生きさせられる傾向があります。

流通量と相場

ラミーノーズテトラは熱帯魚店ならば必ずと言っていいほど販売しているほど、流通量は多い熱帯魚です。天然採集個体も一部出回りますが、東南アジアで養殖された個体が大量に安価で輸入されており、価格は 1匹で150〜400円程度が相場です。

ラミーノーズテトラの改良品種や類似種

ラミーノーズテトラには、改良品種やそっくりな近縁種が存在します。ここでは、それらの種類をご紹介します。

ブリリアントラミーノーズテトラ

ラミーノーズテトラの改良品種で、その名が示す通り、輝く鱗が頭部から背側を中心に入る美しい品種です。体長や適性環境などはラミーノーズテトラと大差ないので、原種と同じような感覚で飼育できます。

 

原種はシックな魅力があるのに対し、本種は派手さがあるため、煌びやかなアクアリウムをお求めの方におすすめです。

レッドノーズテトラ

レッドノーズテトラ

 

本種も小型カラシンの1種で、その外見はラミーノーズテトラと瓜二つです。そのためか、英名では「False rummynose tetra(偽ラミーノーズテトラ)」という、可哀そうな命名がされています。

 

外見での見分けは難しいのですが、両者の違いが出やすいのが尾ビレの模様で、ラミーノーズテトラは上葉と下葉の先端には入らないのに対して、レッドノーズテトラは全体に及びます。両者は性質も似ているので、同じような環境で飼育可能です。

ラミーノーズテトラの飼育方法

ラミーノーズテトラは環境への適応力がある飼育しやすい熱帯魚なので、初心者にもおすすめの熱帯魚です。

水温・水質・水流

ラミーノーズテトラを飼育できる水温の範囲は20~28℃程度です。しかし、低温側では白点病にかかるリスクが上昇するため、一般的な熱帯魚と同様に25~26℃ほどに保温すると良いでしょう。そのため、ヒーターは必須の機材で、夏場も必要に応じて冷却ファンなどを導入してください。

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水質はpH5.0程度までの弱酸性から中性を保持できれば問題ありません。発色を良くしたい場合は、先に触れたように、弱酸性の水質で飼い込むと良いでしょう。

 

ラミーノーズテトラは強い水流を嫌います。強い水流に晒され続けると泳ぎ疲れて弱ってしまうので、フィルターの排水などには注意してください。

水槽サイズ・フィルター

ラミーノーズテトラは小型種なので、30cmクラスの水槽から飼育が可能です。しかし、規格水槽で考えた場合、水量の関係で安全に飼育できる個体数の目安は、2~3匹程度と少なくなります。45cmの規格水になると5~6匹になり、水質も安定しやすくなるため、可能であれば、45cmクラス以上の水槽での飼育をおすすめします。

フィルターについては、あまり水を汚さない種類なので、水槽サイズに適合していればどの種類でも構いません。本種のみを飼育するのであれば、外掛け式などの手軽に導入できるものがおすすめです。

底床材

底床材はなくても構いませんが、あった方がラミーノーズテトラが落ち着きやすく、アクアリウムとしても見栄えが良くなります。

 

本種は弱酸性の水質を好むため、水質を酸性に傾ける性質のあるソイルとの相性は良好ですが、逆にアルカリ性に傾けるサンゴ砂などは向いていません。

水質にあまり影響を与えない、田砂や大磯砂なども問題なく使用できます。

レイアウト

ラミーノーズテトラの飼育においては、自由度の高いレイアウトを楽しむことが可能です。ラミーノーズテトラは小型で弱酸性の水質を好むので、石組みを配置しても遊泳層をそれほど圧迫しませんし、水質を酸性に傾けやすい流木との相性も抜群です。

 

上記のように、ソイルの使用も問題ないため、水草水槽で混泳させるだけでも、大変見栄えの良いアクアリウムに仕上がります。

 

ただ、ラミーノーズテトラは雑食性なので、水草の新芽をかじってしまうことがあります。食害と言えるほどにまでに、水草が食べられてしまうことは稀ですが、デリケートな種類の水草は入れない方が無難です。

ラミーノーズテトラの餌

ラミーノーズの餌

 

餌は人工飼料を中心に、たまに冷凍アカムシなどの生餌を与えると良いでしょう。人工飼料の種類は、小型カラシン用に配合されたものが市販されているので、それらの中から選べば問題ありません。

餌は1日に1回か2回に分けて、それぞれ数分で食べきれるだけの分量を与えてください。食べ残しが生じると水質の悪化が進んでしまうため、基本的には食べ残しが出ないように餌を与えます。

 

それでも、食べ残してしまった時は、網ですくうなどして速やかに水槽から取り除くと良いでしょう。特に、生餌は水を汚しやすいので注意してください。

ラミーノーズテトラの混泳

ラミーノーズテトラは温和な性格をしているため混泳相性が良く、サイズ差が小さい魚種なら多くの種類との混泳を楽しめます。ここでは、ラミーノーズテトラの混泳について見ていきましょう。

同種での混泳

ラミーノーズの同種混泳は容易

 

ラミーノーズテトラは群れを形成する生態を持つので、同種との混泳は問題なく可能です。むしろ、ある程度の個体数で飼育して、群泳させてあげないとストレスを感じてしまいます。

 

ある程度の規模の群れでいる方が安心できる魚種であるため、本種にとって快適な環境を用意してあげたいのなら、やはり大きめの水槽を用意するべきと言えます。

他種との混泳

テトラは綺麗

 

相性が良い他種としては、サイズ差が小さく温厚な種類が挙げられます。具体的には、カージナルテトラをはじめとした小型カラシン・オトシン・コリドラス・小型プレコなどです。加えて、エビ類や貝類とも混泳可能です。

 

ただし、ミナミヌマエビについて、孵化直後の小さな稚エビは、食べられてしまう点には注意してください。

 

逆に、相性が悪い種類は、サイズ差が大きいものやサイズ差が小さくても気性が荒い魚種です。

 

前者はアロワナなどの大型魚が挙げられ、それに加えてディスカス・エンゼルフィッシュなどの中型種でもラミーノーズテトラが食べられたり攻撃される恐れがるので、混泳はおすすめできません。

 

後者については、小型カラシンの中にもブルーテトラなどの攻撃的な種類がおり、そのような魚種との混泳は向いていません。

ラミーノーズテトラが赤くない!?考えられる原因と対処法

ラミーノーズが泳ぐ

 

前述したように、ラミーノーズテトラの頭部の赤みは、個体の状態を示すパラメーターになっています。状態の良い個体ほど綺麗に発色する性質を持つので、頭部が赤くないということは何か問題を抱えていることを意味します。

 

病気になるなど、表面的な健康問題が見られない場合、まずは水温・水質が適切であるか確認してください。それらが適切な範囲から外れていると、ラミーノーズテトラはストレスを感じて綺麗に発色しなくなってしまいます。

 

次に、硝酸塩濃度にも注意が必要です。ラミーノーズテトラは基本的には適応力が高く丈夫なのですが、硝酸塩には敏感な面もあり、その濃度が高いとストレスを感じて、やはり発色が悪くなることが知られています。

 

最後に、もし中性付近で飼育しているなら、pH5.0~6.0程度の弱酸性の水質にしてみることも効果的です。維持管理の面からソイルを使用したくないのであれば、流木やマジックリーフといったアクセサリ類を活用すると良いでしょう。

ラミーノーズテトラの繁殖

ラミーノーズテトラの水槽内での繁殖は難しく、あまり成功例の報告がありません。しかし、論理的には可能なので、挑戦してみてはいかがでしょうか。ここでは、その繁殖方法をご紹介します。

繁殖に適した環境

まずは、前述した水温・水質などの適性環境が、保持されていることが大前提です。それに加えて、弱酸性の水質になっていることも大切です。とは言え、硝酸塩などの濃度が高いせいで酸性側になっていると産卵しないので、それら有害物質が少ない環境を用意してください。

 

また、産卵床となるウィローモスなどの水草も豊富に入れておきましょう。そして、ある程度の個体数で飼育することになるので、大きめの水槽も必要です。

雌雄の判別・ペアリング

外見での雌雄の判別は難しいです。抱卵すれば、メスの方は腹部がふっくらするため判別できる個体も出てきますが、それ以外の時は現実的ではありません。そのため、ある程度まとまった数を入手してオスとメスが揃っていることを期待しましょう。

 

繁殖に適した環境を維持できていれば、ペアリングは自然に行われます。もし、環境が適切なのに産卵に至らない場合は、水質や水温の変化が産卵のトリガーになるケースが多いので、いつもよりも多くの水量を換水してみてください。

産卵〜稚魚の育成

本種はバラマキ型の産卵形態を持ちます。親魚は卵を見つけると食べてしまうため、産卵が確認されたら卵と親魚は隔離してください。

 

卵が受精卵だった場合、約24時間で孵化します。孵化直後の稚魚はじっとしており、その間は卵黄嚢からの養分で成長するので、餌を与える必要はありません。

 

餌が必要になるのは泳ぎだしてからで、ある程度成長したとはいえまだまだ体が小さく、ブラインシュリンプでも大きすぎて摂食できないため、より小さいものを与えなければなりません。

 

そのような餌として、インフゾリアが挙げられ、現在では「インフゾリアの素」が市販されているので、それを活用すると良いでしょう。

ちなみに、インフゾリアとは動物プランクトンの総称で、特定の生物を指し示す名称ではありません。インフゾリアを与えて成長させて体が大きくなってきたら、ブラインシュリンプや親用の人工飼料を、すり鉢などで細かくしたものに切り替えていけば良いでしょう。

 

親とのサイズが小さくなれば、同居させても問題ありません。

ラミーノーズテトラの病気

ラミーノーズテトラは、基本的には丈夫で飼育しやすい熱帯魚なのですが、飼育環境が不適切だと病気になってしまうことがあります。本種の飼育において、注意すべき病気もチェックしておきましょう。

白点病

白点病は、すべての熱帯魚飼育において問題になりやすい病気です。初期症状は、魚体に白色の斑点が現れ、体を震わせたり擦り付けるようにして泳ぐなどが挙げられます。病気が進行すると、白点が全身に及んで衰弱し、やがて死に至ります。

 

病原体は水中常在性の繊毛虫で、ラミーノーズテトラの免疫力が正常なら発病しないため、水槽環境の維持管理が重要です。

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この病気の病原体は、「カラムナリス菌」と呼ばれる細菌で、同細菌に感染することで発病します。初期症状としては、ヒレの先端などが白濁し、その周囲が充血します。症状が進行すると、白濁がヒレ全体に及び、ヒレが裂けたり先端から溶けるようにして喪失してしまい、最後には衰弱して死に至ります。

 

こちらの病原体も水中常在性で、ラミーノーズテトラの免疫機能が正常に働いていれば発病しません。

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ラミーノーズテトラは小型カラシンの1種で、透明感のある体に赤色の頭部、尾ビレの白黒模様と、ユニークなカラーリングが特徴です。熱帯魚の中でも飼育しやすい部類で、群泳する性質を持ち色見も良いため、入門種として最適な魚種の1つです。

 

これからアクアリウムを始めようとお考えの方は、ラミーノーズテトラの飼育から挑戦してみてはいかがでしょうか。

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ラミーノーズテトラの飼育法