ダトニオの種類や飼育法!プラスワンってどういう意味?




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ダトニオ(ダトニオイデス)ってどんな魚?

ダトニオの飼い方

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ダトニオは東南アジアに分布する淡水魚です。汽水域にも生息しており、タイやカンボジア、ニューギニア、インドネシアなどの密林、マングローブ林などに生息し、美しく、人に良く慣れることから、観賞魚としても大変人気が高い魚です。

ダトニオの特徴

ダトニオの最大の特徴は美しい縞模様。イシダイの幼魚のサンバソウのようにくっきりと、黒帯が規則正しく入ります。種類によって差がありますが、大きさは最大で30~60センチ程度です。魚食性で、ハタやスズキのような頭部をしていますが、よりずんぐりとした体形をしていて、姿は日本のアカメをなんとなく連想させます。

ダトニオの生態

ダトニオは熱帯の水没した密林などに潜み、落下する昆虫やエビ、小魚を捕食します。活発に泳ぎ回って餌を追うと言うより、流木の陰などに潜んで獲物を襲う、待ち伏せ型のフィッシュイーターです。現地では2~3月ごろに産卵するとみられ、ファームでの繁殖も試みられています。味が良く、現地では食用魚としても重宝されています。

ダトニオの寿命

ダトニオは減少が心配されている魚で、漁獲の対象ともなることから、寿命を全うすることができない個体も多いです。しかし10年以上の寿命があるとされ、ストレスの少ない飼育環境が良ければ20年以上飼うことも可能です。飼育するほど個性が増していくタイプの魚なので、長く付き合いたいならばおすすめです。
 

ダトニオの種類

ダトニオは産地ごとに様々な種類があり、模様も少しずつ異なります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

ダトニオイデス・プルケール(Datnioides pulcher

ダトニオイデス・プルケールは「シャム・タイガー」の異名をとる、ダトニオの仲間では最大の種類で、60センチ前後まで成長します。「タイガー」の名の通りの風格で、美しい縞模様を持つ成魚は迫力と品格を兼ね備えています。「本ダトニオ」原産地のタイでは個体数が減少し、国が全面的に保護政策を打ち出している状態にあります。こうしたことからタイからの入荷は非常に少なく、カンボジアからの輸入がかなりの割合を占めます。希少なので高額で取引されますが、帯がくっきりと鮮やかなものは特に重宝され、中には100万円を上回るほどの高価な値段で取引されます。

ダトニオイデス・ミクロレピス(Datnioides microlepis

ダトニオイデス・ミクロレピスはボルネオ、スマトラなどに分布するダトニオです。「ボルネオ・タイガー」「スマトラ・タイガー」「インドネシア・タイガー」などの異名の他、黒帯の形状から「リアルバンド」とも呼ばれています。ダトニオイデス・プルケールに比べて個体数が多いことから輸入量も多く、一般的に「ダトニオ」として流通しているダトニオといえば、このダトニオイデス・ミクロレピスであることが通常です。60セン チほどまで成長します。模様にもよりますが、価格帯は3万円から10万円前後まで、様々です。

ダトニオイデス・ウンデキムラディアートゥス(Datnioides undecimradiatus

ダトニオイデス・ウンデキムラディアートゥスは、黒帯がダトニオイデス・プルケールに比べてずっと細く、帯と言うよりも「線」といった感じの模様が特徴です。ダトニオイデス・プルケールに比べると小型で、40センチほどで成長が止まります。タイやカンボジアのメコン川に生息しており、他種に比べて中、上流域に分布します。「メコン・タイガー」とも呼ばれますが、縞模様の数から「フォーバー・タイガー」と呼ばれることもあります。流通量は比較的多く、価格は3000円 から2万円台が一般的です。

ダトニオイデス・ポロタ(Datnioides polota

ダトニオイデス・ポロタは汽水域にも生息するダトニオで、他のダトニオよりも銀色がかった体色をしているのが特徴です。インドやマレーシアなどのマングローブ林などに生息するため、飼育は純粋な真水ではなく、一定の海水か人工海水を混ぜる必要があります。やや他のダトニオよりも活発で、攻撃的な面があると言われています。「メニーバー・タイガー」や「シックスバンドタイガー」の異名を持ちます。価格は3000円から5000円程度で、成魚は30センチほどにとどまります。

ダトニオイデス・カンプベリー(Datnioides campbelli

ダトニオイデス・カンプベリーはニューギニアやパプアニューギニアの河口、汽水域に生息するダトニオです。しかし同じく汽水域に生息するダトニオイデス・ポロタと違い、完全な淡水での飼育もできます。「ニューギニア・タイガー」の別名もあります。ルアーをよく追うので、現地では釣魚として、食用魚として重宝されています。約40センチに成長します。国内に最初に輸入された時には大変高価でしたが、現在は輸入量が安定しており、1万円前後で入手することが可能です。

プラスワンとリアルバンドってなに?

ダトニオの特徴の黒帯が6本ではなく、1本多い7本の個体について「+1」としてプラスワンと呼んでいます。またダトニオイデス・ミクロレピスのうち、黒帯が6本あるも のについてはリアルバンドと呼ばれています。ダトニオは産地や個体によって帯の入り方は様々で、どの帯からカウントし始めるかによってカウントの仕方も異なってきます。

ダトニオの飼育方法

ダトニオは活発に常に泳ぎ回るような習性ではないため、魚体の大きさの割には広い水槽を必要としません。長生きする魚なので、良い環境でじっくり飼い込みましょう。

水温・水質

ダトニオは熱帯に分布するので、水温は25度前後に保ちましょう。22度以下、28度以上になると体調を崩すことがあります。夏場は水温上昇に気をつけましょう。水質は基本的には弱酸性から中性が適していますが、種によって若干異なります。

水槽サイズ・フィルター

幼魚は 60センチ水槽、成魚は90センチ水槽以上で楽しめます。ダトニオは魚食性なので水を汚しやすい傾向にあります。濾材を洗浄しやすい上部フィルターと、外部フィルターを組み合わせた強力な濾過ができるシステムが、安定した水を作り、長期飼育に向いています。

レイアウト

マングローブ林や水没林をイメージしたレイアウトが似合います。ダトニオは遮蔽物の陰に隠れて餌を待つような習性がありますので、大きめの流木などを配置すると落ち着くようです。流木に水草を活着させても雰囲気が出ます。ただし、ダトニオは汚れを片付けやすいので、ベアタンクで飼育する人も少なくありません。

ダトニオの餌

ダトニオは生き餌を好みますが、小赤ばかりを与えると体調を崩すことがあります。肉食魚用の人工餌に慣れさせ、生き餌や冷凍のワカサギ、キビナゴ、豆アジなどと組み合わせながら与えるようにしましょう。コオロギなどの昆虫も好みますし、釣り餌用のスジエビ、ドジョウなども喜んで食べますが、生き餌を与えるときは病気や寄生虫が持ち込まれないか、注意が必要です。

ダトニオの混泳相性

ダトニオの混泳相手

撮影:FISH PARADISE!編集部

ダトニオは魚食性ながら比較的温和なので、単独でゆっくりと飼育したいところです。しかしサイズが同じおとなしい魚種同士なら混泳も可能です。
 

同種・近縁種との混泳

ダトニオ同士、近縁種との混泳は避けましょう。ダトニオは温和ではありますが、一応同種を意識し、それなりに追ったり追われたり、何らかのちょっかいをお互いにかけ続けてしまいます。縄 張りを強く主張する訳ではありませんが、弱い方がストレスをため衰弱してしまう可能性がありますので、同種の混泳は水槽が広くてもやめた方がいいでしょう。

他種との混泳

口に入らないサイズであれば、アロワナやポリプテルスなどの古代魚とは混泳できます。淡水エイなどとの混泳をさせるているアクアリストもいます。遊泳層が異なり、攻撃的ではない大型魚とはお互いに「我関せず」という感じで、混泳が成功することが多いようです。ただし水の汚れは覚悟と注意が必要です。

ダトニオの繁殖

ダトニオの水槽飼育での繁殖はかなり難しいとされており、日本国内での繁殖例はほとんどありません。ただ、最近になって、希少種であるダトニオ ・プルケールの養殖個体がわずかですが、流通するようになってきました。大型の施設での繁殖成功例ではありますが、いつかは繁殖方法が確立される日がくるかもしれませんね。

ダトニオの病気

ダトニオは幼魚の頃に弱く、白点病などにかかりやすい傾向があります。成魚になると頑強になります。幼魚を飼育する際には、水温を28度程度の高めに保ち、白点病を防ぎます。成魚になったら、大量の餌と糞による水の悪化に注意が必要です。水質の悪化はエロモナス菌などがはびこる原因となります。目が飛び出たり、鱗が逆立ったりする症状が出ては、治療は困難です。飼育水に透明感があるからといって、水がきれいなわけではありません。定期的な水替えを欠かさないようにしましょう。ダトニオは体表のつやなどに水質が現れやすい魚です。

ダトニオが黒化は病気?

ダトニオの混泳の注意点と して挙げられるのは、ダトニオの黒化です。ダトニオは他の魚と混泳させてストレスが多い状態に置くと、美しい縞が消え、真っ黒になってしまうことがあります。水質の悪化も同様の事態を招きます。ストレスと黒化は深い関係があるので、SOSのサインと見て、飼育環境を見直しましょう。

人なつこいダトニオ

ダトニオは賢い上に人なつっこく、長年飼育していると心が通じ合ったような、友達のような、不思議な関係が生まれてきます。環境破壊で生息地が減っているダトニオです。飼育する以上は水を十分に管理し、できるだけ長生きできるようにお世話しましょう。
 
 
 

 

ダトニオの飼い方