キス釣り仕掛けの基本と応用!遠投・ちょい投げ・船釣りの仕掛けを徹底解説

陸からのキス投げ釣り仕掛け

陸からキスを狙う場合、気軽にできるちょい投げと、遠投に大別できます。当然、皆さんもお気づきの通り、ちょい投げより遠投の方が良型を仕留められる可能性は高くなってきます。しかし、ちょい投げでも馬鹿にできない良型を釣り上げられることがあるので、釣りは止められませんね。

手軽にキスを狙える、ちょい投げ仕掛け

キス釣り仕掛けを徹底解説

 

ちょい投げでのキス狙いの仕掛けですが、まずスピニングリールに道糸としてPEライン0.6~0.8号を150mほど巻いておきます。その先に3~5号のオモリがついた小型天秤をセットします。

 

その小型天秤の先にフロロカーボンの2号のハリス(上部に砂ズリ30㎝ほどを作る)を結び、砂ズリの終了部分から30㎝ほど先にエステル1号のエダスを作り、そのエダスから40㎝ほど下に先端となるエダスをエステル1号で作ります。

 

針はどちらのエダスともキスの6号針を取り付けます。仕掛けの全長は1mほどになります。ただ、仕掛けを1から自分で作るのは結構手間なため、 市販のキス用仕掛けをご購入いただいて、ご使用いただいた方が、煩わしさもなく良いかもしれません。

 

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オモリは天秤ではなく中通しオモリで代用することもできます。いずれにしても、オモリを重たくしすぎると、キスの繊細な当たりを見逃す可能性が高くなるため、10号くらいを限度にセットしましょう。

 

また、針ですが、キスは口の小さい魚であるため、これもあまり大きいものは使うべきではないでしょう。あまり小さくても飲み込まれて困ってしまいがちになりますが、キス針5~7号が適当かと言えます。

 

ちょい投げ釣りについては、下記のリンク先記事も合わせてご覧ください。

ちょい投げは初心者におすすめの手軽な釣り!

ちょい投げで釣り入門!必要な竿やリール・仕掛けは?

2021年6月8日

本格的に狙うなら、遠投仕掛け

キス釣りは仕掛けの遠投も重要

 

キスの遠投釣りは文字通り遠くまでキャストでき、長い距離を引きずってこられるため、ちょい投げに比べると断然効率が良くなります。

 

胴付き仕掛けは道糸はPE1号で、その先に直結する先糸としてフロロカーボン2号、その先をサルカンで繋いで幹糸1.5号、その先にオモリ直結でオモリはだいたい15号程度、幹糸からエダス1~2本で針は大物狙いなため、キス針8~11号くらいが適当です。

 

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ジェット天秤は釣り初心者でも取り扱いやすい、オモリと天秤が一体となった天秤です。遠投する際にはジェット天秤はL字型になり仕掛けが絡まりにくく、海底に着底した時には真っすぐになっています。オモリ部分はスライド式となっているためアタリが取りやすいという利点があります。

 

カイソウ天秤はこれもオモリと天秤が一体となっていますが、形がそもそもL字型に固定されており、ジェット天秤の更に上をいく仕掛けの絡まりにくさになっています。ただ、マイナス面もあります。L字型に固定されているため、海底を引きずってくるときに障害物などに引っ掛かりやすいのです。

 

いずれの天秤や胴付き仕掛けでも、フロロカーボンの力糸など遠投するための補強が必要になります。

 

投げ釣りの基本については、下記の記事も合わせてご覧ください。

投げ釣り入門!遠投に適した仕掛けや竿、リールは?

2024年2月29日

キスの投げ釣り仕掛けで重要な「力糸」と「砂ずり」

力糸

力糸とは道糸と仕掛けを繋ぐ、いわばクッションの役割をもつラインのことです。仮に道糸と仕掛けを力糸を介さずに直接結んだとしたら、仕掛けを投げるときの負荷で太めの道糸を使っていたとしても、案外簡単に道糸がキャパオーバーになって切れる可能性が高まります。

 

オモリや仕掛けを失うだけならまだいいですが、もし他人様に危害を加えてしまったら大変なことになります。力糸はだんだん太くなっていく形状になっていて、その太くなっている側をオモリや仕掛けの方に結んで、細い方を道糸側に結んで使います。 遠投の釣りでは必須のアイテムになります。

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砂ずり

ジェット天秤などの天秤類に結ぶ、キス釣りの仕掛けの根元部分の三つ編みの様になっている、あの箇所のことを砂ずりと言います。砂ずりが必要な主な理由は仕掛けを絡みにくくするためです。長さは30㎝から長いものでは2mにもなります。

 

遠投仕掛けであれば、引きずってくる間に複数ある針にキスが食いつくと、砂ずり直結だとキスがぐるぐると回って、仕掛けそのものは絡まなくても、道糸がよれてしまう可能性があります。そのため砂ずりと天秤の間にローリングスイベルを入れることで、道糸がよれてしまうのを防ぐことができます。

船のキス釣り仕掛け

船でのキス釣り仕掛けとは?

 

船でのキス釣りはまずロッドは 7:3調子の長さ約1.8mほどのものが適していると言えます。リールはスピニングリールでも、ベイトリールでもどちらでも構わないです。 PEライン0.8〜1号を100mほど巻いておきましょう。

 

道糸であるPEラインの先には、腕長10~15㎝の片天秤を結び、片天秤のオモリの重さは10~30号( 適切なオモリの重さは船宿さんに要確認)です。その片天秤の先に約1mの仕掛けを取り付けます。

 

ハリス・エダスともにフロロカーボンの1.5~2号で、針もそれぞれキス針の7~10号ぐらいが適当かと言えます。エサは主に青イソメかジャリメなどです。船からの釣りの場合は先に仕掛け部分を投入しその後に天秤を落とします。順番が逆になると、手に針が刺さったりして危ないです。

 

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仕掛けは一度底まで着底させます。そしてその後30~40㎝上げて待ちます。少し待ってアタリが来なかったら、魚の食いを誘うように仕掛けをトントントンと動かしてみます。

 

船は動いているため、再度仕掛けを投入する際には改めて着底させて、棚を取って、必要に応じてまた魚の食いを誘うようにアクションする必要があります。

キス釣り仕掛けの自作方法(作り方)

キス釣り仕掛けのセットは非常に安価で売っています。しかし、自分で仕掛けを作りたくなるのが釣り人の性です。

キス釣り仕掛けを自作するために用意する道具

幹糸 

砂ずりから伸びているハリス・エダスへのラインのことです。キス釣りには比重が重いフロロカーボンが適しています。2号くらいで丁度いいです。

ハリス(エダス)

幹糸から伸びている針に直結するラインのことです。エダスにはフロロカーボンよりも比重が軽く水中でふわふわと浮遊するような動きをするエステルを一般的には使用します。幹糸より小さな号数で十分です。

ハリ

陸っぱりの場合は6~7号、船の場合は7~10号のキス針を使うと良いと思います。ケン付とケンなしがあります。ケン付は針の軸にカエシがついていて、エサを刺したときに外れにくいという特徴があります。

ビーズ

針の手前につけてキラキラとキスを誘います。カラーもいろいろなものがあります。

天秤(オモリ)

天秤各種は基本的には2つの役割があり、ひとつ目はオモリとして遠くへ飛ばせること、2つ目が仕掛けを絡みにくくすることです。

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キス釣り仕掛けを自作する際のポイント

キス釣り仕掛けを自作する際のポイントや注意点としては、仕掛けの全長や幹糸、エダスの素材の選定をしっかりとすることや、針がダメになってしまった場合に仕掛けごと全取り換えしなくていいような仕掛けづくりをすることが肝要になります。

 

根がかりや毒魚がかかってしまうたびに、仕掛けを全取り換えしていては非常に時間のロスにもなり、またたくさんの大切な仕掛けを失うことになります。これを避けるために次で述べる、脱着可能なエダスを持つ仕掛けを作っておく必要があります。

 

これを作っておくことにより、仕掛けはエダスだけを失うことで済み、時間的なロスも仕掛けのロスも大幅に減らすことができ、釣り人はキス釣りに集中することができます。

キス釣り仕掛けの作り方

約1mの仕掛けを作る想定でお話ししていきます。まずはフロロカーボンラインを余裕を持って1.5m用意します。天秤にジョイントするスナップ付きサルカンを用意し、ラインをサルカンに通します。

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フロロカーボンラインをサルカンに通して、35㎝のところで折り返して折り目をつけます。サルカンの折り返し地点から30㎝、ラインを撚って砂ずりを作っていきます。約5㎝余るはずなので、30㎝地点で8の字結びをして、余った約5㎝のラインはカットします。

 

砂ずりの終点から下に30㎝のところに、上針用のチチワ結びを作ります。これは小さすぎてもエステルのエダスが結びにくくなりますし、大きすぎると予定の1mに足りなくなるどころか、バランスが悪くなるので注意しましょう。おおよそ0.5~0.8cmくらいの輪がちょうどいいと言えます。

 

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上記チチワ結びの箇所から40㎝下に8の字結びで同様の輪を作り、この段階で幹糸は完成です。エステルのエダスは7~8㎝くらいにしましょう(8の字結びで輪を作るため、2~3㎝くらい余裕を持たせておいてください)。

 

普段やり慣れてらっしゃる結び方でいいので、エダスに針を結んでいただいて、そこにビーズを通します。そして上記の8の字結びの輪同士でストラップのように結んだら、脱着が簡単な仕掛けの完成です。

キス釣りで釣果を上げるための仕掛け選びと遠投のコツ

キス釣りで釣課を上げるにはシーズンもあるでしょうし、陸からならやはり遠投できる方が有利でしょう。

キス釣りで釣果を上げるポイント

キス釣りで釣果を伸ばす仕掛けのコツとは

 

また、針の選択や針へのエサのかけ方でも釣課は変わってきます。キス針のメインは何といっても「流線」です。流線は吸い込みやすさに関しては、競技針や早掛け針には劣りますが、軸の裏側にケンがついているものもあり、エサの取り付けやすさや丈夫さバレにくさでは群を抜いています。

 

そして、青イソメなどのエサの針へのかけ方ですが、縫ったりするように全体をかけると、キスが針を吸い込みにくくなるため、エサは軸に対して真っすぐにかける方が良いとされています。

キス釣りで釣果を上げるための仕掛け

キス釣りで釣果を伸ばす方法

 

メインラインはPEの0.6~1号程度が良いです。仕掛けは市販品のものを使用する場合は、あまり長すぎるとキャストする場合も船から狙う場合も取り扱いづらくて仕方がないです。仕掛け総長1m前後がベストと言えます。

 

キスは海底でじっとしているイメージが強いかもしれませんが、海底べったりで活動しているのではなく、海底から20~30㎝、場合によっては1mくらい浮上して活動していることもあるのです。

 

ですので、仕掛けは底一杯をずるずると引いてくるだけではなく、少しポンピングさせるようなアクションも有効になってきます。

 

キス釣りにおける遠投のコツ

キス釣りで仕掛けを遠投するコツは?

 

キス釣りに使う投げ竿は通常4メートル前後あります。遠投する際のコツは、仕掛けの重さをしっかりと竿に乗せて投げることです。力まかせに竿を振ってもダメですし、スイングスピードが早ければ良いというわけでもありません。

 

力を込めすぎると、 仕掛けが思い通りの方向へ飛ばなかったり、餌が身切れしてしまう恐れもあるので、あくまで竿の弾力を活かして仕掛けを飛ばすということを意識しましょう。

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キスの投げ釣りで仕掛けが絡む!絡みを防止するには?

キスの投げ釣りで仕掛けが絡むのは、道糸であるPEラインと絡みやすいということだと考えるのですが、対策はあります。まず、ちょい投げでも遠投でもキャストした直後は天秤の作用により、道糸と仕掛けは平行に海へと向かって行っているので、この段階では道糸と仕掛けは絡んでいません。

 

しかし、着水後そのままラインを出し続けていると、水中で道糸と仕掛けが絡む原因となります。ですので、キャスト後海に着水したら、人差し指でラインを止めてあげると、仕掛けは進行方向に、道糸は釣り人側にと動くので絡まるリスクが格段に下がります。

さあ、キスを釣りに行きましょう。

キス釣りは仕掛けにこだわって釣果アップ!

 

キス釣りのシーズンはほぼ1年中です。砂浜からのちょい投げという、簡単な釣り方でも狙えてしまうキスは食してもとても美味しいお魚です。

 

仕掛けを作るのも楽しい釣りです。投げ竿とPEラインをしっかりと巻いたスピニングリールを用意して、砂浜の女王と呼ばれるキスを釣りに行きましょう。美しい女王があなたをお待ちしています。

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