カワハギは肝が絶品!美味しい食べ方や釣り方とは?

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カワハギってどんな魚?

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分類 フグ目カワハギ科カワハギ属
和名 カワハギ
学名  Stephanolepis cirrhifer
分布 青森から九州にかけての日本各地沿岸、台湾、朝鮮半島、フィリピンなど
特徴 体はやや平たく、背鰭棘は眼の後端上方に位置する

カワハギの特徴

カワハギは餌取り名人

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体長25~30cmほどに達する海水魚で、魚体は強く側扁しており形状は楕円形に近いです。体色は灰褐色から淡褐色で、全身に暗褐色の斑点が入り、個体によっては縞模様に見えます。第一背ビレは棘状になっていて頭部の後方に付いており、第二背ビレと尻ビレ、尾ビレは比較的大きく、尾ビレは丸みを帯びた扇形をしています。カワハギの外皮は厚く、表面は小さな棘状の鱗に覆われており、この皮は手で簡単に剥ぐことが可能です。この特性は名前の由来にもなっており、その身は上品な旨味のある白身で、肝も味が良いことから食材として重要な魚です。

カワハギの生態

カワハギって可愛い

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カワハギは北海道以南の日本全国の沿岸部から東シナ海にかけて分布しており、水深100mよりも浅い砂底地や岩礁帯に生息しています。食性はゴカイなどの多毛類や甲殻類、貝やウニなどを捕食する肉食性です。貝などの頑丈な殻も、小さな口についている丈夫な歯で噛み砕いて、中身を食べることが可能です。夜になると海藻などをくわえて、流されないようにして眠る習性があります。産卵期は5~8月で、沈下性の粘着卵を産みます。稚魚は初秋に浅場の海藻帯で見られ、成長とともに沖合の岩礁帯などへ進出します。

 

カワハギ釣りの仕掛け

カワハギ釣りは楽しい

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カワハギは小さく突き出た口で餌を突っつくようにして食べるので、釣り人に気付かれず餌だけ食べられてしまうケースが多く、「餌とり名人」の異名を持ちます。そのため、餌は簡単に外れないようにしっかりとセッティングする必要があります。餌の種類としてはアサリやアオイソメ、オキアミなどが一般的です。ロッドは1.8~2.1mの極先調子で、リールは小型両軸受けタイプが使いやすいです。仕掛けは胴突き仕掛けを使用し、「タタキ釣り」や「誘い釣り」、「ハワセ釣り」など多彩な釣り方の技術が要求されるゲーム性が魅力です。

カワハギの旬はいつ?

カワハギの旬は可食部の場所によって異なります。夏は肝が小さいものの、肉質は冬よりも良好な傾向があるので、身の旬は夏です。また、カワハギは越冬のための栄養を肝に溜め込むので、秋から冬にかけては肝が充実します。よって、肝に関しては秋から冬が旬と言えます。抱卵する春先以外は長く楽しめる魚です。

カワハギのさばき方

まずは、カワハギの口先と頭部の棘、尾ビレ以外の各ヒレを切除します。次に、口先の切断面から手で皮を剥ぎます。そして、目の後ろに包丁を入れて背骨を切断し、その切れ込みから裂くように手で頭部を引きちぎります。こうすることで、重要な肝を傷つけることなく取り出すことが可能です。この時、他の内臓も付いてくるので、余分なものは除去します。胆のう(苦玉)は潰してしまうと、苦味が移って味が損なわれてしまうので注意してください。身は三枚におろし、薄皮と小骨を除去したら完了です。

カワハギのレシピ

カワハギの刺身

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カワハギの身は淡白な白身で旨味があり、様々な調理法と相性が良いです。また、肝にも濃厚な旨味があるので、ぜひとも活用してください。

刺身

刺身は三枚におろした身の薄皮を丁寧に引いて、薄造りにすると良いでしょう。この時、肝を醤油に溶かし込んで、一緒に食べると非常に美味しく頂けます。

煮つけ

肝を取り出したカワハギを水、砂糖、醤油、みりん、酒で味付けをして煮込みます。肝も同様に煮込んで味付けを行い、カワハギの身と合わせると旨味が際立ちます。

焼き霜造り

三枚におろしたカワハギの身の薄皮を炙った後に、氷水に浸けて粗熱を取ります。肝は別で塩ゆでした後に、同じく氷水に浸けます。両者の水分をよく切った後に食べやすい大きさに切り分け、合わせれば完成です。炙った薄皮が香ばしく、肝の臭みなども消えて大変に美味です。

ちり鍋

内臓を取り出したカワハギの身をぶつ切りにして、野菜や豆腐などとともに鍋に入れて煮込みます。味付けは昆布だしをベースに酒と塩で行うと、カワハギの旨味が引き立ちます。肝を添える場合は、軽く湯がくと臭みが消えて美味しく食べられます。

釣りに料理にカワハギを楽しもう!

カワハギとは

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カワハギは北海道を除く日本各地の沿岸部に生息している、食用だけでなく観光資源としても重要な海水魚です。テクニカルな駆け引きが楽しめるため釣魚として人気があり、その人気はカワハギ専用を謳うロッドも販売されているほどです。また、その白身は美味しいうえに、旬の時期の肝が絶品なので食用としても重宝されています。ぜひとも釣りと料理の両面で、カワハギを楽しんでみてください。

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