マダラは鍋や白子が絶品の美味しい魚!生態や見分け方、釣り方も!

 

分類 タラ目タラ科マダラ属
和名 マダラ
学名 Gadus macrocephalus
分布 北緯34度以北の北太平洋、日本海、黄海、オホーツク海。日本での生息南限は日本海側は島根県、太平洋側は茨城県。
特徴 上顎は下顎よりも突出し、下顎先端に1本のヒゲがある。体は丸くて太く、体長は1mほどに成長する。

 

マダラってどんな魚?

マダラは食卓にもよく上る魚ですが、どのような魚なのでしょうか。まずは、マダラについて特徴や生態などをご紹介します。

特徴

魚体は全体的には細長く、前方は太くなっているのですが、後方に行くにつれて細くなるとともに側扁します。腹部は膨らみ大きくなっており、3基の背ビレと2基の尻ビレを持ちます。マダラは日本近海に分布しているタラの仲間では大型になる種類で、通常でも大きなものは1m程度に達し、記録に残っている最大体長は約1.2mです。体色は褐色を基調に腹側は白色になっており、背側は不定形の斑点模様(まだら模様)が入ります。

生態

太平洋の北部に多く見られる、10℃以下の海水温を好む冷水性魚類です。太平洋側での分布域は意外と広く、日本近海の他では、アメリカ・アラスカ州からカナダの太平洋側を経て、アメリカ・カリフォルニア州の辺りまで分布が確認されています。通常では、水深100~400mほどの大陸棚などで生活していますが、水深1200m程度の深海で見られることもあります。基本的には夜行性で、昼間は海底に身を潜めてじっとしています。日本近海での産卵期は12~翌3月頃の冬季です。この時期になると、群れで比較的浅い場所にある砂礫底や砂泥底に移動して産卵します。

食性

マダラの食性は動物食性です。幼魚期はカイアシ類などの動物プランクトンや小型の甲殻類を捕食しており、大きくなるとヒラメ類といった他の魚やタコなどの軟体動物、大型甲殻類や多毛類などを捕食します。要は、口に入る生物なら何でも食べる、貪欲な捕食者になるということです。逆に、マダラの成魚にとっての、明確な天敵は明らかになっていません。ところで、満腹になるまで食事をすることの言い回しに、「鱈腹食べる」というものがあります。字面からマダラの大きく膨らんだ腹部を連想し、それが語源になっていると考える方も居ると思いますが、実はこの「鱈腹」は当て字です。「たらふく」の語源は、十分であることや足りていることを意味する「足らふ」という言葉で、それが転じて「たらふく」になった、というのが定説です。

マダラの旬は、12~翌3月頃にかけての冬場で、この時期はマダラの産卵期に当たります。一般的には、産卵期になると卵などに栄養が使われ、身の方は味が落ちるため旬の時期からは外れるのですが、マダラは白子が重宝される関係で旬と産卵期が重なるのです。白子を持つのは当然オスのみですが、この時期はオスの白子も産卵に備えて充実し、味も濃厚になります。

名前の由来

マダラの名前の由来は諸説ありますが、現在のところ有力視されているのは、その模様に由来する説です。マダラの体には前述のとおり、不定形の斑点模様つまり、斑(まだら)模様が無数に入ります。その特徴からマダラと呼ばれるようになった、というものです。ちなみに、マダラは漢字では「真鱈」と表記しますが、これは雪が降るような冬季に多く漁獲できることから、魚偏に雪の字があてがわれたと言われています。

マダラと類似種との見分け方

タラ類はよく似ていますが、ポイントを押さえておけば見分けは容易です。ここでは、マダラと類似種との見分け方をご紹介します。

コマイ

コマイとマダラの見分け方のポイントは、主に体つきと下顎にあるヒゲの長短が挙げられます。まず、体つきに関しては、コマイはマダラと比較するとより細長くなっています。次に、ヒゲの長さですが、マダラのヒゲは目の直径と同等か、それよりも長いのに対し、コマイのそれは目の径と同じ位か、より短いことが特徴です。また、十分に成長した成魚であれば体長でも見分けが可能で、マダラは1m前後に達するのに対し、コマイは大きくても50cm程度、よく見られるものは35cmほどです。

スケトウダラ

スケトウダラとの見分けのポイントは、体形・目の大きさ・顎およびヒゲの長さです。まず、体形についてですが、スケトウダラはマダラよりも細長い体形をしています。次に、目の大きさに関しては、スケトウダラはマダラよりも目が大きいため、顔つきの印象も異なります。最後に、顎とヒゲの長さは、スケトウダラはマダラと違い、上顎よりも下顎の方が長くなっており、ヒゲはマダラよりもかなり短く、ほとんど目立ちません。

マダラは重要な水産資源!

マダラは古くから食用に利用されている魚で、まとまった量が漁獲できることから大衆魚として流通しています。鮮度の低下が早いため、生食での利用は産地に限られていましたが、現在では冷凍技術と流通技術の発展により、内陸部でも取り寄せられるようになっています。また、それ以上に重要なのが各種加工品で、干物や焼き物、煮物などは古くから一般家庭の食卓に上ってきました。

マダラの白子

マダラを語るうえで外せないのが白子の存在です。白子とはマダラの精巣を指す言葉で、その食味の良さから重宝されており、需要に対して供給が追い付かないのは日常茶飯事です。そのため、本種はオスの方が高値で取引されており、国産はもちろんのこと輸入物も高値で流通しています。白子は、旨味を多く含んだ濃厚な味わいをしており、焼き物や煮物といったオーソドックスな料理はもちろん、醤油に溶かし込んで刺身と一緒に食べる利用法などもあります。

マダラの子(卵巣)

マダラの卵巣は「マダラ子(真鱈子)」と呼ばれ、食用に利用されています。タラコとの違いは魚の種類にあり、タラコはスケトウダラの卵巣です。残念ながら、マダラ子の食味はタラコよりも劣るとされており、そのためか需要が少なく、利用は産地を中心に地域的なものに限られています。ただ、その味に関してもあくまでタラコと比較した場合で、産地などで利用されていることから分かるとおり、調理法次第では美味しく食べられます。その調理法ですが、醤油漬けや煮付け、和え物など多岐にわたります。

たらのほっぺ

たらのほっぺとは、文字どおりマダラの頬肉に当たる部位で、1匹から取れる量が少ないため、産地以外の小売店に並ぶことは稀です。では、高級品なのかと言うとそうでもなく、手ごろな値段で購入が可能です。身の部分とは異なり筋肉質で、食感はホタテの貝柱や鶏のささみに似ているそうです。味の方は、当然ながらマダラそのもので淡白な味わいであるため、ソテーやムニエル、バター炒めなどしっかりと味付けができる調理法と相性が良いとされています。

棒鱈

棒鱈とは、マダラを3枚におろして素干しにした干物です。マダラは大きいので、干物にすると棒状になり、その硬さは釘が打てると言われるほどです。もともとは、足の早いマダラを無駄なく利用するために考案された保存食で、江戸時代に作られ始めました。北海道や東北地方で漁獲されたマダラを棒鱈に加工し、それらは産地の他では主に関西地方で消費されていましたが、次第に全国へ広がっていきました。京都などではおせち料理にも利用されています。

マダラの人気料理(レシピ)

マダラは淡白な白身をしているため、いろいろな調理法と相性が良いです。鮮度の低下が早く身に水分が多いので、火を通す料理が多いです。

マダラの鍋

鍋は代表的なマダラ料理です。マダラの身は、火を通しても硬く締まらずクセがなく淡白なので、醬油ベースや味噌ベースなど様々な味付けにマッチします。骨が付いたままの切り身を入れることで、アラからも出汁が出てより美味しく仕上がります。マダラは煮崩れしやすいので、あまりかき混ぜないようにした方が良いでしょう。

マダラの煮付け

他の白身魚と同様、煮付けも定番の料理です。適度な大きさに切り分けたマダラの切り身を、酒・醤油・みりん・砂糖を合わせた煮汁に、スライスしたショウガと一緒にい入れます。そして、落し蓋をして弱火~中火で煮付けます。しっかりと煮付けても美味しいですが、あえて弱めに煮付けてマダラ本来の旨味を味わう楽しみ方もおすすめです。

マダラの人気料理(レシピ)

マダラのフライ

マダラはその身質の特徴から油との相性も良好です。そのため、いわゆる「白身魚のフライ」の原料にもよく使用されています。食べやすい大きさに切ったマダラの身にコショウで下味を付け、小麦粉をまんべんなくまぶし、パン粉を付けてから油で揚げます。マダラのフライは、オーソドックスな中濃ソースやタルタルソースを始め、各種ソースとの相性が良いのでいろいろと試してみてください。

マダラのアクアパッツァ

マダラはクセがない淡白な白身魚なので、アクアパッツァにしても美味しく食べられます。まずは、マダラの切り身を、オリーブオイルを敷いたフライパンで焼きます。火が通ったら、ニンニク1片とアサリなどの2枚貝、トマト・キノコ類などをお好みで入れ、白ワインでひと煮立ちさせます。お子様などに振る舞うときは、白ワインでなく水でも良いです。味が足りないと感じたら、塩・コショウで味を調えてください。

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マダラのムニエル

同じように、マダラはバターを効かせたムニエルにしても美味しいです。マダラの切り身に塩を振ってしばらく寝かせ、出てきた水分をしっかりと拭き取っておきます。そうしたら、コショウを振って下味を付け、小麦粉を全体的にまぶしバターを敷いたフライパンで両面をしっかりと焼きます。いろいろなソースと合うため、ソースを変えることで違った味わいを楽しめます。

マダラの釣り方

以前は、マダラ釣りと言えば、胴突き仕掛けでの船釣りが主流だったため、ハードルが高い存在でした。しかし、近年ではジギングが広まるとともに、釣魚としても注目を集めています。

船釣り(胴突仕掛け)

必要なタックル

マダラの船釣りでは水深200m前後の深場を探るため、オモリも重量があるものが必要です。そのため、ロッドはオモリ300号に対応した深海竿を使用します。長さは2~3mが一般的で、長すぎると使いづらくなるので注意してください。深場の大型魚を狙う以上、ラインには必然的に強度が求められるのでPEの6~8号相当のものを用い、やはり深場を探るため最低でも400mは巻いておきます。タックル自体の重量がかさむこともあり、リールは手巻き式だと疲れてしまうので、糸巻量が多い中~大型の電動リールがおすすめです。

仕掛け・エサ

仕掛けは3~5本バリの胴突き仕掛けで、マダラ用のものが市販されているため、それを利用すると便利です。ラインと仕掛けの間にはヨリトリ具を付けておくと、絡み防止に役立つのでおすすめです。仕掛けの先端にはオモリを付けますが、前述のとおり重量がある200~300号程度のものを選びます。エサは、サンマ・イカ・サバなどの使用が一般的で、それらを10cm程度の切り身にしてハリに付けます。エサではなく、タコベイトなどを付けて釣る方法もあるので、エサの調達や保存が難しい時などは試してみるのも良いでしょう。

釣り方

マダラはボトムに居る魚なので、常に海底を意識した釣りになります。仕掛けを海中に投入したら、まずはオモリをしっかりと着底させましょう。この時、マダラ釣りのオモリは重いため、ハリを衣服などに引っ掛けないよう注意してください。オモリが着底したら速やかにオモリを上げ、以降はオモリが底を叩く状態をキープしてアタリを待ちます。アタリが出たらアワセを入れますが、マダラの場合は放置してしっかりとエサを食わせる、向こうアワセの方が効率が良いです。アタリは明確に出るため分かりやすく、そのままボトムを這わせれば連掛けも期待できます。しかし、船釣りは同行者が居ることが多く、連掛けを狙うと仕掛けが絡まる、いわゆるお祭りでバラしてしまうことも珍しくないため、1匹ずつ取り込んだ方が安全です。

ジギング

必要なタックル

マダラはメタルジグにも食いついてくるため、ジギングでも釣ることが可能です。ジギングは、船釣りよりも手軽かつライトなタックルで挑めるとあって、人気が高まっています。ロッドはスロージギング用のものの使用が一般的で、ラインはPEの2号前後に相当するものを用います。ジギングの場合は、水深100m以浅を探ることが多いですが、やはり400mほど巻いておいた方が安全です。 リーダーは、フロロカーボンの20~40lbに相当するものを用い、5m程度と長めに取っておきます。リールは、中~大型の両軸リールまたはスピニングリールでも問題ありませんが、巻くのが大変だと感じるのなら電動リールを使用するのが良いでしょう。

ジグ

ジグの種類は先に述べたとおり、メタルジグが一般的です。比較的浅い場所なら100~200gほど、深い場所なら300~500g程度と、水深によって使い分けてください。ジギングとしては深場に落とすため、後方重心のロングタイプが、抵抗が少ないうえに姿勢が安定しやすく使いやすいです。色は深場ということもあり、アピール力に優れるゴールド系やピンク系がおすすめで、メタルジグにタコベイトを付けて釣る方法もよく採られています。

釣り方

基本は船釣りの時と同様、ボトムを探る釣りになります。ジグを落として底を取り、大きく持ち上げたら再び一気に底に落とすようにして誘います。根掛かりを防ぐために、ジグが着底したらすぐに持ち上げてください。また、マダラはジグが落ちてくる時に食い付くことが多いので、落とし込む動作を多く入れることを意識すると良いです。アタリが出たらアワセを入れますが、マダラは身が柔らかく身切れによるバラシが多いので、あまり強くアワセを入れないように注意してください。

昔から食卓を支える大型魚、貪欲な捕食者マダラ!

マダラは冷水性の海水魚なので、日本では主に北海道や東北地方などで漁獲されています。古くから食材として利用されてきた重要な魚で、地域によっては棒鱈などの加工品は欠かせません。体長1m以上にもなる大型種で、口に入るものなら何でも食べようとする、貪欲な捕食者として生態系に君臨しており、その性質から近年では、ジギングの対象魚として人気が高まっています。釣った後は美味しく食べられるため、食材としてだけでなく釣魚としても注目してみてください。

マダラは鍋や白子が絶品の美味しい魚