クラゲの飼育って簡単?注意すべき5つのポイントとは?

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クラゲってどんな生き物?

クラゲは、海でプカプカ漂いながら生活する、プランクトンの仲間です。決して魚ではありません。体の90%以上が水分でつくられた、ゼリーのような体をしています。どのクラゲも毒をもっており、刺されるととても痛い種類もあるので、海水浴の際には出会わないようにしたいものです。そんなクラゲですが、近年ペットとしても人気を集めており、泳ぐ姿が可愛いと話題になっています。今回は、そんなクラゲの飼育についてご紹介します。

クラゲの飼育は難しい?簡単?

クラゲの飼育は一言でいうと、「結構大変」です。クラゲを飼育するにあたって、「水槽の形」「水流」「水質」がとても大切になってきます。飼育が安定するまでは試行錯誤の連続です。クラゲが泳ぎ続けられるように水槽をアレンジし、水はこまめに交換し…やることはたくさんあります。ちょっと大変ですが、やりがいある生き物と言えるでしょう。

飼育しやすいクラゲの種類

ミズクラゲ

ミズクラゲ

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みなさんが「クラゲ」というと真っ先に思い浮かぶのがミズクラゲではないでしょうか。日本全国に生息している種類で、一番飼育しやすいタイプです。繁殖なども比較的簡単です。

タコクラゲ

タコクラゲ

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日本南西部や東南アジアなど暖かい地域に生息するクラゲです。褐虫藻と共生しており、褐虫藻が光合成で得たエネルギーをもらっていると言われています。光を多く必要とします。

カラージェリーフィッシュ

東南アジアなどに生息するクラゲで、タコクラゲと同じ仲間です。種によってカラーバリエーションがあり、青・白・褐色など様々な色があります。他の種に比べて水流は強めが良いです。

アカクラゲ

アカクラゲ

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東京湾などで出現し、毒性が強いクラゲです。優雅に泳ぐ姿は非常に美しいですが、触手が長いため水槽を大き目にする、クラゲ食のため餌の準備が大変、などの難点があります。

サカサクラゲ

クラゲの中でも、サカサクラゲは異色のタイプです。水槽にさかさまになって貼りつき、触手を動かして餌を食べます。ミズクラゲと合わせて比較的容易に飼育できる種類です。

 

クラゲの飼育設備

クラゲって本当に飼育できるの?意外とできちゃうんです。

水槽

水槽はクラゲ専用のものを使うと便利です。小型のものが多いですが、これを使うのがもっとも手っ取り早いです。サカサクラゲの場合は、小型のキューブ水槽に外掛け式フィルターをつけても飼育できます。金魚鉢にエアーを入れて水流を作り、クラゲを飼育することもできますが、弱りやすく水換えもかなり手間なのでおすすめしません。

クーラー

クラゲを飼育する際、クーラーはあったほうが良いでしょう。クラゲの適正水温は15〜20℃前後の種類が多いです。水温が高くなると水質悪化につながるので、設置しておいたほうが無難です。クーラーと接続できるクラゲ専用水槽もあるので、併せて使用すると便利です。

ろ過

クラゲを飼育する際、ろ過システムも重要になってきます。ろ材は前もってバクテリアを活着させたものを使用しましょう。ろ過槽を設置した場合は、小型のプロテインスキマーを併せて使用するとなお良いです。

初心者は飼育セットがおすすめ

最近では、クラゲ飼育に必要なものが全てつまった飼育セットなるものが販売されています。初心者の方はこのセットを使って飼育するのがおすすめです。

クラゲの餌

クラゲの餌はタイプによって異なり、大きく分けて「プランクトン食」と「クラゲ食」の2種類がいます。ミズクラゲなど飼育しやすいものの大半は「プランクトン食」で、彼らには孵化したてのアルテミアというプランクトンを与えます。アルテミア飼育キットも販売しているので、そちらも購入した方が良いでしょう。

クラゲ飼育5つの注意点

クラゲの飼育は大変!と言った理由として、気をつけなければいけない部分が多いということがあります。

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①水流をずっと流してなきゃいけない

クラゲは海で漂うプランクトンです。水槽内では、常々水流を作ってあげなければいけません。水流が弱すぎると泳げなくてダメ。水流が強すぎると流されて弱っちゃう。クラゲがふわふわ水槽内を泳ぐ程度の水流にしてあげなければいけません。

②空気が入っちゃ、ダメ、絶対

クラゲの傘に空気が入ると、その部分から溶けて死んでしまいます。水槽の循環で空気を入れてはいけません。餌をあげるときも掃除をするときも、ジャバジャバと音を立ててしまうとダメなんです。

③餌は多すぎず、少なすぎず

餌の量もクラゲにとっては重要です。少なすぎると餌が足りなくなりクラゲはあっという間に縮んでしまいます。逆に餌が多すぎると水質が悪化しクラゲが弱ってしまう、なんてことも。1日少なくとも2回、食べきれる量をあげましょう。できれば、気持ち少なめに・こまめに餌をあげるのが理想です。

④水槽掃除もこまめに

水槽を放置しておくとコケが生えてきますが、クラゲにとってはこのコケも天敵。水質悪化で弱ったり、コケにクラゲの体が擦れて溶けてしまったりします。こまめな掃除が必要です。

⑤水換えはもっとこまめに

一番気を遣うのがここです。クラゲは水質悪化に弱いので、こまめな水換えが必要です。ろ材がない小型水槽の場合はどれだけ日が空いても1週間に1回はやってあげましょう。このとき、飼育水と全く同じ海水を使うのが理想です。人工海水を作る時は特にきっちり作ってください。

クラゲを採集してみよう!

クラゲは購入もできますが、一番手っ取り早いのは海で採集してくることでしょう。漁港などで表層に漂っているクラゲを長めのひしゃくでそっとすくってあげましょう。厚めのサンプル袋にクラゲを入れ、空気を抜きながら輪ゴムで縛り輸送します。夜、海面にライトを照らしていると寄ってくるクラゲもいます。ちょっとお散歩がてら探してみるのも良いですね。

飼育はキツイ、と思ったあなたへ

クラゲの飼育は大変で面倒だけど、クラゲに癒されたいと思ったあなた。最近は人工クラゲ、というものが販売されています。カラフルなクラゲを水槽で鑑賞することができます。もちろんメンテナンスは不要。レイアウトにこだわったおしゃれなクラゲ水槽を作ることも可能です。

難しいけれど癒される、クラゲの飼育にチャレンジ!

今回はクラゲの飼育についてご紹介しました。結構大変ではありますが、慣れてしまうと問題ありません。初心者でもお手軽に飼育できるキットを使ってみるのも一手です。疲れた時にクラゲの泳ぐ姿を見て癒されたいと思ったあなた、これを機にチャレンジしてみては?

クラゲの飼育は難しい