アイキャッチ画像撮影:FISH PARADISE!編集部
分類 | カサゴ目ハオコゼ科ハオコゼ属 |
---|---|
和名 | ハオコゼ |
学名 | Paracentropogon rubripinnis |
分布 | 本州以南、朝鮮半島南部 |
特徴 | 口蓋骨に歯がある。体後方の埋没小鱗を除き、鱗がない。体色は白や赤、黒などが入り混じる。 |
ハオコゼの生態

撮影:FISH PARADISE!編集部
ハオコゼは沿岸の岩礁帯やアマモ場など、やや障害物があるような場所を好んで暮らしており、稚魚などは潮だまり(タイドプール)にも見られます。基本的には動物食性で小型の無脊椎動物などを捕食しています。
産卵期は7~8月頃で、分離浮遊性の卵(卵がひとかたまりにならずバラバラと水中を漂うタイプの卵)を産みます。
堤防釣りの外道でよく釣れるハオコゼ

撮影:FISH PARADISE!編集部
ハオコゼは堤防釣りの外道としてよく釣れることでも有名です。ヒレには毒があるので、絶対に触らないようにしましょう。ハオコゼは基本的には夜行性と言われていますが、日中の釣りでもよく釣れてきます。
また、狭い範囲にたくさん生息していることも多いようで、他の魚が釣れない潮止まりの時間などには同じ場所で何匹も釣れたりするので注意しましょう。釣れた際は素手では触らずに、魚バサミなどを使って針から外しましょう。
ハオコゼを専門で釣るなら
もしも専門的に狙ってハオコゼを釣りたいという方は、ちょい投げセットなどがおすすめです。ハオコゼの体長はせいぜい10cm程度で、口も小さいので針を小さめにすると良いでしょう。
岩礁帯が絡む堤防などで足元から数m程度の範囲を狙ってみてください。
ハオコゼの毒と刺された時の対処法

出典:Pixabay
ハオコゼは強いたんぱく毒を持っていて、刺されると強烈な痛みが半日から長いと丸一日続きます。刺された患部はパンパンに腫れ、傷口周辺は紫色に変色してしまいます。どんなに気をつけていても、ハオコゼに刺されてしまったという場合もあるかもしれません。
ハオコゼの毒はたんぱく質の毒であるため、高温ではたんぱく質が変性して解毒できると言われています。
もしもハオコゼに刺されてしまったら、42度以上のお湯に患部をつけ応急処置をしてください。また、できるだけ早く病院へ行き、医師の治療を受けましょう。
ハオコゼの飼育

撮影:FISH PARADISE!編集部
ハオコゼはタイドプールなどの環境の変化が激しい場所でも生きていける丈夫な種で飼育も比較的簡単です。見た目も綺麗ですので、飼育にチャレンジしてみても良いでしょう。また、飼育用として外国産の淡水ハオコゼという種も流通しています。
この種はその名の通り、海水ではなく淡水(汽水)でも飼育が可能で、より管理が楽なのでおすすめです。
ハオコゼのみを飼育するのであれば、30cmキューブ水槽に外掛けろ過フィルターなどのコンパクトな設備でも良いでしょう。採集したハオコゼの場合は、夏場の高水温に注意しましょう。淡水ハオコゼとして流通している種は、汽水で飼育することで長期飼育が可能です。
汽水で飼育する際は、人工海水を用意する必要があります。人工海水については下記記事で詳しくご紹介していますので、興味のある方は合わせてご覧ください。
ハオコゼは意外と美味い!?おすすめ調理法
毒のあるハオコゼですが、意外と味は美味だとも言われています。もしも調理する際は、背びれを取り除く際は細心の注意を払ってくださいね。
ハオコゼの唐揚げ
ハオコゼの料理は唐揚げがもっとも一般的です。片栗粉をまぶして低温でじっくりと揚げるとととても美味しいです。ヒレは骨せんべいのようにパリパリとした食感も楽しめます。
ハオコゼの刺身
ハオコゼは小さな魚で食べる場所は少ないですが、綺麗な白身でハタなどにも劣らない非常に美味であると言われています。コリコリとした食感もくせになります。
毒魚はあるけど、憎めない可愛さがあるハオコゼ!

撮影:FISH PARADISE!編集部
毒があることで釣り人には嫌われがちなハオコゼですが、じっくり見てみると実はとっても可愛らしい魚です。今度釣れたら、料理にチャレンジしてみるのもいいかもしれません。また、飼育すればよりハオコゼの可愛らしさを実感するとともに、釣れる時のヒントなんかも見つけられるかも。
ぜひ、毒があるからとハオコゼを嫌いにならないであげてくださいね!