水カビ病の原因と治療法をプロが解説!効果のある薬はどれ?

水カビ病ってどんな病気?

「カビ」という言葉からも、なんだかとても嫌な感じを受ける水カビ病。まずは、水カビ病がどのような病気なのか知るところから始めましょう。

水カビ病の症状

魚病でよく言われる水カビ病は、厳密には外部寄生性水カビ病と呼び、この病気の外観的な特徴は、魚の体表に綿毛状の菌糸の発育が見られる点です。

水カビ病の菌糸は、体表で繁殖し表皮組織に菌糸を伸長させて、その部位を壊死させてしまいます。さらに病状が進むと、菌糸は深部まで伸長します。

しかし意外にも、菌糸の侵入に対して、魚はあまり反応を見せません。そして、内部寄生水カビ病と違って、肉芽組織の形成が見られないのも特徴です。この水カビ病による死因は、浸透圧両性の破壊によるものです。

最後の2行をこうするのはどうかな?文章が長くなってしまうけど。

しかし意外にも、菌糸の侵入に対して、魚はあまり反応を見せません。そして、この水カビ病による死因は浸透圧の破壊によるものです。淡水魚の体内には絶えず水が浸入してくるため、それを尿として排出していますが、この働きが上手くいかなくなってしまうのです。

でも本には、「体液の露出が生じ・・・と言われている」って書いてる。浸透圧調整がきかなくなるって意味では同じだけど。もっと下にある『治療の流れ』の所に、書いたらいいのかな?「感染魚の死因は、体の内外に菌糸が繁殖するために体液の露出が生じ、浸透圧調整が不能になるためであると言われている」って書いてる。

水カビ病が発生する原因

ミズカビ属の数種の菌が原因になっています。特に、サプロレグニア・ディクリナによる水カビ病が最も一般的です。ミズカビ属に分類される菌は、水中や魚の体表で無性生殖世代により生存・繁殖しているのですが、繁殖した際に増えた一次遊走子は短時間遊泳した後に休眠します。やがてそれら一次遊走子から二次遊走子が遊出し、魚の体表など何らかの基質の遭遇すると再び休眠します。この休眠胞子は二次休眠胞子と呼ばれるのですが、これがやがて体表などで発芽を開始し、長い菌糸を伸ばしていくのです。原因は二次遊走子なんです。

水カビ病の原因は、ミズカビ属の数種の菌です。私達の身の回りにカビの菌がいるのと同じく、水中にも水カビの原因菌がいるのですが、この原因菌は水中や魚の体表で生存・繁殖しています。一般的には、スレ傷ができたり、外部寄生虫感染などの何らかの一時的要因があって、そのうえで二次的な疾病として水カビ病が発生すると考えられています。水カビ病の原因菌には、鞭毛をもって水中を遊泳できる一次遊走子と二次遊走子がいますが、このうち二次遊走子が魚の体表で発芽を開始し、菌糸を伸ばしていくのです。

*上記の小見出しと同様に、「発生する原因はなんですか?」と初心者がお店に来て聞いてきた時に「水カビにかかる原因は〇〇です!」と教えてあげるようなイメージで書き換えてみてください。説明にあたって、必要な専門知識は書いてほしいですが、たとえば「基質」「遊走子」「休眠胞子」などの用語を噛み砕いてもいいかもしれません。「〇〇を遊走子と言いますが、」という書き方でもいいかもしれません。

水カビ病と白雲病の違い

水カビ病と白雲病の違いは、原因が菌と寄生虫であることです。水カビ病は菌による病気。白雲病は寄生虫による病気で全く違います。白雲病の病原虫は、繊毛虫のキロドネアや、鞭毛虫のコスティアで、これら寄生虫が寄生・繁殖することによって白雲病が引き起こされます。白雲病で見られる魚体に付く白いモヤモヤは、魚自身が体を守ろうとして分泌した体表粘膜であり、水カビ病で見られる白くフサフサしたカビとは違います。

見た目の違いから話すと、水カビ病はフサフサとした綿毛状の見た目をしていますが、これがわかりやすい見た目になるほど病状は進行しているので、そうなるまえに治療を開始しましょう。白雲病は粘液の塊のようなものが白い不定形な粒状のものに見えます。これが全身を覆っていくほど治療は困難になっていきます。この2つの病気の大きな違いは、水カビ病は菌による病気、白雲病は寄生虫による病気、というところです。

*菌と寄生虫の違いもあると思いますが、一般のアクアリストが違いをどう見分けられるかにフォーカスして書いて見てください。最後の文章を前半に持っていきつつ、「実は原因となるのは菌と寄生ちゅで違うよ!」という流れの方がいいと思います。

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水カビ病は他の魚にもうつる?

結論から言えば、水カビ病は他の魚にはうつりません。基本的に、一次要因になる水温・水質の急変などのストレスやスレ傷、細菌や寄生虫の感染が引き金となり、二次的に水カビ病になると言われています。

水カビ病の原因となる遊走子は水中に常在しているため、どの魚でも感染する可能性がありますが、魚が健康であれば、水カビ病の原因菌が存在しているからといってすぐに感染するものではありません。

水カビ病は、人間が寒さや不摂生などで調子が悪くなると風邪になるような状態に似ていると言えます。水カビ病にかかった魚がいるからといって、他の魚にすぐにうつることはありませんが、一次要因についてしっかりと対策をとることがとても重要です。

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水カビ病にかかりやすい観賞魚

水カビ病は通常、水温20℃以下の環境で発生しやすい傾向があります。メダカや金魚を無加温飼育、または加温していても、水温が20℃以下の場合には本病が発生しやすいです。

一方で、水温25℃以上の環境で飼育されているベタやグッピー、ディスカスなどの熱帯魚に発生する場合もありますが、この場合、原因菌は低水温期に発生する水カビ病の原因菌とはカビの種類が異なります。

水カビ病にかかりやすい種類がいるというよりも、飼育環境に影響を受けると覚えておきましょう。

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水カビ病の治し方・治療薬

水カビ病について理解したところで、次は水カビ病の治療法や、治療薬について詳しく見ていきましょう。

治療の流れ

水カビ病が発生した場合は、なるべく早く治療に取り掛かることが大切です。治療としては薬浴をすることになるのですが、水カビ病の死因が浸透圧調整の破壊なので、薬浴と共に塩浴を実施するのも効果的です。

塩浴をして魚体内の塩分濃度と飼育水の塩分濃度を近づけることによって、淡水魚の場合、体に入ってくる水や塩類の量の調整と、尿としての排出の調整を楽にすることになり、体力低下を軽減させることができます。

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効果のある治療薬

水カビ病の治療薬としては、マラカイトグリーン液や、メチレンブルーが入った魚病薬が有効です。

例えば、アグテン、アグテンパウダー、ヒコサンZ、サンエース、メチレンブルー水溶液、メチレンブルー液、グリーンF、ニューグリーンF、グリーンFリキッド、などが挙げられます。

塩水浴については0.5%濃度の塩水浴が基本ですが、水質に敏感な魚種については0.3%濃度から塩水浴を始め、徐々に0.5%に近づけていくといいでしょう。また、病魚を水槽から取り出して、患部に直接魚病薬を塗るのも有効です。

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水カビ病は予防できる?

前述の通り、水カビ病の原因菌は水中に常に存在している以上、いつでも水カビ病にかかってしまう可能性があるのは事実です。

しかし、水カビ病は二次的に発症するのが基本なため、一次要因になる水温や水質の急変、過密飼育やスレ傷、細菌・寄生虫感染などを予防することで、結果的に水カビ病の予防になります。

水カビ病を発症してしまった場合に、すぐに治療ができるように薬などを準備しつつ、一次的な原因となるものにつながる問題がないか飼育環境を見直すことが重要です。

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水カビ病を発症しても慌てずに!

水カビ病を発症してしまったら慌てずに、しかし迅速に治療に取り掛かりましょう。病魚の様子に弱った様子が見られなくても、確実に水カビ病は進行します。

水カビ病に限らず、魚の病気全般の基本ですが、早期発見・早期治療が大事になります。他の病気でも様子見などせず、なるべく早く薬浴なり、治療に取り掛かることができれば、ほとんどの病気は治療が可能です。

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秋田県北秋田市にある小さなお店「アクアショップZERO」の店長です。 ディスカスが1番好きで繁殖が大好きです。 熱帯魚は繁殖ありきの楽しみ方が1番だと思っています。 記事に書ききれないことや、突っ込んだ内容は当店ブログやLINEで読んでください。 お悩み事はプロにお任せ。 当店の方もよろしくお願い致します。