投げ込み式フィルターのろ過能力って?おすすめ7選や使い方!

アイキャッチ画像出典:ジェックス株式会社

投げ込み式フィルターとは

投げ込み式フィルターとは、水槽にフィルターを沈めて使うタイプのろ過器のことで、水槽に沈める=投げ込むということからこの名前がついています。外部フィルターや上部フィルターのような複雑さがなく誰でも簡単に使うことができ、ろ過の能力も高いので、初心者から上級者まで多くのアクアリストに昔から人気があるフィルターです。投げ込み式フィルターはエアーポンプで水流を作り動かすことから「ブクブク」という名前で呼ばれることもあります。

投げ込み式フィルターは他のろ過フィルター比べ、構造がとてもシンプルでろ過の能力も高いことから、初心者から上級者まで多くのアクアリストに利用されているフィルターです。

投げ込み式フィルターはエアーポンプで水流を作り、フィルターから空気が出てくる様子からブクブクという名前で呼ばれることもあります。

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投げ込み式フィルターの仕組みと使い方

投げ込み式フィルターの仕組みと使い方を確認しましょう。非常にシンプルなので、初心者の方も安心して使うことができると思いますよ。

投げ込み式フィルターは、基本的にはエアーポンプとセットで運用し、空気を送り込むことで動作します。仕組み・使用法ともにシンプル故にアクアリウムの初心者~上級者まで幅広く支持されています。

仕組み

投げ込み式フィルターのろ過の仕組みはいたって簡単です。ポンプにより、フィルターの下部に空気を送り込むと、空気は水面に向かって上昇していきますが、その時にフィルター内部に水流が発生します。この水流によりフィルターにゴミや汚れを吸着させてくれるのです。さらに、フィルターにはバクテリアが棲みつき、生物ろ過も一緒におこなってくれます。

接続したエアーポンプからフィルター内部に空気を送りこむと、空気がフィルター外部に抜けて水面を目指すとともに、周囲の水がフィルター内部に入り込む流れが生じます。この動きを利用して飼育水をろ過するのが、投げ込み式フィルターの基本的な仕組みです。

同フィルターは、構造などから物理ろ過を行うためのものと思われがちですが、実は生物ろ過をメインに行うフィルターです。ろ過を行ってくれるバクテリアは、活動に酸素が必要な種類で好気性細菌と呼ばれています。そのため、空気を送って稼働させる同フィルターのろ材は、それらのバクテリアにとって格好の住処になり、活発にろ過を行ってくれるからです。

使い方

使い方は非常に簡単で、投げ込み式フィルターと空気を送り出してくれるエアーポンプをチューブでつなぐだけです。ポイントとしては、水槽の大きさや深さにあった適切なサイズのエアーポンプと投げ込み式フィルターを選択する点です。水槽に対して、エアーポンプやフィルターが小さいと十分なろ過能力が得られません。反対に大きすぎると、水槽内部が狭くなってしまうのに加え、水流が大きすぎて魚が疲れてしまうこともあります。

一般的な投げ込み式フィルターは、エアーポンプとフィルター本体をチューブなどで接続し、水底に沈めて設置します。フィルターのON/OFFはエアーポンプのそれと連動しており、エアーポンプを稼働させることでフィルターも動作します。投げ込み式フィルターから発生する水流の強さ=時間あたりにろ過できる飼育水の量は、エアーポンプの吐出量に依存しています。

この性質から、大きい水槽で運用する際や、強い水流を嫌う生体の飼育で使用したい場合などでは、吐出量を調節できないと不便です。そのため、投げ込み式フィルターを使用する時は、吐出量の調節機能があるエアーポンプや、チューブに接続すると吐出量の調節が可能になる、バルブなどのアクセサリを用意すると良いでしょう。

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投げ込み式フィルターのメリット

投げ込み式フィルターを使用するメリットについて見てみましょう。 道具を使用する際にはメリットとデメリットが付き物で、それは投げ込み式フィルターも例外ではありません。まずは、同フィルターを使用するうえでのメリットをご紹介します。

とにかく使い方が簡単

外部フィルターや上部フィルターに比べて、構造も非常にシンプルで、ポンプにつなぐだけという使いやすさはおおきなメリットです。新たな魚を水槽に導入する前や魚が病気になってしまった時などのトリートメントの際も、投げ込み式フィルターならすぐにセットできて、バケツなどにも簡単に使用できます。 水槽用フィルターにはいくつか種類がありますが、投げ込み式フィルターはそれらの中でも特に運用が簡単です。エアーポンプと接続して使う以上、電源を確保する必要はありますが、外部式や上部式などとは異なり、フィルター自体の設置場所を選ばない点は、投げ込み式の大きなメリットです。その特性から、至急トリートメント水槽を用意しなければならなくなった時などに非常に便利ですし、バケツのような簡易的な容器でも問題なく運用できる点も見逃せません。

サイズの割にろ過能力が高い

投げ込み式フィルターはコンパクトな割には、ろ過能力は比較的高いとされています。物理ろ過のろ過能力に加え、エアーポンプで常に空気がろ材の中を通過しているため、バクテリアも活性化しやすく生物ろ過もしっかりとおこなってくれます。

投げ込み式フィルターはコンパクトながら、高いろ過能力を発揮します。その理由は、先に触れましたが同フィルター内部の好気的な状態が、ろ過を行うバクテリアにとって好ましい環境になっているからです。バクテリアの活性は生物ろ過の能力に直結しており、活性化したバクテリアは盛んにろ過を行い有害物質を分解してくれます。

また、エアーポンプの吐出量を調節すれば相応の水流が発生するため、フィルター周辺のゴミもしっかりと吸い込みます。物理ろ過・生物ろ過の両面で能力を発揮してくれるので、そのサイズ感の割に投げ込み式フィルターが果たす役割は大きいです。

価格が安価

価格面でも投げ込み式フィルターは優れています。フィルター本体は60cm規格水槽のサイズでも1000円以下で購入することが可能なので、お財布にも優しいのはとってもうれしいですね。

投げ込み式フィルターは、構造がシンプルで製造コストが抑えられるためか、他の形式のフィルターよりも安価な傾向にあります。フィルター本体だけならば、60cmの規格水槽に対応した商品でも、その多くが1000円以内で入手可能です。

この入手性の良さから、メインのフィルターとしてだけでなく、大型水槽を運用するアクアリストの中にはサブフィルターとして、投げ込み式フィルターを導入する方もいます。そうすることで、メインフィルターへの負担を軽減するとともに、水質がより安定しやすくなるため、飼育環境の維持管理が容易になるのです。

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投げ込み式フィルターのデメリット

ではデメリットはどんなものがあるのでしょうか。フィルターはアクアリウムにおいてとっても需要なので、デメリットもしっかりと押さえておきましょう。 メリットの次はデメリットをチェックしてみましょう。投げ込み式フィルターの主なデメリットとしては、音や水景、ろ過能力に関する点が挙げられます。

ポンプの音が気になる場合も

投げ込み式フィルターはエアーポンプによって空気を送る仕組みのため、常にポンプが動き続けています。最近のポンプは静音設計がなされている商品も多くなりましたが、音に神経質な方はポンプもモーター音が気になってしまうかもしれません。

投げ込み式フィルターはその性質上、エアーポンプとセットで運用しなければなりません。フィルターを稼働させ続けるには、常時エアーポンプも動作させなければならないので、寝室など静かな環境が求められる場所では、エアーポンプの駆動音が気になってしまう恐れがあります。

また、フィルターから出た気泡が水面で弾ける音も同様に、うるさく感じることが起こり得ます。エアレーションの場合、水中に送り込まれた空気は一般的に、エアーストーンを経て細かい気泡となって水面に到達するため、それほど大きな音は立ちません。

しかし、投げ込み式フィルターの場合、気泡の大きさをコントロールする機能がないものも多く、気泡がそれなりの大きさを保ったまま水面に到達してしまいます。そのため、冒頭で書いたブクブクと表現されるような音が目立ってしまうのです。

音に関する点は、水槽を設置する場所によっては明確なデメリットになるので、投げ込み式フィルターを使用する際には留意しておいてください。

水槽内部の景観を損ねる

水槽に沈めて使用する投げ込み式フィルターは、水槽内部の景観を損ねてしまいます。水草水槽などのレイアウトを重視する水槽の場合は、投げ込み式フィルターはあまり適していないと言えるでしょう。

水槽内に設置して使用する投げ込み式フィルターは、どうしても水景を損ねてしまいます。水槽の大きさにもよりますが、水底に堂々と明らかな人工物が鎮座し悪目立ちしてしまうので、水草などをこだわって配置したレイアウト水槽などとは相性が悪いです。

アクアリウムに求める物は人それぞれで、生体の維持を手軽に行いたい方もいれば、インテリア性を重視する方もいます。ご自身にとって理想のアクアリウムを実現するためには、それに合った機材を導入することが重要です。

外部フィルターなどに比べると、ろ過能力は劣ってしまう

ろ過能力は比較的高い投げ込み式フィルターですが、やはり上部フィルターや外部フィルターなどに比べると、性能は劣ってしまいます。これらのフィルターに比べるとろ材の量が少ないので、ろ過能力に差がでてきます。

先ほど、投げ込み式フィルターのろ過能力は高いと言及しましたが、それはあくまでサイズ感などを考慮してのことです。フィルターのろ過能力は運用できるろ材の量に依存するので、より大型化しやすく大量のろ材を充填できる外部式や上部式と比較すると、どうしてもろ過能力は劣ってしまいます。

そのため、水槽の大きさや飼育する生体の種類と数によって、適切な形式のフィルターを選ぶ必要があります。言うまでもありませんが、大型の水槽で水を汚しやすい大型熱帯魚を飼育する場合などは、投げ込み式フィルターだけでは能力不足です。水質が安定しづらくなり、熱帯魚に悪影響を及ぼしてしまうので注意してください。

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高いと言われる投げ込み式フィルターのろ過能力はどれくらい?

投げ込み式フィルターのろ過能力は高いとよく聞きますが、他のフィルターと比べるとどちらが上なのでしょうか。様々なタイプのフィルターと比較してみましょう。 そのサイズ感からは比較的高いろ過能力を発揮する投げ込み式フィルターですが、本格的な外部式などと比較すると、その能力はどうしても劣ってしまいます。ここでは、その他の形式とのろ過能力について比較してみます

投げ込み式フィルターと上部フィルターのろ過能力の比較

上部フィルターはろ過層の容積も投げ込み式フィルターに比べて大きいので、能力も基本的には投げ込み式フィルターよりも大きいです。ただし、投げ込み式フィルターは底面部分のゴミも水流によって吸い取ってくれますので、フンなどが多い魚には投げ込み式フィルターが効果的な場合もあります。

上部フィルターは、その名の通り水槽上部に設置して使用するフィルターです。ろ材が充填されたフィルター本体を水槽上部に設置し、揚水ポンプを用いて飼育水を引き込んでろ過を行い、ろ過後の水は自由落下で水槽内に戻る仕組みです。上部式はその構造上、投げ込み式よりも本体部分を拡張しやすく、その分だけ大量のろ材を運用できるため、数あるフィルターの中でも有数のろ過能力を誇ります。そのため、比較するとどうしても投げ込み式のろ過能力は劣ってしまいます。

しかし、水底の浄化能力に関しては投げ込み式の方に分があるので、フンの量が多い魚種では投げ込み式の方を導入して水換えの頻度を上げた方が、良い結果を得られるケースもあります。また、投げ込み式をサブフィルターとして導入して、両者を併用することも効果的です。

投げ込み式フィルターと外掛け式フィルターのろ過能力の比較

外掛け式フィルターはろ過層の容積もそれほど大きくなく、循環する水の強さもそれほど大きくありません。サイズにもよりますが、投げ込み式フィルターにやや軍配が上がるかと思います。その分外掛け式フィルターは見た目がスッキリして綺麗です。

外掛け式フィルターは、フィルター本体を水槽の縁に引っ掛けて設置する形式のフィルターを指します。設置の際には取水口が水中に完全に沈むようにして、そこから飼育水を汲み上げてろ過を行い、その後の水を水槽に戻す仕組みです。外掛け式もコンパクトで簡単に使用できることが売りで、主に小型水槽向けに多くの商品が販売されています。

本体がコンパクトな分、運用できるろ材の量は控えめなので、ろ過能力に関しては投げ込み式と同等かそれ以下と言ったところです。フィルターのサイズにもよりますが、底面の浄化能力や好気的な環境から、投げ込み式の方が有利なケースもあります。

ただ、外掛け式は水中に設置しなくて済むうえに、見た目がスッキリしているので、水景に関しては外掛け式に軍配が上がります。

投げ込み式フィルターと底面フィルターのろ過能力の比較

底面フィルターは底に敷いた砂をろ材の代わりとして使用するため底面が広ければ広いほどろ材の量も多いことになります。そのため投げ込み式フィルターとのろ過能力は一概には言えませんが、基本的には同程度のろ過能力を持っていると言って良いでしょう。

底面フィルターは水槽の底に敷いて使用する形式のフィルターです。底面フィルターを水槽底部に設置してから底床材を入れて使用し、ポンプで飼育水を循環させて、ろ過後の水はフィルター本体から上部に伸びるパイプなどから排水します。

底床材をろ材として運用することが最大の特徴で、この特性からろ過能力は高くも低くもなります。低面積が大きい水槽で多くの底床材を運用できる環境であれば、トップクラスのろ過能力を発揮する一方で、底床材が十分に運用できない状況では能力を発揮できません。

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ろ過能力の比較に関しても、やはり環境に左右されると言わざるを得ません。広く十分な底床材がある水槽環境なら底面フィルターの方が上ですが、そうでない場合は投げ込み式の方が有利です。

投げ込み式フィルターと外部フィルターのろ過能力の比較

フィルターの中でもっともろ過能力が高いと言われるのが外部フィルターです。投げ込み式フィルターと比べても外部フィルターの方がろ過能力は大きいと言えます。

外部フィルターは、フィルター本体を水槽の外部に設置し、水槽とはパイプやチューブなどで接続する形式のものです。フィルター本体を水槽から完全に独立させることで、本体の大型化が容易かつ、大量のろ材を充填するスペースの確保が可能なので、最もろ過能力が高いフィルターだと言われています。

ろ過能力の比較ですが、外部式と投げ込み式とでは完全に前者の方が高い能力を持っています。ただし、外部式はメンテナンス性に難があったり、価格も比較的高価とやや上級者向けの面もあるため、ご自身のスタイルに合ったものを選びましょう。

おすすめの投げ込み式フィルター6選

おすすめの投げ込み式フィルターをご紹介します。自分の水槽サイズ・飼育している魚種に応じたものを選びましょう。

現在では、色々なメーカーから投げ込み式フィルターが販売されています。ここでは、その中でもおすすめの商品をご紹介します。

水作 水作エイトコア

投げ込み式フィルターのスタンダードモデルと言うことができるのが、水作から販売されている「水作エイトコア」シリーズです。その歴史は古く1982年に発売されて以降、多くのアクアリストの支持を得て現在にまで至ります。オプションパーツも豊富で、本体と接続して使用するボトムフィルターや、色々な機能を持たせた追加カートリッジがあり、様々な場面で活躍します。

ジェックス ロカボーイプロ

活性炭入りの特殊ろ材によって、投げ込み式フィルターながら化学ろ過まで可能な商品です。メンテナンス性も考慮されて設計されており、容易にろ材の交換が行えます。オプションとしては本体に接続するパイプがあり、これを装着することで水流の強さをコントロールすることが可能になります。

ニッソー ロカパル

ろ材マットがギア状に成形されているため有効面積が広くなっており、より効果的なろ過が可能です。ろ材マットには高性能カーボンも配合されているので、黄ばみや臭いの原因物質を効果的に吸着し、より良い飼育環境を実現してくれます。オプションパーツに「光浄水スパイラルパイプ」があり、これはパイプ内に光触媒を添加することで、コケやアオコの発生を抑制する効果が得られるものです。また、パイプは長さが調節できるため、吐出口の高さを変えることで水流のコントロールも可能になります。

ニッソー ロカパル S 関東当日便

コトブキ ろかドーム

フィルター内部にエアーストーンが付属しているため、運用の際に気泡を小さくできるうえに、摩耗した際には交換も可能です。そして、ろ材が専用のケースに包まれているので、一度キャッチしたゴミなどがこぼれにくくなっており、フィルターのメンテナンス時に水槽から引き上げる際にも安心です。オプションにはパイプセットがあり、それを取り付けることで水流の発生位置をコントロールできるようになります。

水作 ニューフラワー DX

一般的な投げ込みフィルターよりも平べったい形状をしており、高さを抑えて底面積を確保することで、レイアウト性とろ過能力を両立しています。また、底床材に埋めることで底面フィルターのように使用することも可能です。

水作 水作ジャンボ

大型水槽や池などでの使用を考慮して設計された大型投げ込み式フィルターで、幅は20.0cm・吐出口まで含めた高さは20.5cmに達します。熱帯魚ショップや輸入問屋など、主に業務用に使用されている信頼性の高いフィルターです。

アクア工房 フィッシュレット

エアーポンプから吹き込まれた空気でフィルター内部のファンを回し、より強力な水流を発生させて周囲のゴミなどを吸い取る、物理ろ過能力を追求したフィルターです。その性質からフンの量が多いディスカスなど、中型以上の熱帯魚飼育において真価を発揮します。オプションパーツに吸引力を強化できる専用パワーリフトがあり、それを使用すれば大型水槽でも十分な活躍が見込めます。

フィルターの掃除方法と交換の目安

投げ込み式フィルターの交換時期は魚種や飼育している魚の匹数、水槽サイズによって大きく変化するので一概には言えませんが、目安としては、内部のろ材の色の変化です。中の白いウールが黒っぽく汚れてきたら水洗いをします。汚れていない段階であまり頻繁に変えすぎると、バクテリアが十分に繁殖できません。中のろ材を何度も洗っていると、ウールの部分がボロボロになってきます。そうなったら、新品のろ材と交換してあげましょう。投げ込み式フィルターに限ったことではありませんが、ろ材は水道水で洗ってしまうとせっかく繁殖したバクテリアが死滅してしまいますので、水槽の水を交換する際などに水槽の水で洗うようにするとよいです。

投げ込み式フィルターはシンプルな構造をしているため、掃除などのメンテナンスも容易に行えます。メンテナンスを行わないとろ過能力を発揮できなくなるので、メンテナンスの方法はしっかりとチェックしましょう。

掃除方法

まずは、フィルター本体を水槽から取り出します。この時、あまり乱暴に扱うと、せっかく集めたゴミなどがフィルターから出てくることがあるので、静かに引き上げてください。また、水槽台や床にこぼした水をそのままにしておくと、カビや害虫の発生原因になるため、雑巾などは必ず用意しておきましょう。

次に、フィルター本他のカバーを開けて、本体とろ材の洗浄を行います。本体はそのまま水道水で洗っても構わないのですが、ろ材を洗う時は飼育水を使用してください。と言うのは、ろ材には前述したように、ろ過を行ってくれるバクテリアが定着しており、水道水で洗うとカルキによって、せっかく増殖・定着したバクテリアが死滅してしまうからです。

それと同時に、強く擦ったりすることでも定着したバクテリアが剥落してしまうので、ろ材を洗浄する時は汚れだけを落とすよう優しく扱ってください。

最後に、本体とろ材の汚れを落とせたら、元のように組み立てて水槽に戻せば完了です。

フィルターなどの交換目安

ろ材をはじめとする消耗品の摩耗具合は、運用する環境によって大きく異なります。そのため、時期的な目安は一概に提示できません。その代わりの目安となるのは、フィルターを構成する部材の状態です。本体部分に関しては割れなどの破損が、チューブなどもやはり亀裂などが見られたら、それは交換するべきです。ろ材に関しても同様で、使用しているとボリューム感が失われたりボロボロになるため、そのような症状が現れたら交換の目安です。特に、ろ材の状態は重要で、交換すべきタイミングに交換しないでいるとバクテリアの活動に支障を来たし、ろ過能力を発揮できなくなるので注意してください。

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投げ込み式フィルターの疑問点を解決!

初心者が持つであろう疑問点についてもまとめましたので、チェックしておいてください。

投げ込み式フィルターがあればエアレーションはいらないの?

投げ込み式フィルターはエアーストーンにあるエアレーションの効果はあります。ですが、エアーストーンよりも泡の大きさは大きいので、水に溶ける酸素量は少なめです。基本的には投げ込み式フィルターで他にエアレーションの必要はありませんが、夏場の高水温時などには必要に応じてエアーストーンでのエアレーションをしてあげると良いでしょう。

投げ込み式フィルターはエアーポンプで空気を送り込んで使用するため、エアレーションを兼ねることが可能です。しかし、先に述べた通り投げ込み式フィルターには、気泡の大きさを調節する機能が付いていないものが多いので、気泡の破裂音がなど気になってしまう恐れがあります。

特に、それなりの大きさの水槽でエアレーションを兼ねようとすると、相応の吐出量でエアーポンプを駆動させなければならないため、それだけ音も大きくなってしまいます。エアーストーンには消音効果もあるので、必要に応じてエアレーションは別に行うことも考えたほうが良いです。

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投げ込み式フィルターは底砂を吸ってしまう?

投げ込み式フィルターは底面において使いますが、底砂を吸い込んでしまうことはほぼありません。ですから、特に投げ込み式フィルターと相性の悪い底砂というのはありません。

投げ込み式フィルターは水底に設置して使用し、周囲の水を吸い込んでろ過しますが、底砂を吸い込むほど強い水流が生じることは通常はありません。底砂の方も、アクアリウム用品として流通しているものは、水槽内で舞って濁らないよう、それなりに比重が大きい材質のものを使用しています。そのため、ご自身で採取してきたものなど、よほど比重の小さい底砂を使用している場合はその限りではありませんが、一般的なアクアリウム環境では心配ありません。

投げ込み式フィルターの水流を抑える方法は?

投げ込み式フィルターの水流を抑えるには、エアーの量を調整できるエアーポンプを使う必要があります。初心者用の安価なエアーポンプにはエアー量の調整ができないものが多いですので、調整可能なものに買い換える必要があります。

前述した通り、投げ込み式フィルターの水流の強さは、エアーポンプの吐出量に依存しています。そのため、水流を抑える方法としては、主に以下に示す3点が挙げられます。

  • 吐出量の調節機能があるエアーポンプを使用する
  • エアーポンプとフィルターを接続するチューブに、吐出量の調節が可能になるアクセサリを取り付ける
  • フィルターに対応したパイプ系のオプションパーツを取り付ける

この点からも、実績のあるメーカーの商品は有利です。先に紹介したおすすめ商品も参考にしてみてください。

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投げ込み式フィルターの自作・カスタマイズ

投げ込み式フィルターの構造はシンプルなので、簡単に自作や改造することも可能です。自作方法ですが、食材用のタッパーなどにろ材を詰め、エアー供給用と排出用の穴を開けるだけでも、立派な投げ込み式フィルターとなります。また、排出口に流動フィルターをくっつけてろ過能力をUPさせるカスタマイズをしている人などもいます。

投げ込み式フィルターは、仕組み・構造ともシンプル故に自作やカスタマイズも可能です。例えば、フタが固定できる容器の上部に排気口を、下部にエアーポンプとの接続口を付け、容器内にろ材を入れるだけでも投げ込み式フィルターとして機能するものが出来上がります。

また、カスタマイズも容易で、手軽に能力アップを図れることも魅力です。例としては、フィルター内部にリングろ材を充填したり、流動フィルターを接続して生物ろ過能力を向上させたり、水中モーターと接続して吸い込む力をアップさせる方法があります。

既製品に満足できない方は自作やカスタマイズに挑戦して、オリジナルの投げ込み式フィルターを作ってみるのも一興です。

手軽に使えて、ろ過能力も高い投げ込み式!

手軽に使えて、ろ過能力も比較的高い投げ込み式フィルターはアクアリストの強い味方です。初心者の方ははじめは投げ込み式フィルターから始めてみると良いかもしれません。また、メイン水槽に使用しない方でもトリートメント用などに、予備で用意しておくのがおすすめです。ぜひ、投げ込み式フィルターであなたのアクアリウムライフをもっと快適にしてみてください。

投げ込み式フィルターは、エアーポンプと接続したうえで水底に設置して使用する形式のフィルターを指します。構造がシンプルでメンテナンスしやすく安価なので、初心者~上級者まで幅広いアクアリストに支持されているフィルターです。ろ材が常に好気的な環境になっているためサイズ感の割にろ過能力が高く、小型水槽ならこれ1つでも十分ですし、大型水槽でもサブフィルターとして活躍します。上手く使えば間違いなく役に立ってくれるので、ぜひ投げ込み式フィルターを使ってみてください。

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フィルターの交換目安とメンテナンス・掃除方法

投げ込み式フィルターの交換時期は魚種や飼育している魚の匹数、水槽サイズによって大きく変化するので一概には言えませんが、目安としては、内部のろ材の色の変化です。中の白いウールが黒っぽく汚れてきたら水洗いをします。汚れていない段階であまり頻繁に変えすぎると、バクテリアが十分に繁殖できません。中のろ材を何度も洗っていると、ウールの部分がボロボロになってきます。そうなったら、新品のろ材と交換してあげましょう。   投げ込み式フィルターに限ったことではありませんが、ろ材は水道水で洗ってしまうとせっかく繁殖したバクテリアが死滅してしまいますので、水槽の水を交換する際などに水槽の水で洗うようにするとよいです。

投げ込み式フィルターの疑問点を解決!

初心者が持つであろう疑問点についてもまとめましたので、チェックしておいてください。

投げ込み式フィルターがあればエアレーションはいらないの?

投げ込み式フィルターはエアーストーンにあるエアレーションの効果はあります。ですが、エアーストーンよりも泡の大きさは大きいので、水に溶ける酸素量は少なめです。基本的には投げ込み式フィルターで他にエアレーションの必要はありませんが、夏場の高水温時などには必要に応じてエアーストーンでのエアレーションをしてあげると良いでしょう。 エアーストーンについては別記事で詳しくご紹介しています。

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投げ込み式フィルターは底砂を吸ってしまう?

投げ込み式フィルターは底面において使いますが、底砂を吸い込んでしまうことはほぼありません。ですから、特に投げ込み式フィルターと相性の悪い底砂というのはありません。

投げ込み式フィルターの水流を抑える方法は?

投げ込み式フィルターの水流を抑えるには、エアーの量を調整できるエアーポンプを使う必要があります。初心者用の安価なエアーポンプにはエアー量の調整ができないものが多いですので、調整可能なものに買い換える必要があります。

エアーポンプについては、下記リンク先の記事で詳しくご紹介しています。
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投げ込み式フィルターの自作・カスタマイズ

投げ込み式フィルターの構造はシンプルなので、簡単に自作や改造することも可能です。自作方法ですが、食材用のタッパーなどにろ材を詰め、エアー供給用と排出用の穴を開けるだけでも、立派な投げ込み式フィルターとなります。また、排出口に流動フィルターをくっつけてろ過能力をUPさせるカスタマイズをしている人などもいます。

手軽に使えて、ろ過能力も高い投げ込み式!

手軽に使えて、ろ過能力も比較的高い投げ込み式フィルターはアクアリストの強い味方です。初心者の方ははじめは投げ込み式フィルターから始めてみると良いかもしれません。また、メイン水槽に使用しない方でもトリートメント用などに、予備で用意しておくのがおすすめです。ぜひ、投げ込み式フィルターであなたのアクアリウムライフをもっと快適にしてみてください。  

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