アンモニアから水槽の魚を守れ!発生原因や下がらない時の対策法

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アンモニアについて

水槽内のアンモニアは、水生生物の代謝の結果として生じる物質で、毒性が強いため濃度が高くなりすぎると文字通り致命的な事態を招きます。まずは、アンモニアの性質や毒性などをご紹介します。

アンモニアとは

アンモニアとは、化学式NH3で示される窒素と水素から成る化合物で、特有の刺激臭を持つ無色の気体です。

 

常温では気体ですが、圧力を加えることで容易に液化します。水によく溶け、その溶液はアンモニア水と呼ばれアルカリ性を示します。自然下でも存在しており、大気中や天然水中、土壌などに微量ですが含まれていることが普通です。

 

高濃度のアンモニアは粘膜を損傷させるほど毒性が強い危険物なのですが、これを微生物が分解したアンモニア態窒素は植物の生育に欠かせない物なので、なくてはならない物質でもあります。

アンモニアの発生原因

冒頭で少し述べましたが、 水槽内でアンモニアが発生する原因は水生生物そのものにあります。水生生物も筋肉や表皮といった、動物体の主成分はタンパク質です。

 

タンパク質はアミノ酸から構成されており、そのアミノ酸には必ず窒素が含まれています。タンパク質を代謝する工程でアミノ酸に起因する窒素からアンモニアが生成され、それを排泄物として体外に排出し続けているので水槽内にアンモニアが発生してしまうのです。

 

また、 残餌や水草の枯れた部分といった有機物が、微生物に分解されることでもアンモニアが発生します。

アンモニアの毒性は水温・pHで大きく変化する

アンモニアは水に溶けると水中の水素イオンと反応し、一部が解離してアンモニウムイオン(NH4+)になります。

 

実は、アンモニアはイオン化すると毒性が低下するため、アンモニウムイオンの方はあまり問題になりません。よって、イオン化していないアンモニア(非解離アンモニア)が、どれだけ水中に存在しているかで毒性が変化するのです。

 

アンモニアがどれだけ解離するかは、pHと水温によって変化します。 pHが高い=水素イオンが少ないと、解離する割合が少なくなって毒性が強くなります。また、 水温が高いことでも非解離アンモニアの割合が増加します

 

そのため、飼育水中のアンモニア濃度は、アフリカンシクリッドのようなアルカリ性側を好む熱帯魚の飼育において、特に注意が必要と言えるでしょう。

アンモニアが魚に与える影響

飼育水中のアンモニア濃度が高くなりすぎると、アクアリウムに様々な現象が生じます。ここでは、アンモニアが与える悪影響についてご紹介します。

魚が死んでしまう

アンモニア中毒

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前述の通り、アンモニアは毒性が強い物質であるため、濃度が高くなりすぎると魚や他の水生生物が死に至ります。アンモニア濃度が上昇してくると色々な症状が現れるため、死に至る前にそれらの行動を察知して速やかに対処することが重要です。

 

アンモニアは特に魚の呼吸器にダメージを与えるので、主な症状としては鼻上げを行ったり、底の方でじっとする、などが挙げられます。これらの症状が見られたら、テスターを使用して水質をチェックした方が良いでしょう。

白濁りを引き起こす

アンモニアは白濁りも引き起こす

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前述しましたが、アンモニアの発生原因の1つに有機物の分解が挙げられます。つまり、アンモニアが発生しやすい環境というのは、有機物が多量に存在していることを意味します。

 

すると、それらの有機物を糧とする球菌や鞭毛中などの微生物が大量に発生し、飼育水の白濁りを引き起こすのです。有機物の量が適正な範囲に落ち着けば、それに伴って微生物の数も減少して濁りは解消されます。

水が臭くなる

アンモニアは臭い

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理科の授業でアンモニア水を取り扱った方も居るかと思いますが、アンモニアは特有の刺激臭を持ちます。飼育水中のアンモニア濃度が高くなると、その一部が揮発することで臭いが拡散し、臭くなることがあります。

 

水槽の嫌な臭いが強くなったと感じたら、やはりテスターを用いて水質をチェックしたほうが良いでしょう。

アンモニアの測定方法

飼育水中のアンモニア濃度を測定したい時は、市販されているテスターを用いると良いでしょう。現在では、試薬タイプや試験紙タイプ、電子式など、市販品でも色々な種類のテスターが入手可能です。

 

測定は電子式を除けば、基本的には比色分析で行います。これは、サンプルとして飼育水を少量採取し、それに試薬を滴下したり試験紙を浸し、色の変化を付属の比色計と見比べる方法です。

 

テスターの使用に際しては、特に専門的な知識も必要ないですし、手間もあまりかかりません。そのため、生体の不調を感じた時はもちろんのこと、定期的な測定もしておくことをおすすめします。

アンモニア濃度・危険度を下げる方法

アンモニアは毒性が高い物質なので、検出された場合は速やかに対処する必要があります。ここからは、飼育水中のアンモニア濃度を低下させる方法をご紹介します。

換水をする

飼育水のコンディションを整える上で基本となる換水は、アンモニア濃度の上昇に対しても効果的な対処法に挙げられます。定期的に、あるいは高濃度のアンモニアを検出した時に換水することで、それ以上の濃度上昇を抑えることが可能です。

 

ただし、たまたま悪条件が重なった結果、一時的な濃度上昇を招いた時は水換えだけでも良いのですが、その水槽の飼育環境に起因するものだと、再びアンモニア濃度が上昇してしまうことに注意してください。

 

換水して間もないのにかかわらず、アンモニア濃度の上昇が見られる時は、飼育環境の見直しも必要です。

バクテリアの環境を整える

自然界で発生したアンモニアは複数種類のバクテリア(硝化菌)によって、比較的無毒な亜硝酸塩を経て、さらに無毒な硝酸塩へと変換されています。水槽内でもこの原理は変わらないため、バクテリアが元気に活動できる環境を整えることが重要です。

 

具体的には、バクテリアが定着しやすいろ材や底床材を導入してみたり、水槽メンテナンスの頻度の見直しなどの方法が挙げられます。

餌の頻度・量を見直す

前述しましたが、餌が微生物に分解されることでもアンモニアは発生します。特に生餌は顕著で、言ってしまえば生物の死骸なのでより多くの有機物が含有されており、分解された際に発生するアンモニアも多量になる傾向にあります。

 

餌は形態にかかわらず、食べ残しが出ないだけの分量を与えることが基本です。気を付けていても食べ残しが発生してしまった時は、網などを使って速やかに水槽内から除去すると良いでしょう。

飼育水量・魚の数を見直す

飼育する魚の数が多くなれば、それだけ発生するアンモニアも多くなります。また、水量が多い場合と少ない場合とでは、アンモニアの量自体が同じでも、後者の方が濃度としては高くなってしまいます。

 

小型水槽での飼育が難しくなる一因がこれにあり、多くの水量を運用できる中~大型水槽では問題ならない有毒物質の量が、小型水槽の水量では生体に悪影響を与えるケースがあるのです。

 

いずれにせよ、アンモニア濃度が下がらない時に、飼育している魚の数を減らしたり、多くの水量を運用できるより大きい水槽に交換することは有効な手立てとなります。

濾過フィルター・ろ材を見直す

フィルターには対応している水槽サイズ(水量)が設定されているので、アンモニア濃度が下がらない場合、ご自身が運用している水槽に合ったものかどうか、確認することも重要です。

 

また、ろ材が汚れているとろ過能力が低下し、それに伴ってアンモニア濃度が上昇することも有り得るため、ろ材の状態も合わせて確認する必要があります。ちなみに、ろ過能力は一般的に存在しているバクテリアの数に依存します。

 

よって、ろ材をバクテリアが定着しやすい、比表面積の大きい物に変更することも考慮すると良いでしょう。

水温・pHを下げる

前述したように、アンモニアの毒性は水温とpHが高いほど強くなるので、それらを低く保持することで危険性を低減できます。しかし、生体にとって適した範囲から逸脱してしまってはストレスの原因となり、結局のところ健康を害する結果を招いてしまいます。

 

そのため、基本的には水槽内の環境を整えることで、アンモニアそのものが発生しづらい、または発生しても速やかに分解される体制を構築する方向で解決することをおすすめします。

溶存酸素を増やす

アンモニアの分解においては、バクテリアが大きな役割を果たしています。そのバクテリアは活動するために酸素が必要な、好気性細菌と呼ばれるグループに分類される種類です。

 

つまり、飼育水中の溶存酸素が少ないと、バクテリアが十分に活動できずアンモニアが蓄積する危険があるのです。そのため、エアレーションをしっかりと施して酸素を常に供給することは、アンモニア濃度の上昇を防ぐことにつながります。

中和剤・調整剤を使う

現在では、生体にも安全に使用できるアンモニアの中和剤や調整剤も市販されているため、それらを使用することでもアンモニア濃度を減少させることが可能です。

 

しかし、根本の原因を解決しない限り、中和剤などを添加し続けないと環境の維持が不可能になる点は考え物です。健全な状態にあるとは言えないので環境の見直しを原則とし、中和剤などの利用は水槽立ち上げ直後のような、

 

特に水質が不安定になりやすい時期に限定するなど、補助的な範囲に留めた方が良いでしょう。

アンモニア濃度が下がらない時は飼育環境の見直しを!

アンモニアから魚を守る

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アンモニアは生体を飼育していると必ず発生する強毒性の物質です。水槽内が適切な環境にあれば、生体に害を与える前にバクテリアが分解してくれるので問題になりません。

 

しかし、給餌量が多すぎたり過密になるなどして発生するアンモニアが増加し、分解が間に合わなくなると濃度が上昇して様々な悪影響を及ぼしてしまいます。

 

現在では、アンモニアの測定を手軽にできるテスターが市販されているので、それらも利用していち早く濃度上昇を察知し、適切な処置ができるようにしておきましょう。


アンモニアから魚を守る方法!