ポリプテルスの代表種・人気種と飼育の基本!混泳時の注意点は?




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ポリプテルスってどんな魚?

ポリプテルスとは

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ポリプテルスは古代魚として知られており、現生しているものは17種類が知られています。過去には多鰭魚(たきぎょ)とも呼ばれており、読んで字のごとく多くのひれを持つ魚で、背中に小離鰭(しょうりき)と呼ばれるひれが10枚ほど並んでいます。このひれは尾びれの位置まで並んでおり、ポリプテルスは尾びれに相当するひれを持たないことが特徴です。

 

ポリプテルスは大別すると上顎が下顎より長い上顎系と、下顎が上顎より長い下顎系に分類されます。上顎系は小型の品種が多く、下顎系は大型の品種が多いです。野生ではスーダンやセネガルといった中央から西アフリカの熱帯雨林帯に生息しています。

小型で飼いやすいポリプテルス・セネガルス

ポリプテルス・セネガルスは、ポリプテルスの中でもメジャーで流通量が多い品種です。ポリプテルスの中では小型の品種で成魚の体長は30cm前後。よって、単独飼育であればそれほど大きな水槽が必要ない点も魅力の一つです。

 

幼魚は数百円~千円前後で販売されていることが多く、アルビノタイプも比較的安価に入手できます。丈夫で人工餌もよく食べてくれることから飼育しやすく、ポリプテルスの入門種として初心者にもおすすめできる品種です。

ポリプテルス・エンドリケリーは下顎系の代表種

ポリプテルス・エンドリケリーは体長70cmほどになる大型の品種です。 エンドリケリー特有の縞模様が個体によって全く異なる美しさを持つため、大型魚にもかかわらず複数匹飼育する愛好家もいます。

 

大型魚なので、飼育には大きな水槽が必要で、維持費が高くなりがちです。しかし、丈夫な魚で肉食魚用の人工餌であればよく食べてくれるので飼育自体は容易です。価格としては数千円から販売されており、模様がはっきりと出ていて美しいものは数万円する場合もあります。

バンドが格好いいポリプテルス・デルヘッジ

ポリプテルス・デルヘッジは体長30~40cmほどの小型のポリプテルスです。灰色の体に黒い縞模様(バンド)が入るのが特徴で、はっきりしたバンドが5~8本入る個体やバンドが崩れたように入る個体など様々です。

 

個体によってバンドの入り方が全く異なるため、見ごたえがありコレクション性も高いので人気があります。セネガルと同様にメジャーな品種で流通量も多く、価格としては千円前後から販売されています。

まだまだいる、ポリプテルス11種類を徹底紹介!

上記でご紹介した以外にも、ポリプテルスは多くの種類が流通しており、それぞれに違った魅力を持ちます。

ポリプテルス・パルマス

セネガルやデルヘッジ同様、メジャーなポリプテルスで最も流通量が多い品種の一つです。ポリプテルスの中では活発に泳ぎ回る種で、餌のために中層まで上がってくることもあります。水質を弱アルカリ性にすると体色が変化する点が特徴的です。

ポリプテルス・ローウェイ

パルマスの亜種で「ビュティコファリー」と呼ぶ場合もあります。体長30~40cmほどの小型品種で、黄色や褐色を基調とした体色に濃褐色の縞模様が入ることが特徴です。国内での流通量は多くありません。

ポリプテルス・ウィークシー

ウィークシーは体長50cmほどにまで成長する上顎系としては大型の品種です。体色は茶褐色が基調で緑がかる個体もいます。バンドの入り方も個体によりけりで、バンドの色はやや薄い傾向があります。丸みを帯びた大きな頭部を持ち、他の品種と比べると寸動に見える体形が特徴です。

ポリプテルス・アンソルギー

アンソルギーは2006年になってから初めて日本に輸入された品種で、体長は70~80cmほどになる下顎系のポリプテルスです。体に入るバンドが規則的に途切れるブロッチ模様と呼ばれる柄が美しく人気があります。

ポリプテルス・レトロピンニス

レトロピンニスはポリプテルスの中では最小の品種で体長は20~30cmほどです。赤褐色からオレンジがかった体色を基調に黒色のバンドが入るのが特徴で、その美しい体色から人気があります。流通量が少ないために高価で、入手は難しいかもしれません。

ポリプテルス・ラプラディ

ラプラディはビキールの亜種で下顎系の中では最小の品種で体長は50cmほどです。カラーバリエーションが豊富でビキールに次いで背びれを多く持つ特徴があります。活発に泳ぎ回るタイプではないので、混泳させる場合は餌が行き渡るよう工夫が必要です。

ポリプテルス・コンギクス

コンギクスは「ビチャー」とも呼ばれている大型のポリプテルスで、体長は飼育環境下でも70cmを超える個体もいます。成長が早く活発に泳ぎ回ることから人気の品種で、養殖個体の他にワイルド個体も多く販売されています。

ポリプテルス・オルナティピンニス

オルナティピンニスは上顎系の中では最大の品種で、体長は50~60cmほどになります。黄色を基調とした体色に黒色の網目模様が入るという、他の品種には見られない派手な体色が特徴です。

ポリプテルス・ビキール

ビキールはポリプテルスの中で最大の品種で、初めて日本に輸入されたのは2003年になってからです。最も多くの背びれを持ち、飼育環境下でも体長80cmを超える場合があります。飼育する場合は水槽の大きさに注意が必要です。

ポリプテルス・モケレンベンベ

モケレンベンベは体長30~40cmほどの小型の品種で、細長い体形をしています。以前は「ザイールグリーン」と呼ばれていましたが、2006年に原産地で有名な未確認生物から名前をとって同種の正式名称が決定されました。

ポリプテルス・トゥジェルシー

トゥジェルシーは2004年に登録された新しい品種で、モケレンベンベをさらに細くした体形をしています。体長は70~80cmになりますが、他の品種と比べると大きいというより細長いという印象を受けます。流通量が少ないので入手は困難です。

ポリプテルスの飼育方法

ポリプテルスは設備さえ整えれば、飼育自体の難易度は低い熱帯魚です。

小型ポリプテルスの飼育

ポリプテルスは小型の品種でも体長30cmほどに成長するので水槽は最低でも60cm、複数飼育する場合は90cm以上のものを推奨します。適した水温は24~28℃で、特に低温には弱いので冬は必ずヒーターで加温してください。水質はpH6.5~7.5の中性付近を保てば問題ありません。

大型ポリプテルスの飼育

大型のポリプテルスを飼育する場合、120cm以上の水槽が必要です。水温と水質は小型ポリプテルスに準じます。ポリプテルスは飛び出し事故が多いのでフタはしっかりとしましょう。また、ただでさえ肉食性で水を汚しやすいうえに、大型になるにしたがって餌の量が増えて水質の悪化を招きやすいので、フィルターは能力が高いものを選択してください。大型ポリプテルスを複数飼育する場合はオーバーフロー式も視野に入ります。

ポリプテルスの餌

ポリプテルスの食性は肉食性なので、人工餌よりも生餌や冷凍餌を好んで食べる傾向があります。しかし、人工餌でも肉食魚用に配合されたものであれば問題なく食べてくれます。ポリプテルスは水底を泳ぐ魚なので、沈降性の餌を選んでください。幼魚はアカムシやメダカなど生餌を与えると早く成長し大きな成魚になりやすいので、幼魚の頃は生餌を中心に与え成長するにしたがって人工餌に切り替える飼育方法も一般的です。

キョーリン ひかりクレスト キャット

グロウF(沈降性、ペレットタイプ)

ポリプテルスの混泳

ポリプテルスは肉食性なので、自分より小さな魚類やエビなどは食べてしまいます。また、シクリッド種やプレコなどのナマズ類には逆に攻撃されるので、基本的には他種との混泳は避けた方が良いです。ただし、アロワナなど生活する層が異なり、比較的他種に干渉しにくい魚との混泳は成功する場合もあります。

 

一方で、ポリプテルス同士ではサイズ差があっても混泳が成功しやすいです。ただし、幼魚の頃は何でも食べようとするので混泳させたいのであれば、ポリプテルスの成魚同士に限定した方が良いでしょう。

ポリプテルスの病気

ポリプテルスの飼育において最も注意が必要な病気は寄生虫症です。「ポリプティ」と呼ばれるポリプテルス特有の寄生虫が存在し、寄生されるとかゆがり体をあちこちにこすりつけながら泳ぐ症状が出ます。治療法としては、グリーンFゴールドやリフィッシュを用いて薬浴させますが、古代魚は一般的に薬物耐性が低いので規定量の1/3~1/2の分量で治療を行ってください。

魅惑の古代魚ポリプテルス!

ポリプテルスは可愛い!

撮影:FISH PARADISE!編集部

ポリプテルスは小型の品種でもやや大きめの水槽が必要になりますが、病気に強く水質の管理にもそれほど煩わされないので、アクアリウム初心者にもおすすめできる熱帯魚です。古代魚特有の面白いフォルムや個体によって全く異なる模様など、見ごたえがあり一匹飼育すると別の個体も迎えたくなる魅力がある魚なので、ぜひ飼育をご検討ください。

ポリプテルスの飼育