ザリガニの飼い方!知られざる特徴や生態が面白い!




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ザリガニってどんな生き物?

ザリガニってどんな生き物?

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ザリガニは日本に生息する野生生物の中でも身近な存在です。知らない人はいないといっても過言ではないザリガニですが、実際はどのような生き物なのかご紹介します。

形態的特徴など

ザリガニはエビのような容姿に、カニのようなしっかりとしたハサミを持つことが特徴で、その姿からエビガニと呼ぶ地域もあります。身に危険を感じるとその立派なハサミを振りかざして威嚇し、緊急時にはエビと同じように後ろ向きに素早く泳ぎ難を逃れようとします。

特徴その①:ザリガニは脱皮で成長する

ザリガニは体が大きくなると、小さくなった古い殻を脱ぎ捨てることで成長していきます。幼体は年に10回前後、成体は年に2回ほど脱皮を行います。成体の場合は脱皮をすることで体のデトックスを行っており、冬眠前と冬眠後に行うことが多いです。

特徴その②:砂で平衡感覚を保つ

ザリガニは触角の付け根付近に「平衡胞」と呼ばれる平衡感覚器官を持ちます。その平衡胞の中には「平衡石」と呼ばれる非常に小さな砂粒が入っていて、体の傾きに応じた平衡石の動きを感知することで、平衡感覚を保っています。

特徴その③:食べ物で体色が大きく変化する

一般的に見られるアメリカザリガニが赤色をしているのは、食べ物に含まれる「カロチノイド色素」が原因です。カロチノイド色素が赤色系の色をしているので、ザリガニも赤くなります。よって、カロチノイド色素が含まれていない、鯖などの餌を与え続けると体色は青色になります。

ザリガニの種類

ザリガニには様々な種類がいます。代表的な種類をご紹介します。

アメリカザリガニ

外来種ですが、現在では日本に広く分布しているザリガニです。野生では体色は赤色~褐色をしており、体長は12cmほどです。近年では品種改良が進み白色や青色などで固定化され、観賞用として価値が高くなった個体も数多く流通しています。

ニホンザリガニ

日本の在来種で、東北から北海道にかけての湧水域に生息しており、体長は6cm前後です。水質の悪化に対する抵抗力や繁殖力が弱いため、近年では数が減少しており、絶滅危惧種に指定されています。

フロリダブルー

「フロリダハマー」とも呼ばれる、アメリカのフロリダ州で創出されたザリガニで、全身が鮮やかな青色をしています。創出された直後は個体数が少なかったため、1匹あたり数万円で取引されていましたが、繁殖に成功し最近では数千円にまで価格が落ち着いています。

ザリガニの飼い方(飼育方法)

ザリガニの飼育法は品種によって若干異なる部分もありますが、基本は一緒です。ここでは主にアメリカザリガニの場合をご紹介します。

飼育器具

ザリガニの飼育に必要な器具は、

・水槽
・底砂
・隠れ家
・エアレーションとフィルター

 

などです。単独飼育の場合、水槽は30cmクラスで十分ですが、オスとメスのペアを飼育したいのであれば60cmクラスがおすすめです。底砂はザリガニの歩行を助けるために入れます。平衡石が外部から供給できない場合はザリガニ自身が体内で生成するので、底砂の粒径は扱いやすい大きさで問題ありません。飼育セットなどは初心者におすすめです。

野生のザリガニは睡眠時などは穴を掘って身を隠す習性があるので、隠れ家となるものを設置してあげてください。また、ザリガニはある程度の水深があった方が長生きし、水質への順応性が非常に高いので、水質の維持にあまり注意を払う必要はありません。よって、フィルターは投げ込み式を採用するとエアレーションも兼ねることができるのでおすすめです。

水温・水質

アメリカザリガニの場合、飼育可能な水温は5~30℃です。温かい時には活動し寒くなると冬眠するので、水温について細かく管理する必要はありません。しかし、30℃を超えるような高温や凍ってしまうほどの低温にはさすがに耐えられないので、夏と冬は水槽を置く場所を工夫するなど水温を気にしてあげてください。

 

水質に関しても適応力が非常に高いのであまり気にする必要はありません。しかし、ザリガニは食性の関係から水を非常に汚しやすい生物です。汚れた水での飼育は寿命を削ることになるので、週に1度ほどのペースで水替えを行ってください。

ザリガニの餌

ザリガニは動物質のものから植物質のものまで何でも食べる雑食性ですが、水質の観点からおすすめする餌はザリガニ用の人工餌です。人工餌はザリガニに必要な栄養素がバランスよく配合されており、水も汚しにくい利点があります。

 

また、ザリガニに食べられること前提で水槽内に水草を植えることもおすすめです。特に複数で飼育する場合、水草があれば共食いのリスクを減らすことができます。ニボシなどは、餌を少しずつかじって食べるザリガニの食性と相まって、水を汚しやすいのであまりおすすめできません。

ザリガニの繁殖

ザリガニは繁殖力も強いので、注意点さえ守れば初心者でも簡単に繁殖できます。

オス・メスの見分け方

アメリカザリガニのオスとメスは、

・生殖器の有無
・腹肢(ザリガニの腹部にある泳ぐための足)の長さ

などで見分けます。ザリガニのオスは第1腹肢(1番胸部に近い腹肢)と第2腹肢がメスより長く、生殖器になっています。メスは生殖器を持たず、ハサミを含めて体の前方から3番目の足の付け根に、生殖口と呼ばれる卵を産む穴があります。

 

また、メスは卵を保持するために、オスよりも第2腹肢から第5腹肢が長くなっていることが特徴です。ザリガニの性別はハサミの大きさで判別できるとよく耳にすると思います。しかし、老成したメスはオスと同等のハサミを持つことがありますし、事故でハサミを失ったオスはハサミが小さい場合もあるので注意してください。

繁殖環境

アメリカザリガニを繁殖させるには、オスとメスを一緒にしなければなりません。この時、個体同士の相性もあるので、オス1匹に対してメスを2匹用意すると繁殖しやすいです。ザリガニは体長6cmほどにまで成長すれば繁殖活動が可能ですが、オスとメスの体格差が大きい場合や、ハサミを両方とも失っている状態では交尾しないので注意してください。

 

野生での繁殖期は春と秋の2回ですが、飼育下では水温を20℃前後に保てば通年で繁殖活動をします。メスが産卵したら隔離し、ふ化作業に専念させてあげましょう。卵は酸欠に弱いのでエアレーションを忘れないでください。また、メスは産卵すると食欲が落ちることが多いので、食べ残しが生じて水を汚さないように餌の量を調節してください。

 

なお、ミステリークレイフィッシュという種類は単為生殖と呼ばれるメスのみで繁殖をすることが可能です。

稚ザリの飼育

ザリガニの幼体はふ化後、約2週間は母ザリガニの腹部にくっついたまま生活します。この期間は特に餌などは与えなくても問題ありません。母親から離れると自分で餌を摂るようになるので、そのタイミングで幼体を別の水槽に移します。水槽には水草と隠れ家となるものをたくさん設置してください。水草は餌になるだけでなく、幼体の隠れ家にもなるので共食いのリスクを大幅に軽減できます。幼体の餌はザリガニ用の人工餌で大丈夫です。食べやすいように細かく砕いて与えると良いでしょう。

ザリガニ釣りも楽しんでみよう

ザリガニ釣りは楽しい

出典:写真AC

ザリガニ釣りは簡単で、未経験者でもすぐにコツを掴むことができます。道具もザリガニ釣り用の釣り竿が市販されていますが、割りばしやタコ糸などで自作することも可能です。餌は何を用いても食いついてくれますが、ザリガニが挟みやすいものの方が釣れやすい傾向にあります。例えば、細く切ったイカの身などは、水に濡れても崩れにくく弾力があって挟みやすいうえ、食いつきも良いのでおすすめです。飼育だけでなく、ぜひ釣りも楽しんでみてください。

ザリガニは手軽に飼える水棲生物!

ザリガニは可愛い

出典:写真AC

ザリガニ飼育の魅力の一つは、その管理のしやすさにあると言えるでしょう。ザリガニほど水温や水質、餌に対する適応力が高い水棲生物は、なかなかお目にかかれないと思います。また、近年ではアメリカザリガニに関しては、白色や青色のきれいで見ごたえのある個体も流通しています。何か水棲生物を飼育したいとお考えの方は、ザリガニの飼育を検討してはいかがでしょうか。

ザリガニの飼い方