ヒョウモンダコの毒の種類や強さは?見た目は綺麗でも事故に注意!




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分類 マダコ亜目マダコ科ヒョウモンダコ属
和名 ヒョウモンダコ
学名 Hapalochlaena fasciata 
分布 小笠原諸島、南西諸島以南~オーストラリアにかけての西太平洋熱帯域。近年は温暖化の影響で生息域が北上しつつある。
特徴 体長10cm程の小型種で、体にヒョウ柄模様が点在する。唾液に毒を含み、噛まれると危険。

 

ヒョウモンダコの生態

ヒョウモンダコの生態は?

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ヒョウモンダコは、強毒を持つことで知られる10センチ程度の小さなタコで、「豹紋蛸」の名の通り、ヒョウ柄の斑点が体中にあります。ヒョウモンダコは太平洋の西側の、亜熱帯、熱帯域など、比較的暖かい海に生息しており、国内では小笠原諸島以南でみられます。九州や南西諸島では地磯などの浜辺でもよく見つかります。
 
ヒョウモンダコは小型のカニやエビなどを食べています。一生に一度、50個の卵を産みます。攻撃的な性質ではありませんが、身に危険が迫ると体表の斑点を鮮やかな青に変え、有毒であることをアピールするという習性があります。

ヒョウモンダコの生息域が拡大している!?

ヒョウモンダコは 暖かい海の生物なので、温暖化による海水温の上昇に伴い、生息域が北上しています。ヒョウモンダコは九州以外では、2017年には兵庫、徳島県、2016年には静岡県で見つかっており、日本海側の島根、福井県などでも見つかっています。今後も海水温の上昇が続けば、ヒョウモンダコは更に北方に生息域を拡大する可能性もあります。

ヒョウモンダコの毒の種類や強さ、事故例など

ヒョウモンダコの毒についてもしっかりと覚えておきましょう。毒の種類や強さなどをご紹介します。

フグと同じ強い毒

ヒョウモンダコの毒は、フグが持っていることで有名な「テトロドトキシン」です。フグは種によって皮膚や肉、血液などにテトロドトキシンを持ちますが、ヒョウモンダコは唾液にテトロドトキシンを含んでいます。ヒョウモンダコは脚の付け根に口があり、オウムのくちばし のような硬い歯があります。ヒョウモンダコうっかりつかんだり、手のひらに載せたりするとかみ付かれ、唾液を注入されてしまう恐れがあります。

海外では死亡例も

ヒョウモンダコのテトロドトキシンが体内に入った場合、早ければ20分ほどで麻痺やしびれが始まります。国内では死亡例はありませんが、オーストラリアではヒョウモンダコにかまれた人が呼吸困難となり、死亡した例もありますので、取り扱いには十分な注意が必要です。

ヒョウモンダコに噛まれた時の対処法

 

かまれたらすぐ病院へ

ヒョウモンダコにかまれたら、直ちに病院に行きましょう。ヒョウモンダコの唾液が含まれた海水が、飛沫となって口に入ってしまった後、しびれやめまいなどの異 常を感じる症状が出た場合も、病院に行くことをおすすめします。ヒョウモンダコにかまれて現れる症状は様々で、吐き気、悪寒、息苦しさなど、個人によって異なります。

テトロドトキシンには解毒剤はない

ヒョウモンダコが持つテトロドトキシンは猛毒である上に、解毒剤がありません。しかも症状は急速に進み、24時間で死に至ることもあります。ヒョウモンダコにかまれた場合は、素早い処置が生死の分かれ目となるので、ためらわずに受診しましょう。

ヒョウモンダコはペットとして飼育できるの?

ヒョウモンダコは猛毒を持ちますが、飼育は禁止はされてはいませんし、飼育することも可能です。しかし「死ぬことがある毒を持つ生物」ということを忘れてはいけ ません。水替えや掃除の際にも決して素手で触らないようにして取り扱い、飼育水にも注意を払いましょう。ヒョウモンダコ自体は2000円程度から、ペットショップなどで販売されています。

ヒョウモンダコの飼育方法

ヒョウモンダコは小型なので30センチ水槽でも飼育できます。最大の注意点は、タコは脱走の名人だということ。ヒョウモンダコは飼育環境が気にくわなければフィルターのパイプや水槽と蓋のちょっとした隙間から脱走を繰り返してしまうことがありますので、注意しましょう。砂地にライブロックのような岩を置いたレイアウトが似合います。餌はむきえびやアサリなどでよく、冬は加温が必要となります。脱出の防止と管理のしやすさから、外部フィルターが適してい るでしょう。

ヒョウモンダコは食べられる?

ヒョウモンダコの唾液のテトロドトキシンが混じった料理を食べると中毒が起き、死亡する恐れがあります。テトロドトキシンは加熱しても毒性が変わりませんので、唾液や唾液腺が少しでも残っていると、煮ようが焼こうが関係なく、重大な中毒を引き起こします。ヒョウモンダコの唾液がついた調理具などに毒が残る恐れもありますので、絶対に食べないようにしましょう。

子どもたちに教えたい毒の話

ヒョウモンダコは危険なタコ

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海には様々な毒を持つ生物がおり、ハゴンズイやガンガゼ、スベスベマンジュウガニなど、簡単に釣れたり捕獲できたりするものが多くいます。ヒョウモンダコもそのひとつ。「きれいなタコだ」と知らずに子どもがヒョウモン ダコをつかんでしまう恐れもあります。海に行く前には、ヒョウモンダコの写真をネットなどで検索して見せるなどし、あらかじめ危険性を教えておきましょう。。
ヒョウモンダコは毒をもつ珍しいタコ