プロテインスキマーの種類や仕組み!海水水槽におすすめのスキマー10選




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プロテインスキマーとは

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プロテインスキマーは微細な気泡を生じさせて、水中の汚れを分離・除去するろ過装置の一種です。特に、生体の排泄物や分泌物などの有機物を除去する能力に優れ、海水水槽で用いられます。海水水槽において必ずしも必要ではありませんが、導入すれば代謝物が硝酸塩を発生させる前に除去できるので、水替えの頻度をずっと低くすることが可能です。また、硝酸塩の蓄積に弱いサンゴ類を魚と同居させたい場合には、水質の維持のために必須となります。

プロテインスキマーの仕組みと種類

プロテインスキマーには主に4種類の形態があり、それぞれメリットとデメリットがあります。

ベンチュリー式

 ベンチュリー式は現在主流の方式です。プロテインスキマー内部に水中モーターが備わっており、モーターでインペラー(羽根車)を回転させて水流を生じさせ、その際に海水と空気を接触させることで泡を発生させます。ろ過能力とメンテナンス性に優れる一方で、後述するエアーリフト式と比べると大型で市販品は比較的に高価です。

エアーリフト式

 エアーリフト式はウッドストーンと呼ばれる多孔質の木材に、エアポンプで空気を送り込み泡を発生させる形式です。構造が単純なため自作する方もいて、市販品も安価なため導入しやすいプロテインスキマーです。一方で、ろ過能力は低くウッドストーンの寿命が短いために頻繁なメンテナンスが必要になります。

ダウンドラフト式

ダウンドラフト式はポンプで海水を汲み上げ、プロテインスキマー内部のドライボールに強い水流として当てることにより泡を発生させます。十分なろ過能力を確保しようとするとプロテインスキマーが大型になりやすく、本体以外に水槽内部の海水を汲み上げるポンプが必要になるので、導入コストは高いです。

ベケット式

ベケット式はダウンドラフト式と同様、外部ポンプで水槽内の海水を汲み上げてスキマー内部に導入します。その際にスキマーの入り口に設置した、ベケットヘッドと呼ばれる噴射器具を用いて水流を細分化し、空気と接触させることで発泡させます。ろ過能力はベケットヘッドがどれだけ微細な泡を発生させられるかで決まります。

プロテインスキマーの選び方

現在の主流はベンチュリー式とエアーリフト式です。エアーリフト式の価格は3000円~とお手頃ですが、ろ過能力は低くウッドストーンを定期的に交換しなければならないので維持費がかかります。導入するのであれば60cmまでの小型水槽か、エアレーションを兼ねた補助的なものと見た方が良いでしょう。

 

ベンチュリー式はろ過能力とメンテナンス性に優れますが高価です。価格帯は小型のもので15000円~で大型のものになると十万円を超えるモデルもあります。大型水槽向けにサンプ内部に設置するものや、小型水槽用に外掛け式のタイプが市販されているので、水槽のサイズに合ったものを選ぶと良いでしょう。

海水魚水槽にプロテインスキマーを使う理由は?

魚類などの排泄物や分泌物といった有機物は水中のバクテリアの活動により、アンモニアから亜硝酸を経て硝酸塩へと化学変化します。特にミドリイシなどのサンゴ類は硝酸塩の蓄積に弱いので、生体が傷つく前の水替えが必須となります。しかし、プロテインスキマーを用いると、硝酸塩の大元となる有機物の時点で水槽から除去できるので、水替えの頻度を大幅に低くすることが可能です。以上の理由から、特に魚類とサンゴ類を同居させる場合には、小まめな水替えによるストレスを与えないためにも必須となるろ過装置です。

淡水魚水槽では使わないの?

淡水は海水と比較すると粘度が低いために微細な泡を作ることができません。プロテインスキマーは泡に有機物が吸着する性質を利用してろ過能力を得ており、有機物の吸着性は泡の繊細さに依存します。よって、淡水で使用しても十分なろ過能力を得られないため、一般的にはプロテインスキマーが淡水水槽で使用されることはありません。

おすすめのプロテインスキマー10選

おすすめのプロテインスキマーをご紹介します。水槽サイズや飼育する魚の種類・匹数に合わせて選んでみてください。

カミハタ 海道河童 プロテインスキマー(ベンチュリー式)

カミハタから出ている代表的なベンチュリー式プロテインスキマーです。コンパクトな外掛け式となっており、小型の水槽にも対応できる優れものです。

マメデザイン マメスキマー(エアーリフト式)

家庭用の小型の水槽であればマメスキマーのようなエアーリフト式の水槽でも良いでしょう。コンパクトに設置できるので、レイアウトを邪魔することもありません。仕組みとしてはシンプルなので、一度組み立て方を覚えればメンテナンスも簡単にできます。

ゼンスイ NYOS QUANTUM 220(ベンチュリー式)

ゼンスイが展開しているこのプロテインスキマーは、スタイリッシュな外見に加えて、エーハイムのコンパクトポンプなどを手がけるメーカーに特注してポンプを制作してもらっているのも特長です。サイズ展開も多く、水槽の大きさに合わせたプロテインスキマーを選ぶことができます。

ゼンスイ エターナルナノスキマー(ベンチュリー式)

ゼンスイが提供している小型〜60cm用の水槽外掛け式プロテインスキマーです。特長はなんと言ってもその静粛性。DCポンプを搭載することで、プロテインスキマーの大きな問題とも言える振動音を解決しています。

H&S プロテインスキマー HS-400(ベンチュリー式)

比較的大型水槽向けのこちらのシリーズ。少しお高めですが処理量は1時間に2000Lと高性能です。家庭用としては少し大きいかもしれませんが、シンプルな構造のためメンテナンスもしやすく、個人的にはおすすめです。50Hz用と60Hz用があるので、選ぶ時は注意してください。

アクア工房 ヨウ素殺菌プロテインスキマー(ベンチュリー式)

こちらのプロテインスキマーには病原菌を死滅させるヨウ素殺菌ろ材が付属しており、より一層の水質浄化を図っています。水槽内に発生する病原菌を死滅させることで、生き物が病気で弱ってしまうのを防ぎます。

オルカ バブルラッシュ BR-02(ベンチュリー式)

ORCAのプリテインスキマーがリニューアルしてできたのがこの商品です。本体内にポンプが内蔵されているので、水槽内をすっきりさせることができます。淡水・海水の両方に対応できるのもこの商品の特長です。50Hz用と60Hz用があるので、商品を購入する際はお気をつけください。

ナプコ インスタントオーシャン プロテインスキマー(ベンチュリー式)

本商品は調節可能な固定システムにより、初心者でも簡単に設置することができます。価格も他のメーカーに比べて少しお手頃です。プロテインスキマーを初めて試したい、という方は、こちらを使ってみるのも一手です。

Prizm Pro プリズムプロ デラックス プロテインスキマー(ベンチュリー式)

スリムなデザインが特長で、水槽に外掛けして使うことができます。レイアウトの邪魔にもならないので、様々に水槽に用いることができます。18枚のインペラーによって水槽内の老廃物を泡にして排出します。

ツンゼ DOC スキマー 9001(ベンチュリー式)

この商品には強力マグネットが設置されており、それにより水槽のあちこちにプロテインスキマーを設置することができます。また、水面の油膜吸引にも対応しており、水槽の水質浄化を図ります。

プロテインスキマーの設置方法と使い方

エアーリフト式は水槽内壁に設置し、エアポンプで空気を送り込んで使用します。エアポンプが強すぎると、発生した泡がスキマーからあふれることがあるので、様子を見ながらポンプの強さを調節してください。

ベンチュリー式の場合はサンプ内に設置するものや、水槽の外壁に掛けるものなど様々です。ベンチュリー式は、スキマーに海水を送り込むポンプが強すぎると泡があふれるので、やはり様子を見ながら排水量を調節すると良いでしょう。

プロテインスキマーのメンテナンス方法

いずれの方式でもゴミ受けに溜まったゴミや汚水の処理は必須です。エアーリフト式の場合は、ウッドストーンの目が詰まってしまうと泡が発生せず、ろ過能力を失ってしまうので定期的なウッドストーンの交換が必要になります。また、ウッドストーンは木製なので時間経過とともにどうしても腐食してしまいます。ベンチュリー式の場合、ポンプの能力が低下するとろ過能力も低下してしまうので、ポンプの動作チェックと清掃を行ってください。

プロテインスキマーは自作できる?

プロテインスキマーは水質の維持に効果的ですが、導入費用も高いため自作する方もいます。例えば、エアーリフト式の場合はウッドストーンとエアポンプ、泡を通すパイプとゴミ受けの空きペットボトル、それらをつなぐチューブとゴム栓があれば自作が可能です。

ベンチュリー式は、水中モーターとインペラーに加えて海水を引き込むポンプが基本の構成です。それらを収めるアクリル容器やゴミ受けになる容器と各部をつなぐパイプなどを揃えて自作するアクアリストもいます。

プロテインスキマーで快適な海水水槽ライフを!

プロテインスキマーは海水水槽に必須となる設備ではありませんが、導入すれば水質の維持がずっと楽になります。サンゴ類のみ、魚類のみの水槽はそれはそれで魅力的ですが、両者が同居する水槽は大変見栄えのするものです。また、サンゴ類のみを飼育する場合においても十分にその恩恵を感じられる装置なので、まだプロテインスキマーを利用していない方はこれを機にぜひとも導入をご検討ください。

プロテインスキマーってどんな器具?