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目次
水槽ヒーターの必要性
そもそも、なぜ水槽にはヒーターが必要なのでしょうか。水槽ヒーターの必要性をまとめてみました。
理由その1. 観賞魚の多くは熱帯性だから

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水槽にヒーターが必要な理由の多くは、観賞魚の大部分が熱帯性の魚であるからです。日本は温帯性のため観賞魚で売られている東南アジア産やアフリカ産などの熱帯魚は加温なしには育てられません。基本的には水槽ヒーターを用いて、加温してあげることで、本来の生息環境の水温に近づけ飼育することになります。ただし、沖縄などの一部暖かい地域やアカヒレなどの温帯性魚は一部可能な場合があります。最近では、金魚なども国産ではなく東南アジア産のものが増えており、ヒーターが必要な場合もありますので、注意が必要です。
理由その2. 治療時や病気予防に加温が効果的だから

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病気の原因にもよりますが、一般的に、病気の治療時やそもそもの病気予防の際には温度を通常飼育している水温からあげてあげることが効果的とされています。その際にヒーターがあれば、簡単に狙った水温に加温することができるので非常に便利です。病気になって手遅れとなる前に、事前にヒーターを用意しておくことが必要です。
水槽ヒーターの種類
一概に水槽ヒーターといっても実は様々な種類が存在します。それぞれどんな種類があるのかみていきましょう。
オートヒーター
あらかじめ設定温度が決まっていて、設定温度を変更したりすることはできませんが、サーモスタットなどは必要なく、手軽に使用できるのがオートヒーターです。熱帯魚用や金魚用と名前がついて販売されてい流ことが多く、大抵は熱帯魚であれば26度、金魚であれば24度で固定されています。価格も比較的安いものが多いです。
温度可変式一体型ヒーター
サーモスタットとヒーターが一体になっているタイプのヒーターです。オートヒーターとは異なり、温度を自分へ変更することが可能ですが、ヒーター部分が壊れた場合、サーモスタット部分も一体になっているため、買い替えとなります。価格はオートヒーターよりはやや高い傾向があります。
サーモスタットとヒーター分離型
サーモスタットとヒーターが分離していて、別々に購入したものをつなげて使用するタイプです。ヒーターが壊れてもヒーター部分のみの交換が可能なため、出費は抑えることができます。サーモスタットとヒーターをそれぞれ購入することになるため、価格はやや高くなる傾向にありますが、長期的に見ればお得かもしれません。
パネル式ヒーター
パネル式ヒーターは水槽内に入れるタイプではなく、水槽の下に強いて底面から水を温めるタイプのヒーターです。サーモスタットがついているタイプのパネル式ヒーターもあり、水槽内をすっきりさせることもできるのが特徴です。
水槽ヒーターの選び方

水槽ヒーターははじめに水槽のサイズに応じて選びましょう。水槽が10リットル以下などの非常に小さなサイズの場合、設置できるヒーターはかなり限られてしまいます。また、ベタなどを小さな容器で複数飼育している場合などはパネル式ヒーターがおすすめです。それ以上の水槽の場合は、水槽のサイズに応じてワット数を選択しましょう。
水槽ヒーターの取り付け位置

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水槽にヒーターを取り付ける際には、位置が重要です。ヒーターは基本的には1つで水槽全体を温めることになるため、水槽中央付近に取り付けるのが良いです。また、取り付ける高さは水槽底面付近にしましょう。ヒーターとサーモスタットが別れているタイプでしたら、ヒーター部分と熱を感知する部分は出来るだけ距離を話して取り付けましょう。ヒーターのすぐ近くに感知部があると正確に温度を調整できなくなる可能性があるので注意しましょう。
水槽ヒーターの寿命と交換目安

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水槽ヒーターの寿命は大半の製品が1年程度となっています。1年たつと必ず壊れるものではありませんが、1年以上はメーカーも保証していないため、定期的に交換してあげたほうが無難です。ヒーターとサーモスタットが分離しているタイプだど、ヒーター部分のみの交換で済むので、交換にかかるコストは抑えられます。
水槽ヒーターを使用する際の注意点
ヒーターを使用する際に注意しておきたいことをまとめてみました。正しい使い方で、安全にアクアリウムを楽しみましょう。
基本的には縦置きしない
ヒーターは基本的に横置きで使用します。一部縦置きが可能なヒーターもありますが、基本的には横に置いて使用することを前提で作られているものが多いですので、ヒーターの向きには注意しましょう。
底床材に埋め込まない
オートヒーターには熱を感知する箇所がありますが、その部分を底床材が遮ってしまうと正確な水温が計測されず、故障などの原因となります。しっかりと、ヒーターには基本的に何も被らないようにしましょう。
空焚きに注意する
ヒーターには基本的には空焚き防止機能がついていますが、空焚きは最悪の場合火災などの事故にもつながり兼ねません。水換え時などはヒーターの電源がしっかりと切れていることを確認した上で行うようにしましょう。
必要に応じてヒーターカバーを使用する
プレコなどのものに吸い付く魚あ臆病なタイプの魚はヒーターに体が触れてしまい火傷を追う可能性があります。必要に応じてヒーターカバーを使用し、観賞魚の事故も防止しましょう。
コンセントの容量にも気をつける
ヒーターは大きいものだと数100Wという電気を使用します。特に複数の水槽を管理している人は、コンセントをタコ足にしている場合もあると思いますが、合計ワット数を越えると故障や火災の危険性も出てきます。知らず知らずのうちにコンセントの合計ワット数を超えてしまわないように、しっかりと容量にも気をつけて使用しましょう。
予備のヒーターを準備しておく
ヒーターの寿命は1年程度と前述しましたが、1年未満で故障する場合もナイトは言えません。特に冬場にヒーターが故障して水温が下がってしまうと熱帯魚にとっては致命傷です。不測の事態に備えて、予備のヒーターをあらかじめ準備しておきましょう。
ワット数別の水槽ヒーター16選
おすすめのヒーターをまとめてご紹介します。自分の水槽サイズにしっかりあった水槽ヒーターを購入しましょう。
50W以下の小型水槽ヒーター
みどり商会ピタリ適温プラス 丸小
コップサイズの容器でベタなどを飼育するのに最適!
ジェックス オートヒーターミニ SH10
ボトリウムなどに適したコンパクト水槽用ヒーター
ジェックス オートヒーターミニ SH10 (コンパクト水槽用観賞魚用ヒーター)
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エヴァリス プリセットオートヒーター 20W
信頼のメーカー水槽用ヒーターで、色も目立たないブラック
ジェックス スタンディ36
縦・横自由どちらでも設置可能なサーモ不要ヒーター
コトブキ カバーオートSH 50W
シンプルなオートヒーターで、水槽を選びません
50~150W以下の水槽ヒーター
ジェックス メダカ元気オートヒーター SH55
めだかに最適な安全機能付きヒーター
ジェックス メダカ元気オートヒーター SH55 縦横設置 安全機能付 SH 規格適合
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テトラ ICサーモヒーター 100W
サーモ一体型のコスパに優れたヒーター
テトラ (Tetra) ICサーモヒーター 100W カバー付 IHC100
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ニッソー NEWプロテクトプラス 100W
ニッソーの最新水槽用ヒーター。ヒーターは交換可能!
ニッソー プロテクトPRO ヒーター 150
通電が一目で確認できるランプを搭載
ニッソー プロテクトNEO IC オート 150W
サーモ一体型の60cm水槽におすすめのヒーター
ニッソー NEWプロテクト ICオート150W NHA-066
Amazonで見る楽天市場で見るYahoo!ショッピングで見る
150~300W以下の水槽ヒーター
ジェックス セーフカバー ヒートナビSH160
150WよりもワンランクW数が大きいのが嬉しい!
ジェックス サーモスタット+セーフカバー交換用ヒーター SH220
定番のリーズナブルかつ安心の分離型ヒーター
ニッソー プロテクトPROヒーター 300W
大型水槽にもしっかり対応。
300W〜の水槽ヒーター
ニッソー プロテクトPROヒーター 500W
最大サイズの水槽用ヒーター
ニッソープロテクトヒーター ストロングセーフ1000プラスシーパレックス
ニッソー プロテクトヒーターストロングセーフ1000プラスシーパレックスV1000 1000W
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ヒーターの電気代の算出方法
水槽ヒーターの電気代と安く抑えるコツ
水槽ヒーターを使用するにあたって、気になるのが電気代かと思います。少しでも電気代を抑えるコツをご紹介します。
断熱材を使用する
水槽の熱は底面や側面からも逃げていきます。そのため、底面や側面に発泡スチロールなどの断熱材を貼り付けることで、ヒーターの稼働時間を減らし電気代を抑えることが可能です。ただし、景観を損ねるので、気温の低下する夜間や冬季のみなど工夫する必要があります。
部屋全体を温める
水槽の数が多い場合は、個々の水槽を加温するよりも部屋全体をクーラーなどで温めた方が電気代を安く抑えることができる場合があります。たくさんの水槽がある方は、一度、個々の水槽ヒーターのワット数の合計を計算してみてください。
ワンランク上のヒーターを使用する
ヒーターと水量の目安について前述しましたが、使用環境によってはワンランク上のヒーターを取り付けることで、ヒーターの稼働時間が減少し、結果的に電気代を抑えられるケースもあります。
ヒーターが目立つのが気になる場合に隠す方法
ヒーターが水槽内で目立って嫌だという人もいるでしょう。その場合、まずは黒を基調とした製品を選ぶことをおすすめします。また、ヒーターカバーも黒色の製品が多いので、白色のヒーターの場合にはヒーターカバーを取り付けましょう。
また、オーバーフロー水槽の場合は、ヒーターを濾過槽に収納することができるので、綺麗に隠すことができます。最近は小型のオーバーフロー水槽も増えてきたので、ヒーターがどうしても気になる人は検討してみても良いでしょう。
夏場はヒーターが要らないの?

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日本の夏はとても暑いので、夏場であれば水温がヒーターの設定温度を下回ることはほとんどないと思われがちですが、これは間違いです。夏場は部屋のクーラーなどを使用するため、温度変化は他の季節よりも大きいことも多々あります。観賞魚は温度変化に弱いため、夏場と言えど、ヒーターはしっかりとつけておきましょう。
水槽ヒーターで熱帯魚を安全・快適に飼育しよう!

撮影:FISH PARADISE!編集部
水槽ヒーターは 、熱帯魚を安全で快適に飼育するためにはなくてはならない道具です。熱帯魚以外でも病気の治療などに重宝しますので、アクアリウムをしている方なら一つは持っておいて損はありません。正しく、賢く水槽ヒーターを利用して、もっとアクアリウムを楽しみましょう。