ネオンテトラの飼育や混泳!定番種だけど繁殖は超難関!?

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ネオンテトラとは

熱帯魚ショップでもおなじみのネオンテトラですが、一体どんな魚なのでしょうか。特徴やアクアリウムでの歴史、近縁種についてご紹介します。

分類・特徴

ネオンテトラ(Paracheirodon innesi)はカラシン目カラシン科に属し、アマゾン川流域などに生息している熱帯魚です。大きくなっても体長は3cm程度と小型で、水槽でも群泳させやすく人気の種です。

 

名前の通り、 ネオンのような光沢のあるブルーとレッドの線が体側にあり、シンプルかつ非常に綺麗です。寿命は2年ほどとされています。

アクアリウムにおける歴史

ネオンテトラが初めて発見されたのは、1936年で、その美しさから観賞魚として注目されます。日本には昭和初期に輸入され、当初は現在の価値で数10万円の価格で取引されていました。

 

その後、東南アジアでの繁殖技術の確率に伴い、安定的に輸入されるようになったことで価格も安定し、現在では1匹100円程度で購入できるようになりました。

近縁種

ネオンテトラの近縁種にはカージナルテトラやグリーンネオンテトラがいます。

ネオンテトラとカージナルテトラの見分け方

ネオンテトラとカージナルテトラの見分け方

カージナルテトラとネオンテトラの外見は非常によく似ていますが、ネオンテトラはお腹の途中で赤いラインが切れているのに対し、カージナルテトラはお腹の前の方まで赤いラインが伸びます。

 

また、ネオンテトラの方がカージナルテトラよりもやや小型であることでも区別することができます。

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ネオンテトラとグリーンネオンテトラの見分け方

ネオンテトラとグリーンネオンテトラの見分け方

グリーンネオンテトラは、ネオンテトラよりも青帯がやや緑ががっていて、体もややスリムであることで区別できます。

ネオンテトラの飼育方法

ネオンテトラを飼育するためにチェックしておきたいポイントをまとめてみました。

水槽サイズ

ネオンテトラ自体の体長はとても小さいので、少ない匹数であれば30cmキューブなどの小型水槽でも十分飼育可能です。ただ、ネオンテトラを飼育する場合の大半は数十匹での群泳をさせることが多いので、その場合は匹数に応じて60cm規格以上の水槽サイズを選択すると良いでしょう。

ろ過設備

ろ過設備は群泳の数や混泳相手によっても変わってきますが、20~30匹程度のネオンテトラのみでの飼育であれば60cm規格水槽に上部フィルターなどでも十分飼育可能です。

 

ただし、飼育数が多くなってくると、小型のネオンテトラといえど水質の悪化する速度は早くなりますので、必要に応じて外部フィルターなどを使用するとよいでしょう。

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水温・水質

ネオンテトラの 飼育水温は23~28度程度で、26度付近が最適温度です。基本的には水槽用ヒーターを使いましょう。

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水質は弱酸性から中性の軟水が良いとされています。一度水に慣れてしまえば、急激な変化でない限りそこまでシビアになる必要はありません。定期的な換水で水質維持を心がければ問題ありません。

レイアウト

ネオンテトラは水草水槽などにアクセントとして導入されます。シンプルかつ鮮やかな体色は緑の背景によくマッチするので、水草を使ったレイアウトにチャレンジしてみるのもいいかもしれません。

 

また、ネオンテトラは意外と臆病な性格です。導入初期に落ち着かせる意味でも、水草や流木をいれるというのも良いでしょう。

ネオンテトラの餌

ネオンテトラは、市販の人工飼料や冷凍赤虫などを食べてくれますので、小型カラシン用の餌などを与えると良いでしょう。沈下性・浮上性問わず、なんでもよく捕食してくれます。

 

混泳相手がいる場合は他の魚にもしっかりと餌が行き渡っているかチェックすることが重要です。

ネオンテトラの混泳について

ネオンテトラを捕食するような大きめの魚種以外であれば、比較的混泳はしやすい魚種です。ただし、ネオンテトラよりも小さめのコイ科の小型ラスボラ系はネオンテトラにいじめられてしまうこともあるため、混泳しないほうが無難です。

 

ネオンテトラは中〜上層を主に泳ぎますので、コリドラスなどの小型底生魚との混泳も可能です。

ネオンテトラの繁殖

ネオンテトラの繁殖は難しい

出典:スドー

ネオンテトラの繁殖は飼育下では非常に難しいとされています。繁殖させるためには、まずは若い親魚のペアの確保が条件です。抱卵したメスはオスに比べて、腹部が丸みを帯び、背中が黒っぽくなることから、判別は比較的容易です。生後5ヶ月前後の体長約25mmのオスメスを複数用意し、ペアリングを行います。

 

コツとしては、弱酸性の軟水を維持し、水槽の光量を抑えましょう。また、孵化した稚魚は非常に小さいため、インフゾリアを与え、成長にしたがってブラインシュリンプに切り替えます。若い個体の確保と稚魚の小ささから、簡単に繁殖させることは難しいですが、興味がある方はチャレンジしてみてもいいかもしれません。

ネオンテトラによくみられる病気

ネオンテトラには、本種および近縁種に特有のネオン病と呼ばれる病気があります。初期症状としては、体表が白っぽくなり、他の魚とは別に泳いだりし始めます。その後、白い部分が拡大し出血し、死んでしまいます。

 

ネオン病は尾ぐされ病の原因菌であるカラムナリスによって引き起こされるため、グリーンFゴールドやエルバージュなどで薬浴を行うことで治療します。

 

ネオン病は進行が進むと、水槽全体のネオンテトラに蔓延してしまうので、早期発見・早期治療が重要です。

熱帯魚の定番ネオンテトラの魅力を堪能!

ネオンテトラの魅力を堪能

 

ネオンテトラは古くから多くのアクアリストに親しまれている人気の魚です。現在では価格も安価なため、その価値も低く見られがちですが、しっかりと飼い込んだ個体の美しさはなかなかのもの。

 

初心者はもちろん、定番種だからと飼育候補から外していた経験者も今一度、ネオンテトラの魅力を堪能してみてはいかがでしょうか。

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