アイキャッチ画像撮影:FISH PARADISE!編集部
出目金とは

撮影:FISH PARADISE!編集部
出目金とは飛び出た目が特徴的な金魚の一品種で、昔から屋台の金魚すくいの目玉商品として見かけることも多い魚です。黒い体色の黒出目金がもっともポピュラーですが、赤と白の更紗出目金や赤と黒の虎柄出目金、黒い色が成長とともに退色していく途中の色である羽衣(はごろも)出目金など様々なカラーバリエーションがあります。
また、体が丸型よりも細長く、吹流し尾を持つ柳出目金という品種も作出されています。
出目金と蝶尾の違い
出目金と蝶尾は一目見た感じは非常に似ていますが、違いは尾ひれの形状にあります。出目金が三つ尾、四つ尾、さくら尾と呼ばれる尾ひれを持つのに対し、蝶尾は尾ひれを上から見た時に、蝶が羽を広げているように見えることで区別できます。
また蝶尾は一般的には出目であることがほとんどですが、出目ではない蝶尾も中国では作出されていることから、出目金とは異なると言えます。
出目金の基本的な飼い方と3つの注意点
出目金の基本的な飼育方法や注意しておきたいポイントをチェックしておきましょう。
飼育環境
水温や水質などは一般的な金魚の基準で考えれば問題ありません。自分の設置できる大きさの水槽で余裕を持った飼育を心がけましょう。出目金は意外に大きく成長します。
30cmキューブなどでおしゃれに飼育することも可能ですが、成長につれて60cm水槽は用意してあげた方が水質変化による病気のトラブルも少なく飼育できます。水流があまりあると、出目金は疲れてしまいますので外部フィルターや外掛け式フィルターを使用する際は水流を調整してあげましょう。
ニッソー 60cmガラス水槽セット(金魚セット600)
注意点①レイアウトはシンプルに
出目金は丸型の体型から泳ぎがあまり得意ではない部類の金魚です。また、飛び出た目によって普通の金魚よりも視力が弱いとされています。
そのため、レイアウトはあやまって出目金が目をぶつけてしまうことも考慮し、泳ぎの邪魔にならないシンプルなものが良いでしょう。尖った流木などはあまりおすすめできません。
注意点②掃除の際も注意を払おう
出目金を飼育している水槽の掃除の際も目を傷つけないように注意が必要です。よく慣れている出目金はポンプで水槽のゴミを吸っている時でもお構いなく、飼い主にむかってパクパクアピールしてきます。
その時にポンプのホースを謝って出目金の目に強くぶつけて、怪我をさせてしまう可能性もありますので、出目金の安全を確認して作業するようにしましょう。
注意点➂混泳は同サイズの同種が望ましい
出目金の目は他の魚の格好のターゲットとなってしまいます。金魚でも和金型の品種との混泳は極力避けましょう。
出目金同士での混泳が一番望ましいですが、混泳する個体のサイズがあまりにも違うと、大きい個体が小さな個体の目をつつくこともあります。できるだけ同じサイズの個体で混泳させましょう。
出目金の餌
出目金の餌は、市販されている配合飼料やアカムシなどがおすすめです。出目金のような丸型の金魚は転覆病にかかりやすいとされており、その一因は餌の栄養バランスにあるとされています。栄養が偏らないように複数の餌を与えるようにすると良いでしょう。
キョーリン 冷凍アカムシ
出目金の病気
出目金に特有の病気というのはありませんが、先述した通り転覆病などに陥りやすいとされています。また、出目金は金魚すくいですくった個体を飼育する場合も多く、家に持って帰った直後の白点病などにも注意が必要です。いつでも治療ができるようにトリートメント用の水槽とヒーターは準備しておきましょう。
ジェックス 金魚元気 オートヒーター SH55
出目金の寿命
出目金も和金などと同様に大切に飼育すれば10年以上も長生きしてくれます。ただ、飛び出た目を他の魚につつかれたり、目が傷ついたことによる病気の発症で死んでしまうことが多い品種というのも事実です。
特徴的な目は出目金の魅力でもあり弱点でもあるということをしっかりと理解した上で飼育しましょう。
飛び出た眼が可愛らしい出目金を飼育してみよう!
真っ黒な体に飛び出た目は、和金に想像される金魚のイメージからは大きくかけ離れています。その独特の見た目こそが長年多くの人たちを魅了する出目金の魅力です。
子供の頃に金魚すくいですくって持ち帰った思い出のある方も多いのではないでしょうか。しっかりとした飼育知識を持って、改めて可愛い出目金を飼育してみてくだだい。