マジックリーフの驚くべき効果・効能と使い方!ベタやエビの好む水質に

マジックリーフとは

マジックリーフは有用なアクアリウム用品なのですが、耳なじみのない方もいると思います。まずは、マジックリーフとはどのようなものなのかをご紹介します。

マジックリーフとは何の木の葉?

マジックリーフとは

 

マジックリーフは モモタマナと呼ばれる樹木の葉です。モモタマナはシクンシ科モモタマナ属に分類される、高さ約25mにも成長する半落葉性の高木で、世界中の熱帯~亜熱帯地域に広く分布しています。海沿いに自生する種ですが、人家の周辺や公園の並木などに植樹される例も普通に見られます。

 

果実は3~6cm程度の平たい楕円形をしており、「仁(じん)」と呼ばれる部分は可食部で、食用として利用している地域もあります。

マジックリーフは沖縄で手に入る

マジックリーフは沖縄にもある

 

前述の通り、モモタマナは熱帯~亜熱帯地域に広域分布しているため、日本国内にも自生しています。和名では「コバテイシ」と呼ばれ、沖縄県や小笠原諸島などに分布しています。特に、沖縄県では公園や公共施設の植え込みなどで普通に見られるため、マジックリーフも採取が可能です。

 

しかし、マジックリーフの採取目的で沖縄県にまで足を延ばすことは現実的でない、という方も大勢いると思います。そこで通販の出番です。

 

現在では、マジックリーフの効能も広く周知されているので、アクアリウム用品を扱う通販サイトで普通に入手が可能になっています。近くにモモタマナの木がない、という方は通販サイトを覗いてみると良いでしょう。

マジックリーフにはタンニンが豊富に含まれる

マジックリーフに含まれるタンニン

 

マジックリーフを入れることによって得られる効能の多くは、含有される タンニンという物質が担っています。タンニンとは、特定の働きを持つ数種類の有機化合物が混じった物で、その中にはお茶で有名なカテキンも含まれています。

 

タンニン自体は植物に普遍的に含まれているのですが、マジックリーフには特に多く含有されているため、アクアリウム用品として利用されるようになりました。

 

さて、タンニンが多く含まれている水は色が付き、黒色に近い色になります。そのような水は、天然でも存在しており「ブラックウォーター」と呼ばれ、特にアマゾン川流域で多く見られます。アマゾン川の支流の1つである「ネグロ川」は、現地の言葉で「黒い川」を意味し、名前の通り川全体がブラックウォーターになっています。

マジックリーフには色々な名前が付いている

マジックリーフの色々な名前

 

マジックリーフには別名が多く存在しています。主な例を挙げると、マジカルリーフ・アーモンドリーフ・アンブレラリーフ・ドクターリーフ・ボルネオリーフなどです。これは、モモタマナが広範囲に分布していて、それぞれの地域で様々な利用のされ方をしてきたからです。

 

アーモンドリーフについては、可食部の味がアーモンドに似ていることから、アンブレラリーフのアンブレラは傘の意味で、モモタマナが古くから緑陰樹として利用されてきたから、などです。ネット通販を利用する際は、これらの別名を知っておくと商品検索がスムーズなので、知っておくと良いでしょう。

マジックリーフの効果・効能

 

マジックリーフを使用すると、多くの熱帯魚にとって理想的な水環境を手軽に作れます。ここからは、マジックリーフの具体的な効果・効能を見ていきましょう。

弱酸性の軟水を手軽に作ることができる

 

マジックリーフにはタンニンが豊富に含まれると前述しましたが、このタンニンが水に溶出すると 水質が酸性に傾きます。また、タンニンは水中の金属イオンと結合する性質を持つので、 水の硬度を下げる効果も発揮します。

 

これらの性質からマジックリーフを用いれば、弱酸性の軟水を手軽に作成することが可能なのです。熱帯魚は弱酸性の軟水を好む種類が多いため、そのような魚種を飼育する際は大いに役立ちます。

重金属を無害化する

 

先ほど、タンニンは水中の金属イオンと結合すると述べましたが、その性質は重金属イオンについても発揮されます。そのため、水生生物の成育に有毒と言われている、重金属類の無毒化にも一役買ってくれます。重金属に関しては、水道水を飼育水に使用する場合は、それほど心配する要素ではありません。

 

しかし、井戸水や湧水をそのまま使用する場合は、重金属が基準値以上に含まれていることもあるため、特に有用な効果と言えるでしょう。

抗菌作用がある

 

タンニンはタンパク質と結合して変質させる性質もあります。そのため、古くから皮をなめす作業に使われてきました。この効果は細菌などにも発揮されるため、飼育水に対して 殺菌・抗菌作用をもたらしてくれます。

 

飼育水中に存在する、水カビなどの病原体に対しても殺菌・抗菌の効果が得られるので、熱帯魚などを病気の脅威から保護することも可能です。ただ、硝酸塩の蓄積によるpHの低下と、それに伴う熱帯魚のストレスは避けられないため、マジックリーフを使用していても適切なタイミングでの水換えは必須です。

産卵を促す効果がある

 

水槽内で繁殖を狙う場合は、観賞魚をいかに状態良く飼育できるかがカギとなります。魚たちに元気になってもらう方法として、その魚種がもともと生息していた場所の水質を再現することは基本テクニックの1つです。

 

つまり、弱酸性の軟水を好む種類の繁殖を狙う際にマジックリーフを使用すれば、簡単にその環境を再現できるので繁殖活動の促進効果も期待できるのです。

 

また、魚の中には季節の変化に伴う水質の変化が産卵のトリガーになる種類もいるため、そのような魚種を繁殖させる時にも効果的です。中性付近の飼育水にマジックリーフを入れて弱酸性にしたり、逆にマジックリーフによって弱酸性になっている状態から、多めの換水をして中性に近づける使い方も可能だからです。

プレコやエビの餌にもなる

 

プレコやエビは、自然下では水中に落ちてきた枯葉も普段から食べているので、マジックリーフも良い餌となります。もちろん、人工飼料だけでも問題なく飼育できるのですが、自然下で普段から口にしていたものを食べられれば喜びますし、植物食性が強い生き物が直接、植物を摂取することは栄養面でも有利です。

 

水質を適したものにしつつ、栄養面でも生体の健康をサポートできるため、プレコやエビを飼育している水槽では、マジックリーフは特に有用なアイテムになり得ます。

マジックリーフの使い方

 

マジックリーフを使用すれば様々な効果を得られますが、用量・用法には注意が必要です。ここでは、マジックリーフの具体的な使用法をご紹介します。

マジックリーフの使用量

マジックリーフを用いる主目的の1つとして、飼育水にタンニンを溶出させて水質を変化させることがあります。よって、使用する量は水槽の大きさ(飼育水の量)によって変わってきます。現在、主に流通しているマジックリーフの使用量は、 60cmクラスの水槽で2~3枚ほどが目安とされているものが多いようです。

 

ただし、マジックリーフは自然物ゆえに、産地によっても含有されるタンニンの量が異なるケースも考えられるため、必ず商品パッケージに記載されている量を参照してください。

マジックリーフが効果を発揮してくれる期間

 

結論から言うと、 葉の部分が存在している間は効果を発揮してくれます。マジックリーフを飼育水に入れると、水中のバクテリアに分解されることで徐々になくなっていきます。その間は、タンニンも少しずつ溶けだし、先に述べた効果・効能を得られます。

 

タンニンは葉柄の部分にも含まれていますが、その量は葉の部分と比較すると少ないと言われているため、葉の部分が分解されてなくなると効果は薄くなってしまいます。

マジックリーフの交換の目安

 

交換の目安としては、ある程度分解が進みボロボロになってきたタイミングが挙げられます。その理由としては、まず、ボロボロになったマジックリーフの欠片が舞うようになると、フィルターの取水口をふさいだり、内部のウールマットの目詰まりの原因になるからです。

 

次に、底床に欠片が蓄積すると通水性が悪くなり、それに伴って水質が悪化することがあるので、それを防ぐ目的もあります。ただ、これらの不都合は水槽環境によっては避けられるものもあります。

 

そのため、ちぎったマジックリーフをネットなどに入れて使用し、そのネットの目を通り抜けるほど細かくなったタイミングで交換するなど、ご自身の水槽環境での目安を作っておくと良いでしょう。

マジックリーフ使用上の注意

 

せっかくのマジックリーフも、やみくもに使用するとかえって悪影響を及ぼしてしまいます。ここでは、マジックリーフ使用上の注意点をご紹介します。

一度にたくさん入れない

一度にたくさんのマジックリーフを入れると、その分だけ大量のタンニンが溶出し、水質の急変を招く危険があります。本来、弱酸性の水質を好む魚種であったとしても、急にpHが低下して弱酸性になると pHショックと呼ばれる状態に陥り、死亡するケースもあるので注意してください。

 

最初に使用する時は、ちぎって少しずつ入れ、その都度テスターを用いてpHの下がり具合をチェックするなど、ご自身の水槽における最適な量を見極めると良いでしょう。

吸着系のろ材と一緒に使わない

吸着系のろ材は、飼育水中の不純物を取り除いてくれる優れものですが、それを運用している環境でマジックリーフを入れてしまうと、タンニンまで吸着・除去されてしまいます。さらには、ろ材が吸着・除去できる物質の量には限りがあり、それをマジックリーフのタンニンが占めてしまい、ろ材の寿命を縮める結果を招きます。

 

結果として、両者の機能性を打ち消してしまうため、吸着系のろ材を運用している環境では、マジックリーフを使用しない方が良いです。

アルカリを好む魚には入れない

アフリカンシクリッドや一部の日本産淡水魚など、観賞魚の中には酸性側よりもアルカリ性側を好む種類がいます。そのような魚種を飼育している水槽でマジックリーフを使用すると、水質が酸性側に傾いて魚が体調を崩す恐れがあるので注意してください。

 

マジックリーフの恩恵はあくまでも弱酸性の水質を好む魚種で発揮されるものなので、ご自身が飼育している魚がどのような水質を好む種類なのかは、しっかりと把握しておきましょう。

マジックリーフと相性のいい魚・悪い魚

マジックリーフと相性が良い魚種は、弱酸性の軟水を好む種類です。ここでは、マジックリーフと相性が良い生体とそうでない生体の、代表的な魚種をご紹介します。

マジックリーフと相性のいい魚

マジックリーフとベタの相性は良い

 

相性が良い魚種としては、ベタ・グラミー・ディスカス・アピスト・ブラックアロワナ・プレコ・オトシンクルス・テトラ類などが挙げられます。また、エビ類も相性は良好です。熱帯魚はもともと弱酸性の環境で生活している種類が多いので、マジックリーフと相性が良い魚種は珍しくありません。特に、アマゾン川出身の熱帯魚はその傾向が強いです。

 

ただし、例外もあることには注意してください。現在では、現地で採集された個体の他に、ブリード(養殖)された個体も市場に多く流通しています。養殖業者にとって魚を管理するのに都合の良い水質が中性付近であった場合、ブリード個体は生まれてからずっと、弱酸性の水質を経験したことがないことも考えられます。

 

そのような個体にマジックリーフを使用すると、かえって体調を崩しかねないので、使用する場合はより慎重に慣れさせる必要があります。熱帯魚を購入する際は、どのような水質で管理していたか、販売元に確認しておくと良いでしょう。

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マジックリーフと相性の悪い魚

マジックリーフに向かない魚

 

相性が悪い魚種は主に、グッピー・金魚・メダカ・プラティ・アフリカンシクリッドなどです。また、貝類がいる水槽でも、マジックリーフの使用は避けたほうが良いです。

 

まず、魚に関しては、ここで挙げた種類は中性~弱アルカリ性を好むためです。アフリカンシクリッドを除けば適応力が高い魚種が多く、弱酸性の環境でも問題なく成育できる種類ばかりですが、わざわざマジックリーフを使ってその環境にする必要性はないと言えます。

 

貝類については、弱酸性下では貝殻が溶けてしまうので、長期飼育には向かない環境になってしまいます。ここで挙げた生体は、ブリードする際も普通は弱酸性の水質で管理しないため、マジックリーフも使用しないほうが良いでしょう。

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マジックリーフの代用品ってあるの?

ヤシャブシの実

 

マジックリーフと同様の効果をもたらす物としては、 ヤシャブシの実が知られています。ヤシャブシの実はマジックリーフと同様にタンニンを多く含んでいるため、飼育水に入れておくとタンニンが溶け出し、色々な効果・効能を発揮してくれます。

 

マジックリーフと異なり、最初から底に沈んでエビ類がつまみに来るので、特にビーシュリンプを飼育しているアクアリストから高い支持を得ています。ただ、物によってはアク抜きが必要になる場合もあるため、どちらを選ぶかは好みの問題と言えるでしょう。

 

両者を併用している方も珍しくありません。

マジックリーフで弱酸性の軟水をお手軽に!

マジックリーフを使ってみよう

 

熱帯魚の中には、弱酸性の軟水を好む種類も数多く存在しています。できればそのような水質で飼育してあげたいけれども、家の水道水の関係上難しい、という時に活躍してくれるのがマジックリーフです。

 

マジックリーフを飼育水に入れると、タンニンが溶出して水質を弱酸性に傾けるなど、様々な効果を発揮してくれます。産卵を誘発する効果もあり、観賞魚の飼育において挑戦できることが増えるため、ぜひマジックリーフを使ってみてください。


マジックリーフを使ってみよう