ワカサギの生態や美味しい食べ方は?実は外来種ってホント?




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分類 キュウリウオ目キュウリウオ科ワカサギ属
和名 ワカサギ
学名  Hypomesus nipponensis
分布 全国のダム湖や河川など
特徴 体長は15cmほどで、脂鰭を持つ。各鰭は小さい。

ワカサギってどんな魚?

ワカサギは食用としても利用されている一般的な小型魚です。まずは、ワカサギの生態などをご紹介します。

分類

ワカサギはキュウリウオ目キュウリウオ科ワカサギ属に分類されている魚で、以前はサケ目に分類されていました。ワカサギ属には3種が分類されており、ワカサギの他にはチカとイシカリワカサギが属しています。近縁種との見分け方は、チカに関しては腹ビレや口の位置などで見分けが可能です。具体的には、ワカサギの腹ビレは背ビレの前端より前についていますがチカは後ろです。また、ワカサギの口の後端は目の下にまで達しますが、チカはそこまで深くありません。イシカリワカサギとはよく似ているので外見での見分けは困難ですが、脂ビレの大きさや体色、体形(イシカリワカサギの脂ビレはワカサギより大きく、体色は暗色または黄色味が強く、体形は全体的に丸みを帯びる)などが判断材料です。

生態

ワカサギはサケのように海と河川を行き来する遡河回遊型のものと、ダム湖などに生息する陸封型のものがいます。産卵期は1~5月にかけてで、北方に行くほど遅くなります。遡河回遊型のワカサギは産卵期に淡水域に遡上して産卵し、ふ化した稚魚はしばらく淡水域で生活した後に海へと降りていきます。1回の産卵で1千~2万粒の卵を産み、1度繁殖に参加すると親魚は死んでしまいます。寒冷地では2~3年、生きる個体も確認されていますが、寿命は通常1年ほどで、食性は動物プランクトン類を食べる肉食性です。

ワカサギの釣り方

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ワカサギの釣期は秋から冬にかけてです。ロッドは電動リール竿、手バネ竿などの小型のものが使いやすいです。仕掛けは市販のワカサギ仕掛けで問題ありませんが、ワカサギ用の仕掛けは湖ごとに異なり、中には特定の湖専用の仕掛けも販売されています。餌はサシや紅サシ、アカムシなどが一般的です。餌を付けるときは半分に切って、ニオイなどが広がりやすくすると集魚効果が期待できます。釣り方は氷上釣りが有名ですが、ドーム船釣りや桟橋釣りなどもあります。特に、ドーム船釣りは暖房が効いた船内で釣りができ、トイレも船内に設置されているので、手軽にワカサギ釣りを楽しめます。

ワカサギ釣りの詳細は別記事で詳しくご紹介しています。

ワカサギ釣りの基本や釣果UPのコツ!沢山釣って美味しく食べよう!

2018.04.06

ワカサギの旬はいつ?

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ワカサギの旬は冬から春にかけてです。特に冬場に湖の氷上で行われるワカサギ釣りは季節の風物詩となっています。この時期のワカサギのメスは抱卵しており、卵を含めて美味しく食べられます。内臓や皮もあまり気にならず、火を通しても身が硬くならないので丸ごと利用でき、歩留まりが良いです。ワカサギは足が早いので、銀色に輝いている新鮮なものを選びましょう。

ワカサギのレシピ

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ワカサギは小型で骨も柔らかいので、丸ごと調理することが基本です。

下処理

ワカサギはあまり下処理をしなくても美味しく食べられる魚です。内臓を除去する必要はありませんが、フンが気になるようでしたら腹部を肛門に向かって圧迫すると出てきます。また、ウロコも気になるほどではありませんが、除去したいのであれば粗塩でこすり落とすと良いでしょう。いずれの場合も、余分な水分を取るためにキッチンペーパーは用意してください。

わかさぎの天ぷら

ワカサギを塩水で洗って水気を切り、溶き卵に小麦粉を混ぜた衣を付けて、油で揚げれば完成です。サクサクとした衣とふっくらとしたワカサギの異なる歯ごたえが楽しめる定番の調理法です。そのままでも美味ですが、塩やショウガ醤油で食べても楽しめます。

わかさぎの唐揚げ

塩水で洗ったワカサギの水気をよく切り、塩コショウで下味をつけます。そのワカサギに片栗粉をまぶし、油で揚げれば完成です。カリッとした衣とフワフワとしたワカサギの身の食感が楽しめる、お酒のおつまみにも最適な調理法です。

その他おすすめ料理

わかさぎの南蛮漬け

ニンジン、タマネギなどを薄くスライスして砂糖、塩、酢、酒、だし汁、赤唐辛子で煮込みます。塩水で洗ったワカサギに小麦粉を薄くつけて揚げ、前述のものに漬け込めば完成です。さっぱりとした酸味がワカサギによく馴染んだ美味しい一品です。

わかさぎの佃煮

ワカサギを洗って汚れを落とし、砂糖、醤油、みりん、酒、水飴で煮込みます。弱火でじっくりと煮込み、焦げないように時々ワカサギの身を崩さないようにかき混ぜてください。甘辛い味付けがご飯によく合う、古くから親しまれてきた調理法です。

ワカサギは飼育できる?

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ワカサギは水質への適応力が高いので比較的飼育しやすい魚種です。体長は最大でも15cmほどなので、30cmクラスの水槽でも飼育できます。水質に関しては元に居た環境に近づけるのが望ましいです。つまり、淡水域に居た個体なら淡水で飼育し、汽水域に居たものなら多少人工海水を混ぜてください。ワカサギは冷水を好むので、夏場はクーラーなどを用いて水温が20℃を超えないように注意してください。食性は肉食性なので、餌はアカムシなどの生餌を与えると良いでしょう。前述したように、ワカサギは繁殖活動を終えると死んでしまいます。産卵床になるような底砂などを導入すると1年を待たずに寿命を迎える恐れがあるので、長生きさせたい場合はベアタンクでの飼育をおすすめします。

ワカサギは外来種なの?

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国内でのワカサギの本来の生息域は、千葉県以北の太平洋側沿岸と島根県以北の日本海側沿岸、およびそれらの海につながる河川と湖沼でした。しかし、釣りや食用としての利用価値が高いため、日本各地の河川や湖に移植され、現在では日本全国に分布するようになりました。このように国内に生息しているものの、本来の生息場所の外から人為的に持ち込まれた種を国内外来種と言い、移植個体群が在来個体群を駆逐してしまうケースも確認されており、遺伝的多様性の減少が懸念されています。

冬の風物詩であるワカサギを楽しもう!

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ワカサギは古くから食用として親しまれてきただけでなく、氷上でのワカサギ釣りが冬の風物詩と言われるほどに観光資源としても重要な魚です。初心者の方にとっては氷上釣りは敷居が高いと思いますが、現在では各地の湖でドーム船釣りが導入されており、手軽にワカサギ釣りが楽しめます。また、下処理があまり必要なく、簡単な調理で美味しく食べられる点も魅力です。ぜひ、釣りに料理に、ワカサギを楽しんでみてください。