アイキャッチ画像撮影:FISH PARADISE!編集部
シャロースプールとは

シャロースプールとは、リールのスプールがシャロー(浅溝)になっているものです。各メーカーからシャロースプールモデルのリールが発売されており、リールの名称表記を見れば分かるようになっています。
ダイワの場合、番手が2004と表記されていればナイロン4lbが100m、2506と表記されていればナイロン6lbが100m巻けます。シマノの場合は、シャロースプールを表す「S」の文字が付き、2500Sと表記されます。
※ダイワのリールも2018年から登場したLTモデルでは、シマノと同様番手の後ろに「S」が付くようになりました。
/シャロースプールのメリット・デメリット
シャロースプールを使う上でのメリット・デメリットを確認しておきましょう。
シャロースプールのメリット

シャロースプールは通常のスプールより浅溝のため、巻ける糸の量が少なくなります。これは一見デメリットのように思えますが、巻く糸の量が少なければその分、 スプール重量が軽くなって回転しやすくなるため、飛距離が伸びるというメリットがあります。
また、巻き量が少ないと言っても適正ラインであれば100mは巻けるため通常の釣りであれば十分な長さを確保できます。下巻きが必要ないため、 無駄なラインを消費することなく経済的に釣りができるというメリットもあります。
また、細いラインを巻きたい場合はリールの番手を落とせば良いと思いがちですが、番手を落とすとスプール径が小さくなるため、ラインに巻き癖がついてしまいます。また、ドラグ性能も落ちてしまう場合があります。そこでシャロースプールを使うことで、 同じ番手でもより細いラインを巻くことができ、ドラグ性能も落とさずに釣りができます。
シャロースプールのデメリット

シャロースプールは細いラインを巻けるようになっているため、逆を言えば太いラインは数十mほどしか巻けないというデメリットもあります。
太いラインを使用したい場合は、番手を上げるか深溝スプールを使うなどして、自分のしたい釣りに合わせたスプールの選択をしましょう。
/シャロースプールが適している釣りとは?

シャロースプールは主にPEラインを用いるルアーゲームでよく使われます。代表的なものはシーバスフィッシングやエギング、アジング・メバリングなど、PEラインは同強度のフロロカーボンやナイロンと比べて細いので、深溝スプールだと下巻き量が多くなってしまうためです。
また、フロロカーボンやナイロンでも、バスフィッシングにおけるフィネスゲーム(ノーシンカー、ダウンショットリグ等)やエリアトラウトなど細い号数を使う場合もシャロースプールが適しています。
逆にビッグベイトゲームやオフショアジギングなど太いラインを使ったり、長いラインを巻くような釣りではシャロースプールはあまり適していません。
おすすめのシャロースプール搭載リール12選
シャロースプールは細いラインを扱いやすいこと、飛距離を出しやすいことからルアーフィッシングでよく用いられます。釣種別におすすめのシャロースプール搭載リールを紹介していきます。
バスにおすすめのシャロースプール搭載リール
シマノ アルテグラ 2500SHG
1万円台で買える高コスパな1台!
ダイワ イージス 2505F
フロロカーボンラインの専用設計モデル。5lbラインが100m巻き。
最大ドラグ力(kg):3
自重(g):185
巻き取り長(cm):72
フロロ糸巻き量(lb-m):4-140,5-100
シーバスにおすすめのシャロースプール搭載リール
シマノ ストラディック 2500SHG
上位機種にも引けをとらない耐久性と巻き心地。2019年にモデルチェンジ。
最大ドラグ力(kg):4.0
自重(g):220
巻き取り長(cm):89
PE糸巻き量(号-m):0.6-200、0.8-150、1-120
フロロ糸巻き量(lb-m):4-130、5-100、6-80
ナイロン糸巻き量(lb-m):5-110、6-95、8-70
ダイワ カルディア LT2500S-XH
シックなボディが格好良い、2018年にLTコンセプトを初採用した人気小型スピニングリール!
アジング・メバリングにおすすめのシャロースプール搭載リール
シマノ ソアレBB C2000SSPG
アジング・メバリングに照準を絞った専用設計。入門にも最適な1台。
ダイワ 月下美人 MX LT2000S
ソアレBB同様最初の1台におすすめのモデル。軽くて強いLTコンセプト搭載リール。
最大ドラグ力(kg):5
自重(g):190
巻き取り長(cm):68
PE糸巻き量(号-m):0.4-200
ナイロン糸巻き量(lb-m):4-100
ロックフィッシュにおすすめのシャロースプール搭載リール
シマノ ツインパワー 2500HGS
シマノを代表する高剛性リール。磯場でのタフなロックフィッシュゲームにおすすめ!
シマノ ナスキー 2500SHG
1万円ほどで買える圧倒的コストパフォーマンス。デザインや機能性もバッチリ!
トラウトにおすすめのシャロースプール搭載リール
シマノ カーディフ CI4+ 1000S
ボディとローターにCI4+素材を採用することにより、軽くて使いやすいトラウト専用モデル!
ダイワ イプリミ 2004
ATDドラグ搭載でスムーズなドラグ動作を実現。ZAIONノブ標準装備で感度も良好。
エギングにおすすめのシャロースプール搭載リール
シマノ セフィアBB C3000SDHHG
クラスを超えたエントリーモデル。HAGANEギアによりハードな使用にも耐える耐久性。
最大ドラグ力(kg):9
自重(g):250
巻き取り長(cm):88
PE糸巻き量(号-m):0.6-200、0.8-150、1-110
ダイワ エメラルダス LT2500S-H-DH
エギング専用のエメラルダスが更なる進化を遂げて2019年モデルチェンジ。
最大ドラグ力(kg):10
自重(g):240
巻き取り長(cm):79
PE糸巻き量(号-m):0.6-200
シャロースプールに下巻きは必要?

細いラインでも下巻きが必要ないというメリットがあると前述しましたが、シャロースプールであっても場合によっては下巻きを入れたほうが良い時もあります。
スプールのスペック表記よりも細いラインを巻く場合
例えば5lb100m巻きのスプールに3lb100mのラインを下巻き無しで巻いた場合、スプールの深さに対して浅いところでラインを巻ききれてしまいます。そうするとライン放出時にスプールエッジに引っかかって飛距離が落ちてしまうといった欠点があります。
従ってスプールのスペック表記よりも細いラインを巻く場合はシャロースプールであってもある程度下巻きをして、スプールの溝ぴったりにラインを巻くのがベストです。
PEラインを巻く場合
PEラインを直接スプールに巻き付けるとラインが滑ってしまうことがあります。その為PEラインを巻く時は、フロロかナイロンを薄く下巻きし、その上にメインラインを巻き付けるのがベターです。もしくは下巻きはせずにPEラインの結び目をテープで固定するという方法もあります。
カスタム用のシャロースプールも充実

各メーカーからカスタム用のシャロースプールも発売されています。釣り方に合わせてラインを変えたい時の替えスプールとして、ひとつ持っておくと重宝します。また、メーカーの純正スプールよりも軽量化されているものが多いので、リール全体の自重を軽くできるというメリットもあります。
ただし、スプールはメーカーや機種によって互換性のあるものが限られるので、購入前に合わせたいリールに適合するか確認するようにしましょう。デザインも多種多様で自分好みのリールにカスタムできるのも楽しいですね。
/エコノマイザーでスプールを浅溝化!

今使っているスプールではちょっと溝が深い・・・でもカスタムスプールを買うのは値段的に厳しい・・・。
そんな時はエコノマイザーが便利です。エコノマイザーを 深溝スプールに取り付けることで簡単にスプールを浅溝化することができます。各メーカーから発売されているので適合サイズに注意して、ご自分が持っているリールに合うものを選びましょう。
また、もっと手軽&安価に済ませたい方はビニールテープをスプールに巻き付けて浅溝化するという方法もあります。
シャロースプールで釣りをより効率的に!

シャロースプールは細いラインを使う釣りにおいて、効率的・経済的に釣りをすることができます。「あともう少し飛距離が欲しい」「ラインを節約したい」・・・そう考えている方は、リールのスプールにも目を向けてみてください。
シャロースプールのリールに替えるだけでも、釣りのパフォーマンスがぐっと上がる可能性がありますよ!