雷魚を知ろう!気になる生態や飼育のポイントをチェック!




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雷魚ってどんな魚?

雷魚ってどんな魚?

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雷魚はスズキ目タイワンドジョウ科に属する淡水魚で、実は単一の魚種を指す名称ではありません。釣り人が雷魚というと、厳密には日本に生息する「カムルチー」・「タイワンドジョウ」・「コウタイ」の3種類を指すことが多いですが、これらの外見や生態はよく似ています。まずはこれらの雷魚について、それぞれの特徴などをご紹介します。

名前の由来

雷魚の名前の由来は諸説あり、はっきりとは分かっていません。現在有力視されているのは、雷が鳴るような荒天時に活発に活動する様子や、大食漢な性質から雷が鳴っても獲物を離さない様子に起因している説です。

日本にいる雷魚の仲間3種類

カムルチー

ロシアと中国を流れるアムール川水系や朝鮮半島に自然分布していましたが、1923年に日本国内に移入され、現在では全国的に生息しています。以前から外来種だと考えられていましたが、近年の研究の結果、北海道に生息しているものについては在来種である学説も提唱されています。体長は通常でも80cm、大きなものでは1m以上にまで成長する最大の雷魚で、細長い魚体に目の後端にまで口裂が及ぶ大きな口が特徴です。

タイワンドジョウ

中国南部から台湾、ベトナム、フィリピンにかけて分布している雷魚です。本種も過去に国内に移入された経緯があり、石垣島や西日本を中心に生息しています。外見はカムルチーと酷似していますが、本種は最大でも80cm程度と比較的小型です。その他の見分け方のポイントとしては背ビレと尻ビレの軟条数があり、カムルチーはそれぞれ47~53条、31~35条に対して、タイワンドジョウは同じく40~44条、28~30条と少ないことが特徴です。

コウタイ

中国南部から台湾、ベトナムにかけて分布している雷魚の1種です。1960年に台湾から輸入されたものが逃げ出して以降、大阪府や沖縄本島、石垣島などで生息が確認されています。体形は他の2種と酷似していますが、本種は最大でも30cm程度と小型で腹ビレを持ちません。また、尾ビレの付け根部分に黄褐色で縁取られた黒色の斑点が入ることからも判別可能です。

雷魚の生態

雷魚は湖沼や河川の流れが穏やかな場所、あるいは止水域の泥底を好んで生息しており、特に水草帯に多いです。また、「上鰓器官(じょうさいきかん)」と呼ばれる呼吸器官が発達しており、空気から直接酸素を取り込むことが可能なので、溶存酸素が少ない環境でも生存できます。逆に、空気呼吸ができないと酸欠で死んでしまいます。食欲旺盛な肉食魚で、小魚やザリガニなどの甲殻類、カエルに加えて、時には蛇やネズミといった小動物まで捕食しています。雷魚の産卵期は5~8月で、浅瀬に巣を作って産卵します。

雷魚は特定外来生物ではない?

雷魚の3種は以前は特定外来生物よりも危険度が低い、要注意外来生物に指定されていました。しかし、生態系への被害の知見が不足しているなどの理由で、2015年の外来生物法の改正を機に要注意外来生物リストから外されました。しかし、カムルチーとタイワンドジョウに関しては大型になる上位捕食者なので、生態系に悪影響を及ぼしている可能性があり、引き続き調査が必要とされています。

食用としての雷魚(料理・味)

日本では馴染みがないですが、雷魚は中国や台湾、東南アジアでは普通に食用として利用されています。調理法としては、スープの具材や炒め物、煮物や素揚げなどが挙げられ、きちんと泥抜きなどを行って下処理をすれば、臭みもほとんどなくなります。雷魚の身は程よく締まった白身で美味だと言われています。国内に生息している個体についても食べられますが、「有棘顎口虫」と呼ばれる危険な寄生虫がいることが普通なので、しっかりと加熱調理することが重要です。

雷魚釣りのタックル(ロッド・リール・ライン・ルアー)

雷魚の釣り

出典:tailwalk facebook

雷魚は釣りのターゲットとしても根強い人気があります。雷魚釣りのタックルについてご紹介します。

雷魚に適したロッド

雷魚はヒシモなどが生い茂るヘビーカバーと呼ばれるエリアに生息していることも多いので、水草ごと雷魚を強引に寄せてくるパワーがロッドには必要で、エクストラヘビークラスが良いでしょう。また、長さはロングキャストも可能な7~8フィート程度がおすすめです。

雷魚に適したリール

雷魚では太いラインを用いるため、太めのラインを巻くことができるリールが必要です。PE8~10号が60~80mは巻けるものがおすすめです。また、ドラグもがっちり締めてやりとりすることが多いので、ドラグ力も7~10kg程度のものが良いでしょう。

雷魚に適したライン

雷魚には強引なやりとりでもビクともしない極太のPEラインを用います。PEラインの8~10号を用意すると良いです。雷魚専用ラインも多数発売されていますので、その中から選ぶと安心です。

雷魚に適したルアー

雷魚釣りではフロッグと呼ばれる、カエルの姿をしたトップウォーターを用います。フロッグにも雷魚専用のフロッグがあるので、その中からチョイスすると良いでしょう。足やラバースカートがついたタイプなど種類も多彩です。カラーバリエーションなども複数用意しておくと、選択肢の幅が広がります。

雷魚の釣り方

雷魚の釣り方

出典:AGO products facebook

雷魚は前述の通り、水草が生い茂るヘビーカバー周辺に生息しています。フロッグを遠投し、カエルがヒシモの上をぴょんぴょん跳ねるように細かくアクションして誘い出しましょう。また、雷魚はサイトフィッシング(魚の姿を見つけて、そこに向けてルアーを投げる)のも有効です。水路などを歩きながら雷魚の姿を探し、見えている魚に対して誘いをかけてみましょう。雷魚がフロッグをくわえたら、ワンテンポ置いて力強くロッドをあおりフッキングします。フッキング後はドラグを出したりはせず、強引に巻いてきましょう。雷魚は瞬発力は凄まじいので近くに寄せてきてもキャッチするまでは油断しないようにしてください。

雷魚の飼育

雷魚の飼育は簡単?

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雷魚の飼育に必要な道具は一般的な熱帯魚の飼育と同様です。水槽のサイズはカムルチーとタイワンドジョウに関しては150~180cmクラスのものが、コウタイでは60cmクラスのものが必要です。水温は0~30℃の範囲で適応可能ですが、水温が低くなると冬眠してしまうので、冬場にも活動させたい場合はヒーターで加温する必要があります。水質に関しては中性付近を保てば問題ありません。餌は生き餌を好みますが、餌付け次第では肉食魚用の人工飼料も食べるようになります。カムルチーやタイワンドジョウはかなり大きくなりますが、飼い切れなくなったからと河川などに放流することはせず、観賞魚の引き取りを実施しているショップなどに相談するか、必ず最期まで飼育してあげてください。

釣魚として人気の雷魚!飼育には要注意

雷魚は種類によってはかなり大型になるため釣魚として人気があるのと同時に、迫力の食事シーンなども楽しめるので、観賞魚としても一定の支持を集めています。雷魚を飼育したい場合は、カムルチーとタイワンドジョウに関しては大きくなるので注意が必要です。生態系への悪影響が懸念されている状態なので、飼い切れなくなって放流することにならないよう、事前によく調べることが重要です。

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