アイキャッチ画像撮影:FISH PARADISE!編集部
分類 | スズキ目ホウボウ科ホウボウ属 |
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和名 | ホウボウ |
学名 | Chelidonichthys spinosus |
分布 | 日本各地の沿岸 |
特徴 | 胸ヒレは大きく、濃緑色の下地に青色斑が点在する。胸ヒレの下部に3対の遊離鰭条がある。 |
ホウボウってどんな魚?

出典:写真AC
ホウボウは沿岸の浅場から水深600m程の深海まで、幅広く分布しています。底質が砂泥底の場所に多く、砂泥中の甲殻類、ゴカイ類のほか小魚やイカなども捕食します。ホウボウとよく似ている魚にカナガシラという種がいますが、ホウボウは頬に出っ張りがあること(カナガシラには無い)、胸ヒレに鮮やかな青い斑点がある(カナガシラには斑点が無い)ことなどで区別できます。
ホウボウの名前の由来は?

撮影:FISH PARADISE!編集部
ホウボウの名前の由来には諸説あり、主に以下のようなものがあります。
①浮袋を使って「ボー、ボー」と鳴くため
②海底を這うように移動することから、「這う、這う」が変化した
③海底を方々(ほうぼう)に歩き回ることから
などがあるようです。ちなみに漢字では「魴鮄」や「竹麦魚」と書きます。
ホウボウの足は何のため?

出典:写真AC
ホウボウといえば、胸ヒレの下部にある3対の足が大きな特徴です。これは胸ヒレが変化したものですが、ホウボウはこの足を使って海底を歩くように移動します。しかしこの足は別に移動用というわけではありません。ホウボウの足はセンサーの役割を果たしており、砂中に隠れているエサを見つけ出すことができるのです。更にホウボウの足には「味蕾(みらい)」という味を感じる器官が存在し、触れた物体がエサであるか否かを判断することもできます。
ホウボウは釣りでは嬉しい外道!

提供:S. T氏
ホウボウは釣りをしていると釣れることがあります。特に船でブリのジギングやヒラメの泳がせ釣りをしていると釣れることが多いようです。この場合専門に狙って釣ったわけではないので、いわゆる外道として扱われますが、見た目が綺麗であることや、食味が良いことから「嬉しい外道」として釣り人に親しまれています。専門に狙う場合は、主に沖釣りでルアーでもエサ釣りでも釣ることができます。
ホウボウの旬やおいしい食べ方は?

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ホウボウの旬は冬場です。主に底引き網で漁獲され、稀にスーパーなどの店頭に並びます。まとまった量が漁獲される魚ではないので、値段は少々高めであり、特に都市部では1匹数千円で取引されることもあるようです。味は非常によく、唐揚げ、煮つけ、味噌汁などにすると美味しく頂けます。釣った時など、新鮮な場合は刺身をおすすめします。
ホウボウを一度ご賞味あれ!

撮影:FISH PARADISE!編集部
ホウボウは水族館でよく飼育されており、ヒレが綺麗な魚なので、その姿を見たことがある方は多いかもしれません。しかし、意外とその生態や食べ方などは知られていないことかと思います。釣りをされない方でも、鮮魚店や通販などでホウボウを手に入れることはできるので、是非一度その味を確かめてみてください。甘みの強い上品な白身は病みつきになりますよ!