白点病の原因と治療法をプロが解説!発症初期なら自然治癒する?

白点病の原因

白点病の原因

 

白点病は原生動物で、大きさ0.6~1.0㎜前後の球状または卵型の繊毛虫の1種である、イクチオフチリウスの寄生によって起こります。基本的には、新たな魚の導入時に白点虫が水槽に持ち込まれることが原因になります。

 

白点虫は魚にしか寄生できないので、水草やエビや貝しかいない販売水槽からそれらの生体を購入しただけなら理論上は白点虫の持ち込みの心配はありません。

 

ですが、お店には他の水槽に魚がいるものなので、水一滴から病気になる可能性があることを考えれば、水草やエビや貝しかいない水槽の水でも、なるべく自宅の水槽には入れないほうがいいでしょう。

白点病が発生しやすい条件・環境

急激な水温変化が白点病を引き起こす

 

白点病が発生しやすい原因としては、やはり 水温変動が挙げられます。特に冬場は水温低下しやすいので、水槽が冷えやすい場所に設置してあったり、ヒーターのワット数がギリギリの容量だったり、そもそもヒーターの容量を間違えて小さいものを使用していたりすると起こりやすいです。

 

あと、冬場でなくても ヒーターが壊れていることに気づかない場合も起こることがあります。短時間で水温低下が3℃以上あったり、水が汚れて有機物が増えたり、pHの変動時に急に活性化することもあります。実感としては、水温28℃以下で起こりやすく感じます。

白点病の症状

次は、白点病の症状や、海水魚の白点病の話についても解説していきます。

白点病にかかると、小さな白点が体じゅうにできる

白点病の症状として初期症状では、それまで元気だった魚の中に元気のない個体が出てきます。そして体を痒がって擦りつけ行動をする個体が見られるようになります。

 

擦りつけ行動は、底砂やレイアウトの石や流木などにするのが多く見られますが、他の魚に擦りつけたりする場合もあります。

 

そうしているうちに、1~2日のうちに魚体のあちこちに白い点が出始め、徐々に白い点が増えていきます。体中に白点が出てしまうほどであれば、重症です。

淡水魚の白点病と海水魚の白点病は同じ虫が由来?

一方で海水性の白点病は、原生動物の繊毛虫類であるクリプトカリオン・イリタンスが海水魚に寄生することで起こります。

 

生活史や特徴も淡水性白点病と同じなので、治療も基本的には同じようなものなのですが、淡水性白点病と違って海水性白点病は厄介です。海水では使える薬も淡水より少なかったり、治療に手間がかかるのも厄介な理由です。

白点病にかかりやすい観賞魚

どんな魚でも白点病にかかりますが、そのなかでも白点病にかかりやすい魚はいます。どんな魚が白点病にかかりやすいのか見ていきましょう。

ローチの仲間

クラウンローチ

 

コイ目ドジョウ科にあたるのが、ローチの仲間です。クラウンローチやクーリーローチは、特に白点病にかかりやすい魚種と言えます。水槽内で混泳させている魚のうち、クラウンローチにだけ白点病の症状があらわれることがあるくらいです。

フグの仲間

フグの飼育

 

ローチの仲間に次いで白点病にかかるケースが多いと感じるのが、フグの仲間です。淡水の熱帯性フグであれば、ポピュラー種のミドリフグやアベニーパファなどが見る機会も多く、白点病にかかっているケースを目撃する機会も多い種類です。

ナマズの仲間

ナマズ類は白点病にかかりやすい

 

ナマズの仲間も白点病にかかりやすい面があります。そのなかでもタティアが比較的にかかりやすいように感じます。ナマズの仲間は魚病薬に弱いため、治療の際に薬量に気をつけなければならない点も、注意が必要です。

白点病の治療法と効果のある薬

白点病の治療法や薬にはどのようなものがあるか解説していきます。

治療法1. 水温を上げる

白点病初期であれば水温を上げるだけで治癒することもあります。ただこれは、治癒と言っていいのか白点虫が休眠に入っただけなのかは判断がつきませんが、結果的に白点病の症状が出なくなるので、治癒と言えるでしょう。

 

具体的には 水温を28℃以上に上げてあげます。コリドラスなど高温が苦手な魚種の場合は、水温を上げても28℃までにしておくのが安全です。それ以上の水温でも大丈夫な魚種の場合は、30~32℃まで上げると良いです。

治療法2. 塩浴する

魚の病気治療の基本で 0.5%塩水浴があります。水10ℓに対して塩を10g溶かせば、0.1%濃度の塩水ができるので、その5倍で10ℓに対して50gの塩を溶かせば、0.5%濃度の塩水を作ることができます。

 

水換えの際は50%換水をし、その時に最初に入れた塩の半分の量を溶かせば0.5%濃度の塩水をキープできます。塩は食塩でもかまわないのですが、ニガリによるミネラル摂取も考慮すると粗塩がおすすめです。

治療法3. 薬を使用する

代表的な白点病治療薬にはグリーンF、ニューグリーンF、グリーンFリキッド、メチレンブルー水溶液などがあり、水草水槽でも使えるのがグリーンFクリアー、アグテンパウダーなどです。

 

ナマズ類や古代魚などへ使う場合は、規定量の半分~3分の1の量に減らして使うようにしましょう。

治療法4. 毎日水換えする

これは海水魚の病気治療で行われる方法の1つに似ています。水を毎日全換えすることで、病原体である白点虫を排除するやり方です。

 

やり方には2パターンあります。1つは、溜め水を使って毎日全換え(全換え以上)するやり方です。もう1つは、明日のぶんを別の水槽に水を張っておき、翌日になったら前日に水を張っていた水槽に魚を移動させるやり方です。

 

どちらも全換えしていることに変わりないので、安全のため水を一晩汲み置いておくというのが大事なポイントです。

治療法5. 殺菌灯を使用する

紫外線殺菌灯を使ことで白点病を治療する方法も有効です。紫外線殺菌灯は他の病気予防や治療に効果的なだけでなく、コケ予防や水の透明度のアップ・維持にも効果的です。

 

紫外線殺菌灯より安価なヨウ素殺菌による殺菌筒も白点病に効果がありますが、今現在販売されているヨウ素を用いる殺菌灯は予防という意味で使うと効果が高いと言えます。治療もできたヨウ素剤は現在は販売されていないようです。

 

注意点として、これらを使う場合は容量に余裕のあるものを使いましょう。

民間療法だけど....鷹の爪を使用するやり方も

民間療法と言われる鷹の爪による治療ですが、確かに効果があります。例えば60レギュラー水槽では、鷹の爪3本を基本として入れます。入れ過ぎても個人的には害らしい害を感じたことはありませんが、基本量を参考にしてください。

 

手間をかけたくない人は、鷹の爪をそのまま水槽に浮かべても効果はあります。鷹の爪を交換せずそのままにしておくと、鷹の爪の中から種が水槽内に散らばるので早め交換がおすすめです。

白点病は自然治癒する?

白点病の完全な自然治癒は難しい

 

結論から言うと自然治癒は期待しない方がいいでしょう。擦り付け行動をしている段階や、魚体に2~3個の白点が見られてきたなどの白点病の初期であれば、水温を28~31℃に上げただけで白点が無くなり、その後は白点が見られなくなることもあります。

 

ですが、白点病に限らず少しでもおかしいと思ったら、薬浴なり何かしらの治療行為をしてあげましょう。病気をこじらせてからでは手遅れになるので、異常を感じたらアクションを起こすことが重要です。

白点病が治らない・治りが遅い時の原因と対処法

白点病が治りにくいと感じる場合は、下記についてチェックしてみてください。

水温が低い

水温を高くすることで白点虫の生活史を早めることができます。

 

白点虫の卵から子が産まれ魚に寄生して成長し、魚から離れてまた卵を産む、というグルグル回るような生活史を水温を高くすることで早めることができ、薬効期間中に効率よく白点虫を退治することができます。

治療が適切ではない

魚病薬を使うのにフィルターから活性炭を取り出していなかったり、薬や塩の量を間違えていたり、薬効期間を間違えて持続的な薬浴ができていなかったりということがないかなど、注意が必要です。

 

ソイルも薬効を吸着するので、臨機応変な間隔での投薬が必要になります。

治療期間が短い

白点として人間が目視して確認している以外にも、水槽内には白点虫の子供や卵があります。つまり、魚体から白点虫が確認できなくなったとしても、それは治癒したということを断言できる状態ではないと言えます。

 

白点病がすぐに再発したように見えるケースというのは、単にまだ治っていないだけですので、治療を続けましょう。

正しい知識で白点病を撃退!

健康なエンゼルフィッシュ

 

白点病はこじらせなければ何ら怖くない病気です。卵と寄生している白点虫には薬が効かないなど、白点虫の生活史を理解して治療に活かすと良いでしょう。

 

魚体から白点がいなくなってから、最低でももう1~2回は薬浴をしてダメ押しをしてあげましょう。何の病気でも、2週間~4週間は治療にかかると思って取り組むことも重要です。


白点病の原因と治療法を解説

ABOUTこの記事をかいた人

山城 大介

秋田県北秋田市にある小さなお店「アクアショップZERO」の店長です。 ディスカスが1番好きで繁殖が大好きです。 熱帯魚は繁殖ありきの楽しみ方が1番だと思っています。 記事に書ききれないことや、突っ込んだ内容は当店ブログやLINEで読んでください。 お悩み事はプロにお任せ。 当店の方もよろしくお願い致します。