バトラクスキャットの飼育と気をつけたい病気!寿命や餌、価格など

アイキャッチ画像撮影:FISH PARADISE!編集部

バトラクスキャットとは

バトラクスキャットを飼育しよう撮影:FISH PARADISE!編集部

バトラクスキャットフィッシュ(Asterophysus batrachus)はナマズの仲間で、大きな頭と口が特徴です。

 

成長しても30cmほどにしかならず、ペットしては飼いやすいサイズですが、裂けたように大きな口で、自分と同じような体格の魚を丸呑みにしてしまう一面ももっています。海外ではGulper Catfish(大口ナマズ)などとも呼ばれています。

 

バトラクスキャットは、アマゾン川水系のネグロ川が原産で、日本に輸入されたのは2002年と観賞魚としての歴史も比較的浅い魚です。

 

最初の輸入数が少なかったことから 幻のナマズと言われていましたが、近年ではまとまって日本に輸入されるようになりました。

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バトラクスキャットの相場価格

バトラクスキャットの価格

撮影:FISH PARADISE!編集部

バトラクスキャットフィッシュは10年前はその珍しさから、1匹なんと100万円以上で取引されていたそうですが、現在は価格はかなり落ち着いてきました。

 

サイズによって価格は変わってきますが、多くのペットショップでは おおよそ3000円〜1万円前後で販売されており、一般的にはサイズが大きくなるほど価格も高くなります。

 

よく流通するのは8cm〜12cm程度の中型個体ですが、毎年秋頃になると5~7cm程度の小型のバトラクスキャットが流通します。小さなサイズからじっくりと育て上げたい場合は、この時期に入手すると良いでしょう。

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バトラクスキャットの寿命は?

バトラクスキャットの 寿命は10~15年程度と言われています。成長速度はあまり早くなく、ゆっくり目です。

 

バトラクスキャットに限らず、観賞魚は設備の良し悪しや餌の与える量、水温・水質などの環境によって、大きく寿命も変わってきます。

 

バトラクスキャットの飼育においても、できる限り余裕のある環境・設備で飼育してあげることが、寿命を伸ばす秘訣です。

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バトラクスキャットの飼育設備と飼育環境

バトラクスキャットの飼育は最初が肝心です。きちんと飼育設備・環境を整えてあげれば長く飼うことができますよ。

水槽・フィルター

バトラクスキャットは最大で30cm程度になる魚なので、単独で飼育する場合でも、水槽の大きさは少なくとも60cmレギュラーサイズはあった方が良いでしょう。

 

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肉食性のため水を汚しやすい魚なので、ろ過効率が良い上部フィルターや外部フィルターがおすすめです。

水温・水質

バトラクスキャットは一度環境に馴染んでしまえば、とても飼育しやすい種類ですが、 導入時の白点病にだけは注意が必要です。必ずと言って良いほど、導入直後は白点病が出るため、初めは28~30度くらいの高水温で管理するようにしましょう。

 

水質は 弱酸性〜中性付近で飼育していれば、特段問題ありません。ただし、水が汚れてくるとヒゲが溶けて切れてしまったりするので、定期的な換水は怠らないようにしましょう。

ライト

バトラクスキャット夜行性であるため、基本的にはライトはなくても構いません。しかし、自然界に昼と夜があるように、水槽内でもライトのオンオフおこなってあげることで、生活リズムができます。

 

また、可愛らしいバトラクスキャットの姿を綺麗に楽しむためにも、LEDライトを使用すると良いでしょう。ライトを消してからの活発に泳ぐ姿を観察するのも飼育の醍醐味です。

レイアウト

レイアウトはできるだけシンプルなものが好ましいと思います。水槽に何も入れないベアタンクでの飼育でも問題ありませんが、隠れ家となる土管などを沈めてあげると落ち着きやすくなります。

 

底砂なども入れない方が水換えは楽ですが、入れる場合はガーネットサンドなどの比重の重い砂利を薄く敷いてあげると良いでしょう。

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バトラクスキャットの餌

バトラクスキャットの餌

撮影:FISH PARADISE!編集部

バトラクスキャットは肉食性です。バトラクスキャットの体長に合わせて、ヒメダカや小赤などを与えます。慣らすと生き餌以外にも餌付く場合もあり、クリルなどを与えるのもおすすめです。

 

ヒメダカなどの生き餌を購入した場合は、病気を持ち込まないように、塩浴でトリートメントを行ってからあげるようにするとベストです。

バトラクスキャットの混泳について

バトラクスキャットの混泳

撮影:FISH PARADISE!編集部

バトラクスキャットは自分とおなじ体格の魚も飲み込んでしまうため、 他種との混泳には向いておらず、単独飼育が基本です。

 

ただし、同種同士であれば、あまり喧嘩などはなく飼育することができます。しかし、混泳するバトラクスキャットに体格差がある場合は、大きな方が小さな方を丸呑みにしてしまうことも考えられますので、混泳の際は同サイズを選びましょう。

 

また、なぜか、同じナマズの仲間(コリドラスなど)は混泳していても食べないと一部では言われています。しかし、口に入るサイズはいつ食べられてもおかしくありませんし、コリドラスと混泳できた場合でも、コリドラスがストレスを感じてしまう可能性もあります。

 

そのため、できるだけ同種のみもしくは単独で飼育しましょう。

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バトラクスキャットの気をつけたい病気

前述した通り、バトラクスキャットは導入直後の白点病には特に注意が必要です。バトラクスキャットは鱗のないナマズの仲間なので、一般的な観賞魚の治療薬の使用はリスクが高くおすすめできません。

 

初期の白点病であれば、0.5%塩浴と水温を30度近くまで上げてあげるだけで、十分治療が可能です。万が一、症状が進行してしまった場合は、メチレンブルーなどを使って、規定量の1/3から1/2程度で薬浴してあげましょう。

また、バトラクスキャットは中型の熱帯魚とはいえ、肉食で水を汚しやすい魚ですので、水質悪化からくるカラムナリス病やエロモナス症にも注意が必要です。

 

これらの治療には観パラなどの薬浴が一般的ですが、白点病同様、通常の量よりも少なめに使用することが重要です。何より、病気にならないよう定期的な換水を心がけてください。

普段から定期的な換水と適正なろ過設備があれば、あまり病気にかかることはない魚です。

バトラクスキャットの雌雄の判別と繁殖

バトラクスキャットの繁殖はほとんど行われておらず、解明されていない点が多々あります。雌雄判別は、体長12〜13cmになってからだとできますが、それよりも小さい個体は判別が難しいようです。

 

臀鰭の先端に白い交接器があるものがオス、ないものがメスと言われています。交尾・産卵などの情報もほとんどないため、繁殖させるのはとても難しいのが現状です。

 

ただし、水槽内での繁殖例がないわけではなく、気づいたら産卵していた!という場合も稀にですが、あります。最近では流通量も安定してきたバトラクスキャットですので、ぜひオスメスを揃えて繁殖にもチャレンジしてみてください。

まるで深海魚!バトラクスキャットの飼育にチャレンジ

今回はバトラクスキャットフィッシュについてご紹介しました。見た目はちょっとまぬけでカワイイ、けど大きな口でなんでも食べちゃう。

 

そんな愛くるしいバトラクスキャットをぜひ飼育してみてはいかがでしょうか。繁殖も解明されていないので、ブリーダーの方はぜひ繁殖にチャレンジしてみてください!

バトラクスキャットを飼育しよう