水槽立ち上げ時の手順やポイントとは?初心者必見!




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水槽立ち上げの重要性

水槽立ち上げの重要性

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これから熱帯魚や金魚などの観賞魚を飼育したいと考えているなら、まず最優先に用意しなければならないのが水槽です。しかし、水槽に水を入れて生体をドボンと入れれば良いというものではありません。観賞魚にとって、水が変わるというのは大きなストレスになることなのです。ここでは、鑑賞魚飼育にとってもっとも重要といっていい水槽の立ち上げについて考えていきます。

水槽の立ち上げに必要な道具・器具

それでは、実際に水槽を立ち上げて観賞魚を入れるまでに必要な道具・器具について紹介していきます。最低限、必要な物について列挙しますので、環境に応じて別に必要な道具や器具なども出てきますので注意しましょう。

水槽・水槽台

言うまでもなく観賞魚飼育には絶対に必要となるのが水槽です。ただし、金魚などは「上見(うわみ)」といって上から模様などを鑑賞する場合もあります。その場合は火鉢などを使う場合もあります。

また、水槽はサイズによっては水の量が多くなり、非常に重くなってしまいます。当然ですが、床に直置きするとフローリング床などは陥没する可能性もあります。水槽を設置する場所を考慮して、サイズに合わせた専用の水槽台を用意しましょう。

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フィルター

水槽内の水を浄化する役割なのがフィルターです。観賞魚は生物なので、当たり前ですが餌を食べたりフンをします。フィルターを設置すると、餌の食べ残しやフンなどで日常的に汚れる水を浄化してくれるため、メンテナンスが楽になります。

フィルターにはさまざまなタイプが販売されていますが、初心者には水槽の縁に掛ける外掛けタイプのフィルターが使いやすいでしょう。

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ヒーター

金魚や日本産淡水魚は日本の気候下で生息しているので不要ですが、熱帯魚で日本の冬に耐えられる種類はほとんどいません。そのため、冬場に備えて水槽の水を温めるヒーターは必需品となります。水中ヒーターは、ほとんどが水温を23~26℃にキープしてくれますが、加温能力が水槽サイズによって異なりますので適したヒーターを購入するようにしてください。

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照明

照明は水槽内を明るく照らす目的の器具です。正直、魚にとっては照明は必要ないのですが、鑑賞を目的としているなら照明器具はあったほうが良いでしょう。注意したいのは24時間、照明をつけっぱなしにしないこと。観賞魚も生き物なので睡眠が必要です。つい忘れてしまう方は、自動でオン/オフできるタイマー付きの照明を購入すると良いでしょう。

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底床材

水槽の底に敷く底床材は、フィルターほどの能力はありませんが、水を浄化する効果があるために必要となります。大きく分けて、砂利系とソイル系がありますが、どちらもバクテリアが繁殖して水を浄化してくれます。水草も合わせて飼育するならソイル系を選ぶべきですが、水質が変化したり、メンテナンスが大変なので初心者にはおすすめできません。

水槽の立ち上げ手順

水槽の立ち上げ手順は?

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水槽を実際に立ち上げるまでの手順について説明していきます。ここで言う水槽の立ち上げとは、水槽内で生物ろ過の環境を作るという意味です。それでは、実際にどのように立ち上げれば良いのでしょうか。

手順1.水槽のセッティング

まずは水槽を設置します。基本的には、掃除や水換えなどのやりやすさを考慮し、水場になるべく近い場所に設置するようにします。設置場所の状況をよくチェックし、安定感のある場所に水槽台を置き、その上に水槽をセットするようにします。水はセッティングしてから入れるため、水槽は底床材と水草、石、流木などをセットした状態で設置してください。

設置場所が決まったら、フィルターや照明、ヒーターなどをセッティングします。いずれも電源が必要となるので、コンセントが近くにあるかどうか設置前に確認しておきましょう。また、水槽は水が入っているので、漏電しないようにコンセント類にカバーをかけるなどの工夫が必要です。

手順2.水を入れる

水槽の設置が終わったら、次は水入れになります。水道水でかまいませんが、必ずカルキ抜きを忘れないようにしてください。カルキ抜きはさまざまな方法がありますが、一般的なのは塩素中和剤を使用するのが時間もかからず、手軽です。天日で2、3日置いておけばカルキは抜けるのですが、時間がかかるためにこちらのほうがおすすめです。

なお、水槽に水を入れる際、ドボドボと流し込まないようにしましょう。特に底床材にソイルを使用する場合、水を投入する際に舞い上がって水が濁ってしまいます。水を注ぐ場所に手を置き、ゆっくり静かに水を注いで投入するようにしましょう。

水槽に水を入れた初日は、水道水より濁って見えることがあります。これはバクテリアの繁殖が進んでいないためで、いち早くバクテリアの繁殖を促すために市販のバクテリア剤を合わせて投入するという方法もあります。

手順3.パイロットフィッシュを入れる

水槽のセッティングが終わり、水質が安定してきたらパイロットフィッシュという観賞魚を導入しましょう。これは比較的水質や環境の変化に強い観賞魚を先行して水槽に入れることで、フンや餌の食べ残しなどからアンモニアが発生します。生物ろ過のためのバクテリアは、こういったフンを食べて増えるため、繁殖の促進のためにパイロットフィッシュが必要となるのです。

なお、パイロットフィッシュはカージナルテトラネオンテトラ、アカヒレ(コッピーとも呼ばれる)などがおすすめです。水質の変化に強く、しかも単価が安い観賞魚が適しています。導入の目安は30cm水槽ならパイロットフィッシュは3匹程度、45cm水槽なら5匹ぐらいとなります。

手順4. エアレーション

水槽の立ち上げが成功したら、エアレーションを行うようにしましょう。これは、いわゆる「ぶくぶく」といわれるもので、水槽の水に酸素を取り込ませ、バクテリアが繁殖できる環境を整えるとともに、水槽内の生体にも酸素を供給するのが目的です。

なお、水槽に水草を入れている場合、二酸化炭素を添加する必要がありますが、エアレーションをするとせっかくの二酸化炭素が放出されてしまいます。そのため、水草が光合成をしている日中や照明をつけている時間はエアレーションが必要ありませんので切っておき、夜間のみエアレーションを行うようにしてください。

水槽立ち上げのポイント

水槽立ち上げ時の注意点とは?

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水槽を立ち上げた直後は、いろいろな面で水質が不安定となります。そこで、水槽立ち上げから水質が安定するまでのポイントについて説明していきます。

アンモニア濃度

水槽立ち上げ直後は、生物ろ過を行うバクテリアの繁殖が進んでいません。そのため、パイロットフィッシュを入れると水槽内のアンモニア濃度が高くなっていきます。このアンモニアは非常に毒性が強いため、観賞魚にとっては大きなダメージとなってしまいます。水槽を立ち上げてから1週間ほどは、常にアンモニア濃度に気を配るようにしてください。

市販のアンモニア試薬によって、アンモニア濃度の測定ができますので活用しましょう。1日1回測定し、アンモニア濃度が0.25mg/Lを超えないように注意してください。もし、この数値に近くなったら、すぐに水換えを行うようにしてください。生体にとって、有害となるアンモニア濃度の目安が、この0.25mg/Lとなります。

亜硝酸濃度

水槽を立ち上げてから1週間ほどで、アンモニア濃度は低下していきます。このタイミングで、亜硝酸塩濃度を測定するようにしてください。これは、ニトロソモナスというバクテリアが繁殖してきて、アンモニアを亜硝酸塩に分解しているかどうかをチェックする目的です。

この亜硝酸塩を分解するバクテリア「ニトロスピラ」はニトロソモナスよりも遅く増殖するため、この数値をチェックしておかないと生体に害を及ぼしてしまいます。亜硝酸塩濃度は0.8mg/Lを超えると生体に影響が出てきますので、この数値を目安に水換えを行うようにしてください。

硝酸濃度

水槽の立ち上げから1ヶ月ほどが経過すると、ニトロスピラが繁殖して亜硝酸塩が分解され、濃度が低下してきます。ここまでくれば、水槽内の水質が安定して立ち上げは成功したといっていいでしょう。その目安となるのは、硝酸という物質が検出されるようになったら成功です。

この段階にきて、はじめてパイロットフィッシュ以外の観賞魚を投入できます。ただ、この状態はあくまで最低限の生物ろ過サイクルができあがったに過ぎません。定期的に水質をチェックし、アンモニア濃度や亜硝酸塩濃度が上がったら水換えを行うようにしましょう。

水換えの頻度とタイミング

水換えの頻度やタイミングは、立ち上げた水槽がアンモニアなど有害物質を分解する能力がどのくらいで限界となるのかという判断基準で行うようにします。目安としては、水槽立ち上げから1週間ほどは毎日~3日に1度は水換えを行うようにしてください。水換えのタイミングは、水中のアンモニア濃度、亜硝酸塩濃度、硝酸濃度が目安の数値に近づいたらと考えれば問題ありません。

バクテリア剤の必要性

水槽立ち上げ時に、バクテリアの繁殖を促進するために市販のバクテリア剤を投入するのも良いと説明しました。基本的に、バクテリアは空気中のチリやゴミ、生体や水草などに付着しているので、時間が経てば自然に増殖するのですが、時間を短縮するためにバクテリア剤を利用するのも良い方法でしょう。

立ち上げ時の白濁り

水槽を立ち上げたばかりは、水が白く濁ってしまうといったことがあります。これは、フィルターで浄化しきれない水槽内の細かいゴミや、生体ろ過ができあがっておらず、繁殖の過程でバクテリアが死んでしまった死骸などが原因です。

生体に影響があるわけではありませんし、2、3日すれば水質が落ち着いてきて透明になってきますので、あまり気にしなくて大丈夫です。むしろ、白濁したからといってあわてて水を全部変えてしまうといった対処は控えるようにしてください。

水槽立ち上げ時に発生する泡は、主に油膜が原因のことが多いです。この油膜は、観賞魚が食べ残した餌や水槽内に生体が過密状態だったりすると起こります。また、定着せずに死んだバクテリアや枯れた水草から発生する場合もあります。

また、底砂材を敷きすぎることによって嫌気性バクテリアが発生して泡が発生する場合もあります。立ち上げたばかりの水槽から泡がなかなか消えない場合は、これらの要因を疑ってみるようにしてください。

コケ

水槽の立ち上げ時は水質がもっとも良い状態なので、コケが発生することはまずありません。しかし、生体を入れることによって餌の食べ残しやフンなどが水槽の底にたまり、これらがアンモニアを発生します。バクテリアがしっかりと繁殖していれば、こういった餌の食べ残しやフンを分解するのですが、水槽立ち上げ当初はバクテリアが不足してアンモニアなど有害な物質がたまります。そして、これらの物質を栄養源とするコケが発生しやすくなります。

対策としては、水槽立ち上げ時にバクテリアをしっかりと繁殖させておくことが重要です。バクテリアが適切に繁殖し、水槽内が安定すればコケが発生しにくい水槽となります。

臭い

水槽立ち上げ時に臭いが発生する理由はいくつかあります。ほとんどの場合、水槽に観賞魚を飼育している以上は、ある程度やむを得ないのですが、次のような臭いが発生している場合は注意しましょう。

・カビの臭い
・腐敗臭

これらの臭いが発生する場合、水槽内の水質が悪化していることが考えられます。対策としては、まず活性炭を利用して臭いを吸着させる方法が考えられます。また、最近では水槽の水に吹きかけるだけで臭いを抑え、生体にも影響のない消臭スプレーなどもありますので、活用してみましょう。

ただ、根本的な原因は水質にありますので、原因をしっかりと究明してこまめに水換えなどを行うようにしてください。

水槽立ち上げ時の水草導入のタイミング

水槽立ち上げの水草導入タイミングは?

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水槽立ち上げ時はバクテリアの栄養分となる有機成分や窒素が不足しているので、水だけ入れてフィルターを回していてもバクテリアはなかなか増殖しません。そのため、水草育成用の底床材を敷き、水草を植栽しておけばバクテリアの繁殖が促進され、しかもフィルターを回すことによる水流で底床材が舞い上がるのを防ぐこともできます。

初心者でも水槽立ち上げを成功させよう!

完璧な水槽立ち上げで綺麗なアクアリウムを仕上げる!

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水槽の立ち上げに関しては、正しい手順でセッティングを行えば初心者でも簡単に成功させることが可能です。まず考えることは水槽内に生物ろ過のサイクルを作り上げるということ。このサイクルができあがっていない状態で観賞魚など生体を入れるのは、ダメージを与えて最悪の場合死んでしまうこともありますので、絶対に控えてください。

 

バクテリアが繁殖するにつれて、水槽内の浄化能力もアップしますので、そうなったら少しずつ生体の数を増やすようにしていきましょう。

水槽の立ち上げ方とは