筏釣りのやり方や必要な道具とは?繊細なタックルと仕掛けで大物チヌを攻略!

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筏釣りとは

筏釣りとは、水上の筏から行う釣りです。筏は、浮力を持つフロート(発泡スチロール)と木材を紐などで結び作られます。釣り堀とは違い、自然の魚を釣り上げることができるため、大物が釣れるかも知れないと期待を持ちながら釣りをすることができます。

筏釣り­の魅力

筏釣りの魅力とは?

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筏釣りの魅力は2つあります。

 

1つ目は、普段は釣りができない海の上で釣りができるという満足感に浸れます。堤防や磯などと違い海の上で魚を釣ることができ、どんな魚が来るのか期待を持ちながら釣りを楽しめます。

 

2つ目は、価格が安いことです。釣り堀や船釣りの価格は基本的に1万円を超えてきますが、筏釣りの相場は3千円から5千円です。少し沖で釣りをしてみたいなと思ったときにぴったりの価格に設定されています。

筏釣りのターゲット

筏釣りの花形はチヌ!

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筏釣りは、筏の海底の状況によりアジやスズキ、チヌ、マゴチ、マダイ、イカ、ヒラメ、アコウなどの魚を釣りあげることができます。その中でも、よく釣れる魚が チヌです。

 

なぜなら、筏はチヌが好む岩礁の根や魚礁の近くに設置されていることが多いからです。そのため、筏釣りでは大きいサイズが狙え、数も多く釣れるチヌをターゲットにする方が多いです。

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筏釣りが楽しめる場所

筏釣りを経験したいけど場所はどこ?と思っている方は多いと思います。そこで、今回は筏釣りが経験できるポイントを関西と関東に分けて説明します。

関西の三重〜和歌山が一大ポイント

筏釣りは三重〜和歌山が有名

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筏釣りは関西地方で特に人気を集めています。その中でもおすすめな釣り場が2つあります。

 

1つ目は、三重県のまるよし渡船です。「大物に魅了され、追い続ける」をテーマに掲げて、50センチ台のチヌが平均的に釣れる釣り場となっております。

2つ目は、和歌山県の南紀白浜のカタタのいかだです。養殖筏に隣接しているため魚が寄り付きやすくなっております。エサも豊富に販売しているため、とても便利な釣り場です。

関東でも筏釣りはできる?

関東に筏釣りポイントはある?

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筏釣りは、関西地方が有名ですが関東地方にも釣り場はあります。おすすめの釣り場を2つ紹介します。1つ目は、神奈川県三浦市の長井かかり釣りセンターです。初めての方は出航する前に釣り方の説明があるので、安心して釣りができます。

2つ目は、千葉県にある岩井富浦漁業協同組合が運営する釣り場です。千葉県で唯一の筏釣りができる場所で、全て貸出があるため家族連れや初心者の方でも心配せずに手ぶらで釣りを楽しめます。

筏釣りのシーズン・時期

筏釣りは一年中楽しめる!

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筏釣りは、シーズン問わず多くの魚を釣ることができます。理由は、筏のおかげで海の上で釣りをすることができるからです。

 

魚が寒さを凌ぐために海深くに潜る冬の季節でも、餌を撒くことによって筏周りに魚が集まるため、他の釣りよりも魚を釣りあげる期待がもてます。このように、春から夏場のハイシーズンは大型のサイズが狙え、厳しいとされる冬の季節でも釣果の期待がもてます。

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筏釣りのタックル

新しい釣りを始めるにあたって1番悩まれるのがタックルだと思います。今からおすすめ商品を含めて、竿とリール、道糸について紹介します。

竿

筏釣りに適した竿の選び方

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筏釣りの竿の選び方について、2つのポイントに分けて説明します。

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選ぶポイント1つ目は、短竿です。大事な理由は、エサを足元に落とし込む釣り方をするため、飛距離を必要としないからです。短竿を選ぶことで、手返しが良くなり、魚との駆け引きを強く感じ取れます。

 

選ぶポイント2つ目は、穂先の感度です。大事な理由は、穂先の部分が魚のアタリを最初に感じるからです。感度が良い竿を選ぶことで小さな当たりを明確に感じ、多くの魚を釣ることができます。

 

シマノ アドバンスイカダ 160

筏釣りの竿でおすすめなのがアドバンスイカダ160です。穂先に高感度グラスソリッドを採用することで、アタリを肌で感じ取れ快適に釣りを楽しむことができます。また、ブランクにカーボン素材を使うことにより重量が軽くなり、女性や子どもにも扱いやすい竿となっています。

全長(m):1.62
継数(本):2
仕舞(cm):113.2
自重(g):94
錘負荷(号):0-2
適合ハリス(号):0.8-2.5

リール

筏釣りのリール選び

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筏釣りのリールの選び方は、穂先の感度を求める竿とは違いシンプルなものを選びます。なぜなら、仕掛けを足元に落とし込む釣りだからです。仕掛けを遠投することはないので、仕掛けやエサをストレスなく落とせるシンプルなもので大丈夫です。

 

最近では、強い巻き上げ力が特徴の両軸受けリールよりも軽量で糸によるトラブルの少ない片軸受けリールが人気を集めています。このように、魚を釣り上げる性能よりもトラブルが少なく手返しの良いシンプルなリールが便利です。

 

プロマリン アルティスト黒鯛 AK60R

アルティスト黒鯛 AK60Rは、大きなハンドルノブが特徴です。ハンドルノブを大きくすることで力強く糸を巻くことができるため、大型の魚にも力負けしないリールとなっています。

ギア比:4.2
自重(g):210
巻き取り長(cm):62
PE糸巻き量(号-m):3-100

黒鯛工房 カセ筏師 チヌセレクションZ 60HG

チヌセレクションZ 60HGは、リールの重量が軽く、コンパクトな片軸受けリールが魅力です。ハンドルは軽量のEVAハンドルノブを搭載することで、握りやすく快適に糸を巻くことができます。

道糸

筏釣りの道糸の太さは?

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筏釣りの道糸を選ぶポイントは2つあります。

・種類

・太さ

 

道糸の種類は、 フロロカーボンラインがおすすめです。フロロカーボンラインは水よりも比重が重く沈みやすいため、仕掛けを足元に落とし込む筏釣りには最適です。また、糸が伸びにくいため地形の変化や魚のアタリが伝わりやすい特徴もあります。

 

道糸の太さは、 2号が基本となります。魚の警戒心を考えると細い糸を使用したほうが有利です。釣れる魚のサイズや慣れに応じて糸の太さを決めていきましょう。

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筏釣りの仕掛け

筏釣りの仕掛けはシンプル!

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筏釣りの仕掛けは、とてもシンプルで2つの道具から作ることができます。

 

1つ目は、オモリです。オモリは、仕掛けを魚のいる場所に素早く沈めさせたり、とどめさせる役割があります。重さは、潮の流れが早いときは5Bを使用し、緩やかの時は2Bを使用することが多いです。

 

2つ目は、針です。針は専用のチヌ針を使うのが定番です。サイズは、エサの大きさによって15号を使い分けます。針先以外がエサに隠れるくらいが目安です。

筏釣りのエサ

筏釣りのエサは、魚を寄せる目的のダンゴと針に直接つけて魚に食わせる目的の食わせエサがあります。

ダンゴ

筏釣りのダンゴエサ

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ダンゴは4つの原料の組み合わせにより作られます。1つ目は、砂です。水深により砂の量を調節し、ダンゴの重量を変えていきます。2つ目は、ヌカです。ヌカは、ダンゴが海中で分散しにくくなります。上手に配分することで好きな場所でダンゴを分散できます。

 

3つ目は、押しムギです。押しムギは、ダンゴの分散を防ぐ役割があります。また、チヌが大好きな食べ物で集魚力があります。4つ目は、サナギです。チヌはサナギの匂いが大好きで、ムギと同じく集魚力があります。サナギは、他の原料に付着しにくい特徴があるため分散しやすくしてくれます。

 

ダンゴの配分には正解がないです。自分だけの配分のダンゴを作り、魚を釣りあげることも筏釣りの醍醐味です。

食わせエサ

筏釣りのツケエサ

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筏釣りの食わせエサは、オキアミ、さなぎ、アケミ貝、ボケジャコなど種類の多さが特徴的です。

 

多くのエサを使う理由は、チヌが貝類や多毛類、甲殻類など多くのエサを好む魚だからです。チヌは悪食と言われており、好奇心旺盛でコーンやスイカも食べます。また、飽きさせないようにするためや目先を変える目的もあります。

筏釣りのやり方

筏釣りの手順とは?

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筏釣りのやり方は、エサの種類が多く難しいと思われている方が多いと思います。やり方はとてもシンプルなので、今から魚を取り込むまでの流れを説明します。

ダンゴの作り方

ダンゴを作るには、3つの手順があります。1つ目は、原料と水をかき混ぜます。水の量も特に決まりはないので、色々試しながら試行錯誤しましょう。2つ目は、かき混ぜた原料と食わせエサを手に取りダンゴの形を作ります。この時、他の種類の食わせエサも一緒に混ぜ込んでおくことがポイントです。

 

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3つ目は、握る回数を調節します。水深に応じて握る回数を決めましょう。水深が深いほど握る回数を多くしていきます。水深1mごとに握りを1回が目安です。ダンゴが分散するタイミングも見て握る回数を工夫していきます。

仕掛けの投入

仕掛けの投入の仕方は2パターンあります。1パターン目は、底までしっかり落とすことです。足元に仕掛けを落とし、糸が出ているところを見て止まったら底に仕掛けがついた合図です。そのまま糸は張らずに潮の流れにまかせてアタリを待ちましょう。

 

2パターン目は、仕掛けを中層で止める方法です。中層で糸を動かしダンゴを分散させることで、魚が誘えて中層の状況を確認することができます。

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アタリの取り方

筏釣りのアタリの取り方で大事なのは、穂先の動きです。エサが不自然な動きをしないように糸を張らないため、アタリは取りにくいです。穂先の小さな変化を見逃さずに集中し、違和感を感じたら糸をしっかり送り込みます。

 

チヌのアタリは、下に強く抑え込まれるのが特徴です。口が小さいため、エサが口に入る間を作ることが大事なコツとなります。

やりとり〜取り込みまで

フッキングは、エサが魚の口の中に入り込んだと確信してから行います。糸を張らない釣り方ですので、糸ヨレをしっかり回収してからフックキングの作業に入ります。フッキングするときは、魚の重みを感じるまで竿を振り上げましょう。

 

魚がかかったら慌てずに竿を立てて巻きます。糸が切れる心配をせず、力強く巻き続けることが大事です。糸が張っている状態をキープしながら、タモに頭から入れ込みましょう。

筏釣りの注意点

筏釣りの注意点

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筏釣りは風の影響を受けやすく、出航が中止となるケースや少人数で行く場合は同乗者がいるケースがあります。そのため、いくつかの注意点がありますので確認しましょう。

船宿に事前に出船の有無を確認

筏は、海の上にあるため風の影響を受けやすく出航ができない場合があります。当日、港まで来て船が出ないと言われることが多々あります。必ず前日に、船宿に出航できそうかの確認を行いましょう。

 

確認を行うと同時に、出航時間や料金、ライフジャケットの貸出の有無など他の不安なことも聞いておきましょう。

同乗者の迷惑にならないように

筏釣りは、少ない人数で行くと他のお客様と同じ筏で釣りをすることになります。意識することは、2つです。

 

1つ目は、釣れた魚を筏の上で捌かないことです。魚を捌くと筏が汚れたり、海に血が流れるなど同乗者の方は嫌な気持ちになります。魚を捌くのは帰港してからにしましょう。2つ目は、時間管理です。時間に遅れることで同乗者にも迷惑をかけます。慣れないうちは、片付けを早めから行いましょう。

ゴミは必ず持ち帰る!

釣りは多くの道具を使うため、大量のゴミがでます。このゴミを自分で管理できず海に投げ捨てる方やその場にポイ捨てする方々が多くいます。そのため、多くの釣り場が閉鎖している状況です。

 

筏釣りでもこのようなことが起きないように、11人の意識が大事です。釣り場を自分たちの手で無くさないように、ゴミの管理を徹底しましょう。

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筏釣りでチヌ以外も狙ってみよう!

筏釣りでチヌ以外も狙ってみよう!

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筏釣りはチヌ以外にも多くの魚を狙うことができます。今から2種類の魚の狙い方を紹介します。釣り場によってはルアー禁止の場所がありますので注意しましょう。

 

1つ目は、マダイ狙いのタイラバです。釣り方は、タイラバをつけて底までしっかり落とし同じスピードで巻くだけです。ただ巻くだけでクエやアコウなどの高級魚も釣れることがあるので、是非試してみてください。

 

2つ目は、イカ狙いのエギングです。釣り方は、エギをつけて底まで落とし23回竿を上に揺さぶり底に落とすを繰り返します。ドラグを緩めておくことがポイントです。

 

他にもジグやミノーをつけて青物などの回遊魚を狙うこともできます。ただし、場所によってはルアーの使用が禁止されているところもあるので、必ず事前に確認してからルアーを投げるようにしましょう。

オリジナルのエサで巨大魚を釣ろう

筏釣りでまだ見ぬ大物を!

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今回は筏釣り場所や道具、一通りの流れについてご説明しました。筏釣りは、海の上で気持ちよく釣りができ、仕掛けがとても簡単で多くの魚と出会うことができます。今から釣りを始める方や女性の方には特におすすめです。試行錯誤を重ねて作った自分だけのエサで釣りあげた魚は、格別に美味しいですよ。

筏釣りの基本を解説!