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ミクロソリウムとは
撮影:FISH PARADISE!編集部
ミクロソリウムは東南アジア原産のシダの仲間で、低光量と二酸化炭素の添加無しでも育てることができる初心者にもおすすめの水草です。アヌビアスナナなどと同様に、石や流木に活着して成長するのが特徴です。
ミクロソリウムは葉の形などで様々な種類が知られています。陰性水草の中では比較的成長も早く、中景〜後景草としてもよく用いられます。
代表種1. ミクロソリウム・プテロプス
ミクロソリウムとして出回っているものの多くは、このミクロソリウム・プテロプスになります。弱酸性〜弱アルカリ性の水質で、22〜28度の水温に適応するとても丈夫な水草で、二酸化炭素の添加も特に必要なく、蛍光灯1灯あるいはLEDライトでも十分育成が可能です。
価格も数百円から販売されていて初心者でも購入しやすいのも魅力です。
ミクロソリム・プテロプス
代表種2. ミクロソリウム・トライデント
葉が三又のように分かれて伸びて行くちょっと風変わりなミクロソリウムです。以前は流通量も少なくやや高価でしたが、最近では値段も落ち着いてきました。育成もとても簡単ですが、やや硬度のある水質の方が向いているとされています。
成長はゆっくりなので、エビなどでコケ対策は行った方が良いでしょう。
ミクロソリウム・トライデント
代表種3. ミクロソリウム・ナローリーフ
プテロプスよりも葉が細いのが特徴的な種類です。成長は遅めなので、トリミングの手間などはほとんどありませんが、コケ対策はしっかりとしておくことが必要でしょう。ナローリーフとして販売されているものの中にも複数のタイプがありますのでコレクション性もあります。
ミクロソリウム・ナローリーフ
ミクロソリウムのその他の種類
上記の代表種以外にも、ミクロソリウムには様々なバリエーションがあります。
ミクロソリウム・ウェンディロフ
葉の先端が細かく枝分かれして、全体に大きく広がる種類です。とても存在感があり、小型水槽ではウェンディロフを一株おくだけでも、とても見栄えします。育成は他種と同様に、比較的簡単です。
ミクロソリウム・ウェンデイロフ
マルチリング・ブラック(黒) ミクロソリウム ウェンディロフ(3個)
ミクロソリウムsp.
ミクロソリウムの中には、まだ学名がついていない種類も多く、そのような種類はsp.として流通しています。様々な種類をコレクションしたいという方は、sp.種も導入してみると面白いかもしれませんね。
ミクロソリウム sp.
ミクロソリウムsp.スモールリーフ Sサイズ(無農薬)(1株分)
ミクロソリウムsp.リバーストロピカ(逆トロピカ)(1株分)
ミクロソリウムの活着方法
撮影:FISH PARADISE!編集部
ミクロソリウムは底床に根を張らず、石や流木に活着して成長するタイプの水草です。活着方法はとても簡単で、ミクロソリウムの根が並んだ根茎と呼ばれる部分をビニタイなどで活着させたい石や流木に固定します。
ウィローモスなどはタコ糸で固定しますが、ミクロソリウムは活着までにやや時間がかかるため、時間が経つと溶けてしまうタコ糸よりもビニタイなどの方がおすすめです。
ビニタイ
ミクロソリウムのトリミング・株分け
ミクロソリウムは陰性水草の中では早い方とはいえ、水草の中ではかなりゆっくりとした成長スピードです。そのため、こまめなトリミングの必要はありませんが、古くなった葉は茶色に変色してきますので、そのような葉は根元からカットしましょう。葉の密度が高くなると通水性が悪くなり病気の原因にもなりますので、たまに葉を間引いてあげると良いです。
ミクロソリウムは、大きな葉に黒っぽいブツブツとした胞子嚢と呼ばれるものをつけてそこから小さな株を増やします。はじめは茶色いヒゲのような根が生えてきて、その後葉が生えてきます。葉が5cm程度になったら、切り離して大丈夫です。流木などに活着してあげましょう。
ミクロソリウムが似合うレイアウトは?
ミクロソリウムは陰性水草ということもあり、比較的落ち着いた緑色の葉を持っています。そのため、レイアウトに用いる際も、アヌビアスナナやウィローモスなどの陰性水草やコケと組み合わせてあげるのがおすすめです。
また、ミクロソリウムは比較的丈が長く、中景から後景に合わせやすい水草です。陽性水草と組み合わせる際は後景のワンポイントとして用いると良いでしょう。
ミクロソリウムが枯れる原因と対策
ミクロソリウムは基本的にはとても丈夫な種類の水草ですが、それでも枯れてしまう場合があります。葉が古くなると自然と葉が茶色くなり、枯れてきますがこれは生き物としての寿命ですので問題ありません。
その分、新しい葉がどんどん生えてきますので、古い葉は切り取って新しい葉を育ててあげましょう。
寿命以外でミクロソリウムが枯れる原因として最も多いのが、シダ病です。葉が密集して水の通りが悪くなったり、水温が28度以上となると発生しやすくなり、黒く透明になって枯れてしまいます。特に夏場は水温に気をつけ、適度に葉をトリミングしてあげるようにしてください。
初心者にもおすすめのミクロソリウム
唯一、シダ病には注意が必要ですが、水草を育てたことのない初心者にもミクロソリウムはとてもおすすめです。安定した環境では新しい株を作って増えて行きますので、水草を増やす楽しみも気軽に楽しむことができます。
落ち着いたグリーンの葉は鮮やかな熱帯魚にも合わせやすく、様々なレイアウトを楽しむことができます。水草水槽にチャレンジしたい方は、ぜひミクロソリウムの導入を検討してみてください。